2012年04月19日

上海での自然の恵み、ヨモギにオオバコに馬歯莧に。。。。

 4月20日は、二十四節気でいう「穀雨(こくう)」です。中国語では、「谷雨」と書きますが、二十四節気は中医学ともいろいろ関係があるので、4月20日は二十四節気の「穀雨」、種まきのシーズンですにも少し書いてみました。

クルマと排ガスと人ごった返している上海市の中心部では、なかなか自然的な春を体感できることが少ないかもしれません。しかし、上海郊外では美しい野花が咲いていますし、見る人を楽しませてくれます。菜の花だけではありません。そして、その中には、医食同源の中医学ならではの植物もあります。

 春によく見かけるのが、ヨモギ。地域によっては青団と呼ばれる、お団子にも使いますが、もちろん中医薬や漢方薬として内服にも薬浴としても重宝。ただ、私が見つけたヨモギは少し大きくなりすぎて、香りは今ひとつでした。お灸の艾(モグサ)の原料にもなります。日本にいたときは、結構見つけられたのですが、上海ではちょっと見つけるのが難しいですね。



  蒲公英も中医学では皮膚科や内科・外科でよく使う生薬の一つ。植物全体が薬になってしまい大変重宝します。乳腺炎の初期の腫れや痛みでも使います。清熱解毒作用があるので、泌尿器の感染症なんかにも使ったりします。ただし、使いすぎると下痢をおこしてしまうので、量には注意が必要です。

 蒲公英で意外と知られていないのが、この生薬は目の疾患に使うことがあるんです。中医眼科の分野では時々出てきます。

 上海市内の公園で、お年寄りがよく採っているのがこの馬歯莧(下の写真)。上海ではあまり食べませんが、実は四川人が大好き。中医学や漢方医学では下痢止めとしてよく使われます。医食同源の代表選手の一つだと思います。


 日本でもよく見かけるのがオオバコ。中医学や漢方の世界では漢字で車前草と書きます。湿熱をとったり、目の赤み、さらには肺熱の咳・痰に使ったりします。車前草の種、車前子は泌尿器系の疾患では欠かせない生薬の一つです。

 ここからも分かるように、春の野草は、どちらかというと解毒とか身体を冷やすとか、そういう性質のものが多いです。これも、春という季節と関係があるのでしょうね。

 下の写真は、おそらくまだ生まれてまもない山羊の子供です。まだ、歩くのもおぼつかない様子でしたが、群で守られながら、移動していました。
上海の特産の一つである山羊肉ですが、山羊ぐらいの動物を、密かに飼ってみたいと思うのでした。今でも、多くの農家で飼育されています。


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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類