2012年04月28日

ハツカネズミは走る

 全く以て、趣味の世界です。

 夏野菜を植えたり、ベランダの植木をいじったりと、もともと土いじりが大好きなのですが、「娘への情操教育」とかいいつつ、今度はハツカネズミをもらってきてしまった我が家。娘よりも、妻や私のほうが乗り気であったりするのですが。

 妻は上海人ですが、もともとは上海の農村出身。だから、上海での農作業となると結構詳しい。そういう2人が、どちらも中国伝統医学の医師をやっているわけですから、当然、生薬をどう栽培しようとか、そんな話になってしまうのです。

 ハツカネズミに関しては、大学院で動物実験をしていたときも、マウスやラットとずっと一緒だったこともあり、彼らもよくみると本当に可愛らしいのです。そして、ネズミ算的に増えていく繁殖力にも閉口。生き残っていくための生命力の強さを感じます。

 個人的には、は虫類のカメよりも、やはりほ乳類のネズミのほうがその動きが興味深い。特に、最近、観察して面白いなとおもったのは、ハツカネズミがよく走り込む円盤が回転するおもちゃ。その中に入っては、もの凄いスピードで走っています。

 これをみて思い出したのが、われら人間様のフィットネスクラブでのウオーキングマシン。景色を見ながらか、テレビをみながらか、音楽をききながらかしれないけど、大抵はガラス張りの部屋の窓際にウォーキングマシンが置かれていて、その上を人間がせっせと走っている。考えてみれば、ちょっと滑稽な光景にも見えますよね。

 ハツカネズミ同様、人間も本来は大自然の中を思いっきり歩かないといけないのだけど、社会という歯車の中に組み込まれてしまうと、「歩く」ということ自体が移動という手段からだんだんとかけ離れて行ってしまい、エネルギー消費のために無理矢理やらなくてはいけないというなんとも滑稽なことになってしまいました。

 私は、歩くと言うことは、決してカロリー消費と移動のためだけではないと思うのです。上海でクルマを運転するようになって気がついたのですが、クルマで点と点との移動となってしまうと、歩くときにあったような連続性がなくなってしまい、上海の街歩きをするワクワク感と、ボーと考えるチャンスがなくなってしまうような感じがします。人間として必要最低限の精神的なゆとりは、歩くことによって生まれてくるのではないかと思います。

 Appleのジョブズが、散歩しながら大切なことを討論したというのも、やはり歩くことによる効能を上手に利用していたのではないかと思います。

 そういった意味でも、やはり、どんなに忙しくても、歩くための時間は確保しておきたい。

「便利なモノには裏がある。」そう思う今日この頃なのです。


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毎日着実に1万歩をこえるように私自身もがんばっています
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類