

過去には、立派な木材もあったそうですが、このエリアは文革の時代はけっこう運動が激しかったそうで、(地元の人談)そういった木々は大半が切り倒されたそうです。「革命」に人々が燃えた時代があったのですね。

(文革時代のベッド)
切り取られた木材の代わりに生えてきたのが竹で、なによりも竹は木材よりも生育期間が2年程度と短く、現金収入を得やすいというメリットがあるとか。また、竹が生えやすい土壌はPHの値が小さく、このあたりでは酸性ぎみであるということですが、ひょっとしたら近隣からの大気汚染が、酸性雨として降ってきているのではないかとも言われています。残念ながらこのあたりははっきりと分かりません。

ただ、一ついえることは、竹が大きくなるまでは下草が生えやすく、一部竹林では除草剤を使っていました。そういった商業林は、どうしても環境破壊の問題がついてくるのでしょうね。水源を山の泉に頼っている以上、あまりいいことではありません。現金収入を得ると言うことと、自然を守ると言うことは、どうしても相反する問題をクリアしないといけません。
これは上海人に限ったことかどうかは分からないけど、彼らはとにかくニワトリがお好き。きっと、日本人が天然の魚を重宝するように、野鶏に対しての要求は極めて高い。肉がしまっているとか、味がいいとか、脂身が多いやら少ないやらを討論しています。その結果、今回の旅でも平均して毎日1羽の鶏が胃袋に入っていきました。値段は日本円に換算すると1羽5000円ぐらいが相場です。だからこそ、一旦鳥インフルエンザが発生すると大変なことになる。日本人の食卓から、魚が消えてしまうほどのダメージになってしまいます。


(かまどで炊いたご飯はお焦げもおかずに)
田舎の旅の醍醐味として、やはり農家のお宅をお邪魔することにあります。安吉エリアの農村地区は、とってもフレンドリーで、すこし交渉すれば、すぐに昼食でも作ってくれます。

今回訪れた山間のお宅では、手作り豆腐を食べさせてもらいました。ちょうど朝に作ったばかりで、大豆は自家製、もちろん石臼で大豆を粉にし、にがりを加えて作る本格派でした。これがすごく美味しい。私なら醤油と鰹節で食べたいところですが、そういう習慣はないので、中華風でいただきましたが、なんとももったいない感じです。


この農家はキリスト教のお宅で、毎週日曜日になると村の礼拝堂にいっているとのこと。農村には意外とキリスト教の信者が多く、食卓テーブルの後ろには十字架が貼ってありました。中国江南エリアの農家では、玄関が直接ダイニングに繋がっていることが多いので、食卓の壁の後ろに貼ってあるものは、その家の信条とか宗教などが分かって興味深いものです。

下の写真は、たまたま通りがかった8代の歴史をもつ木造家屋。残念ながら、古い家屋は制度上建て直しなどができず、潰れていくのを待つしか無いのだそうです。


