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さて、上海では法律でフグの食用は禁止されていますが、江蘇省の如皋や江陰ではフグは名物料理の一つです。その昔、中医学の薬草研究の大家である李時珍もフグには「肝有毒、入口爛舌、入腹爛腸、籽尤甚・・・」と記述していますが、そのおいしさから、「死ぬに値する」という人も。近年では、様々な研究が進み、毒のないフグも中国で養殖されてきているようです。とはいえ、フグ中毒は毎年、中国で耳にすることがあります。
フグは、海で生まれますが、淡水の河にもやってきます。そこで、海に面していない如皋でもフグが捕獲されるのでしょう。河豚と呼ばれるのは、ご存じの通り刺激を与えると子豚のように膨れるから。
料理方法はいろいろ有るようですが、如皋の人たちは紅焼を好むそうなので、さっそくそうしてもらいました。スープにすることもあるそうです。ただ、1匹100元もする代物なので、スープでは少し勿体ないですよね。
出てきた料理は、フグがしっかりとそのままになっていました。ポイントはフグの皮だそうで、皮は美味しいのですが、表面にチクチクとトゲがあるので、刺激のある面を内側にクルクルと巻いて食べます。紅焼の場合、火を入れる時間がポイントだそうです。
私の地元、大阪でもてっちり・てっさは有名ですが、さすがに紅焼はしませんよね。なんとなくもったいないような気がします。でも、中華料理のフグも悪くない。全然臭みがなくて、ちょっととろけるような口当たりが美味しいように思いました。
今回は、如皋で地元料理を食べさせてくれる店をいろいろ探しましたが、最終的には海陽路306号にある老舗の「老松林」(電話 0513−87613391)に行きました。他にいい店が見つからなかったので、2回もここで食事をしました。ガイドブックには掲載されていないと思いますが、料理はかなり本格的で、地元の人が宴会などによく使っているようです。海陽路は、如皋の旧市街を南北に貫く幹線道路で、道路に面しているところに位置しています。駐車場も一応あるので、クルマでも大丈夫です。
ところで、如皋では大豆料理をよく食べます。きっと長寿にも関係があるんだろうな、とか思っていたのですが、大豆に関して女性の更年期のホットフラッシュと豆乳の関係のような最近の研究を見つけましたので、ご紹介しました。
如皋で見つけた美味しい料理に関しては、医食同源のコーナーでおいおい書いていきます。
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【連絡】6月7日〜10日までは日本温泉気候物理医学会のため東京・秋田へ、6月28日〜7月1日まで京都での日本東洋医学学会のため休診します。