2012年03月18日

中国での残留農薬の問題と対策

 上海の日本人社会では、今別れと出会いのシーズンです。

 うちの中医クリニックの患者さんを見ていると、送る方も送られる方も送別会疲れをされている方がチラホラ。 でも、今年は感触的にも出る人よりも上海に入ってくる人の方が多そうです。また、新しい出会いがいろいろあるのではないかとワクワクします。

 中医学を知って下さった患者さんが、日本に帰っても日本の漢方に触れて下されば、私としては非常に本望です。

 そして、Facebookでまた、奈良高校時代の友達とつながりました。これも、20年ぶりぐらいの出来事。

 このワクワク感は、きっと自分の免疫力をぐっと高めてくれているような感じで、なんかものすごく嬉しいです。近年、仲間とのつながりがこんなに喜ばしいことなのか、ということを改めて実感しています。
 リアルなつながりも、今後大切にしていきたいと思います。ネットの恩恵を強く感じています。

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 ところで、我が家では、相変わらず「一畝田」から野菜を買っています。収穫したての野菜を、明け方まだ暗いうちに届けてくれる搬送システムは、この上海ではグッドアイデア。悪名高き交通渋滞を避けることができますし、朝起きたときに、まるでサンタクロースからプレゼントが届くように、ドアの入り口に野菜が置いてあるのは楽しい。

 いずれにしろ、美味しい野菜とまずい野菜というのは、この上海ではあまりにもはっきりとしていて、ある意味、人間の本能的なものではないかと思うのです。上海での食生活は、食あたりのことも含めて、その本能を毎日研ぎ澄ませる必要があります。安全なものが巷で販売されているとは限りませんから。このあたりは、日本と感覚がまったく違います。

 

届けられた野菜


 野菜と言えば、残留農薬の問題は中国では頭の痛い問題。野菜を買うときに、さらに使うときに、いろいろ注意をする必要があります。また、ちょっと知識のある中国人なら、結構普通に知られていることでもあります。

 浙江省杭州市の余杭区の農作物検査センター実験室が、最近(2011年)の農作物の残留農薬の傾向について公表していますので、参考までにまとめておきます。

 うちの上海人の妻もよく言っていますが、上海人の多くはあまり白菜を食べない。その理由は、やはり残留農薬の問題。今回のセンターの実験でも、白菜類(大白菜・小白菜ともに)は、不合格になることが多かった。また、生産周期が短い青梗菜も要注意。青梗菜ぐらいだったら、すぐに生えてくるので、プランターでも簡単に育てることができますよ。我が家ではそうしています。

 さらに、セロリやピーマン・唐辛子、ナタマメ・ササゲ類も要注意。根モノでは、大根も引っかかっていました。瓜類では、キュウリや苦瓜、芋類では馬鈴薯、ネギ類では一般的なネギも引っかかっていましたが、全体での合格率は90%を超えていたようで、まずまずだったようです。

 そこで、合格率の低かった順に並べると、豆類が最も低く、続いてナスビ・ピーマン類、白菜類、緑の葉っぱの野菜、芋類、ネギやニンニク類、瓜類となり、特に農薬に関してはトウモロコシや落花生、多年生の野菜、水生の野菜、苗類なども比較的安全なようです。

 葉物の野菜は、虫の影響を受けやすく、すぐに成長し、農薬も大面積で散布することが多いので、どうしても残留農薬が出やすい傾向にありますし、中華料理でよく使われるナタマメやササゲなどの豆類はしっかりと洗ってから使う必要があります。注意したいのは、やはり白菜類の農薬が緑の葉の野菜よりも多かった点です。白菜、美味しいのだけど。。。。。

 結局、虫がつきにくい野菜は総じて安全ということなので、そのあたりの知識を動員して、野菜を買うのが大切ですし、農薬には水性のものが多いので、しっかりと洗うことを忘れないのが大切です。
 これらの地元上海の主婦層なら、結構普通に気をつけていることかと思います。

 中国というのは、自己責任の社会ですから。


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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類