ちょうど李さんもおきていて、裏山にいかないかと声をかけられ、登ってみることにしました。地元の人たちは、よく登っているそうですが、下から見るとごつい岩山。まだ薄暗い中を出発しました。

竹やぶの急斜面を登っていくと、ゴツゴツした岩場になり、ふと足下をみると蛇の抜け殻も発見。なんかさい先がよさそうです。

さらに登っていくと畳6畳ほどの頂上に到着しました。ヨガや太極拳が出来そうな、とても清々しい場所です。



安吉の町の方では、ダムも見えましたし、なによりも目の前にどんと竜王山がそびえ立っていました。そしてその後ろから、朝日が昇ってくる様子は、ご来光としては申し分ありません。


山の静けさを身体いっぱいに感じながら、しばらくその場所にたたずんでいました。

李さんにはこの地域の抱えている問題をいろいろと教えてもらいました。小学校卒業の学歴もないことに。もの凄く劣等感を感じているといっていましたが、8人兄弟で生活が苦しく、活きるので精一杯だといいます。彼の子供たちからは想像もつかないことだろうと言っていましたが、自分はムリでも、子供たちには海外に移民させたいということでした。
今は、実業家として安吉だけでなく、安徽省でも事業を手広くやっておられますが、その道のりは決して平坦ではないと思います。特に、浙江省の企業というだけで、安徽省の役人達はいろいろ集ってくるらしく、意識の低さにへきへきだとか。中国でのビジネスは、こうした中国の地元民ですら大変なんです。
さて、下山後は一路上海へということだったのですが、せっかくだから太湖湖畔で上海蟹を食べようということになり、七都までクルマを走らせました。

上海蟹といえば、陽澄湖が有名ですが、太湖の蟹も負けていません。ただどちらの湖も巨大である一方、汚染の問題も抱えており、いまや臭みのすくない上海蟹を食べるのは難しくなってきました。とはいえ、秋の風物詩としての上海蟹はいまでも健在で、湖畔には多くの観光客が来ていました。

最近のサイクリングブームで、太湖湖畔には多くの自転車がグループで走っていて、色とりどりの自転車やウエアが鮮やかだったです。太湖1周コースはいまや定番です。

さて、結果からいうと、蟹はまだ時期 尚早だったようで、しかも今年は蟹の「小年」ということで、全体的には今ひとつの印象でした。一応今の時期はメスが美味しいとされています。
ということで、太湖を後にして今回の行程を無事終了しました。
私は10月4日より通常通り診察しております。
