近年、森の中で歩くことの有用性が様々な分野から研究されていますが、本格的な登山ではなく、森林浴や美林散策、呼吸法、ヨガなどを通じて森林内でのレクリエーションを行い、健康増進のためのプログラムをこなしていくというのがこの森林セラピーです。自然豊かな奈良県ならではの体験だと思います。
今回は、吉野ビジターズビューロー(吉野町観光協会)が運営する森林セラピーで、HPでは、こちらに紹介されています。奈良県としてははじめての「森林セラピー基地」、「森林セラピーロード」として認定をうけたというのも興味深いです。

スタートは近鉄吉野線の大和上市駅から。ここの観光案内所から吉野運動公園に移動し、神仙峡・龍門の里コースを歩きました。天気は台風の影響で雨が心配されたのですが、なんとか持ちこたえてくれました。ありがたい限りです。
ここでも色々な出会いがありました。今回、我々のガイドを務めてくださったセラピストの坂口さんは、地元出身の方。なんと我が母校奈良高校の大先輩ということでちょっとびっくり。いろいろ地域のお話を伺うことができました。

コースは決して大変なものではありません。なだらかな山道を、のんびりと歩いて行くのですが、途中いろいろなことを体験します。私個人的には山歩きが好きなので、中国でも里山をよく歩きますが、こうやって森林セラピーとして体験するのは初めてです。爆走するというよりも、あくまでものんびりゆっくりといった歩き方です。

山口神社を経由して、山の方へ向かいます。

途中、地元の人たちが今日の私達のために準備して下さった案山子も。なんかいい感じです。
仙人峡は、その昔、仙人修行をした人たちがあるいた道で、松尾芭蕉も訪れています。今はなき龍門寺の遺構も残っていました。

お昼前にちょっとした広場に到着。ここでは、森林のなかでのヨガを体験。ちゃんとインストラクターの先生がいらっしゃいます。横には小さな渓谷のせせらぎが有り、音がとても心地よいです。ヨガの練習に使われた場所は、ちょうど風の通り道になっていて、マイナスイオンがいっぱいの空気がとても気持ちよかったです。

そして、ここのお弁当がなかなかすごい。すべて地元の食材をつかった、こだわりのお弁当で、お昼前になると麓から届けて下さるというご配慮も。私の地元でもある大和の味を堪能させていただきました。

お昼のあとは、森の中にぶら下げられたハンモックでお休み。ボーッとするだけでも、気持ちが安らぐ感じがします。リラックスには最高ですね。

そして、再び山の方を目指します。
前日の雨の影響も有り、勢いよく流れる龍門滝をみて、龍門寺跡に到着。ここで、しばしの瞑想タイムがありました。
歩く距離にしては決して長くないのですが、とっても癒された気分になりますね。シンプルで、静かさと、溢れる緑を体感できるのは、自然豊かなら奈良吉野ならではの体験です。上海のような都会の喧噪ど真ん中に暮らしてると、余計にその自然のありがたさを感じました。

お世話になった地元のみなさま、本当にありがとうございました。

8月〜9月の日本出張予定