自分がその立場になったとき、またそういう患者さんにめぐりあったときに、どう対応するのがいいのか、考えさせれました。
24歳のHさんは、幼い頃から父母から離れて育てられ、叔母の家で育てられました。そして、出稼ぎで生計を立て、そこで彼氏もできました。
2012年の3月にはいって、体の不調を訴え病院で検査を受けると、肝臓癌の末期と診断されました。医師は、あと2ヶ月の命だと。B型肝炎を患っており、肝硬変にもなっていて、余命が幾ばくもないことを宣告されての入院でした。それと同時に、彼氏は1000元を枕元において連絡を絶ち、親戚もはじめは時々様子を見に来ていましたが、いつの間にか姿を見せなくなりました。
時間が経過するに従って、容体は悪化、腹水は増え、黄疸もはじまり、体中に痛みが出るようになりました。
病院側は、彼女の親戚や父親や母親に連絡をするも、だれも連絡をとれず、1人として病室にやってくることはなかったそうです。辛うじて母親に連絡がついても、「どうしようもない」といって、来ることを拒絶しました。父親は最後まで電話をとりませんでした。
見るに見かねて、助けを買って出たのが、病室の患者たちで、ご飯を買ってきてあげたり、励ましてあげたりしました。ただ、父母の話となると、Hさんは「父母に捨てられた」と泣き出すのでした。
そして、4月1日の夕方、容体が急変してHさんは命をひきとりました。享年24歳。
病棟で、一人寂しく孤独の中での死だったと記事は書いています。遺体は、そのあとも病院に安置されたままで、だれも引き取りに来ないのだそうです。
最後の最後で感じたHさんの孤独感と死。
でも、こうした現実が今の中国では少なくないような気がします。だからこそ、中国のメディアが取りあげたのでしょう。こちらの新聞・テレビの報道は、ある意味うまくコントロールされているので、世相を非常に強く反映する傾向があるからです。
清明節という年1回の墓参りシーズンは、人の生命について深く考えるときなのかもしれません。
中国ブログランキングへ

今日は、中国語でよく耳にする「上火」という言葉を更新しました。
【連絡】5月の連休は、5月1日のみ休診します。