2013年11月06日

今朝は大気汚染の真っ只中の上海

 まずは今朝6日の上海の大気汚染の状況ですが、朝起きた感じからもわかるように、見るからに空気が良くないといった状況ですね。このブログを書いている午前10時半過ぎで、すでにPM2.5が100を突破していますから、さすがに私も朝の運動はひかえました。日本でも千葉県で100越えがあったようですが、まったくもって頭が痛い問題です。

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 上海市では11月より大気汚染の予報を上海市空気質量実時発布系統のサイトで出すようになりました。

 中国では今年9月から大気汚染の予報に関して1級から6級まで分類していて、上海市でも大気汚染の汚染物質の拡散が難しいとされる4級以上の場合に関して、毎日5時、11時、17時、21時に天気予報などを通じて大気汚染の予報を発表することになりました。これが11月よりスタートしています。

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 それによると、6日〜7日にかけてさらに大気汚染が悪化すると出ていて、主要汚染物質はPM2.5ということでした。

 さて、PM2.5など大気汚染に関することで、上海でもいろいろ研究が行われていますが、空気清浄機や空調システムが有効であるということが、上海市室内環境浄化行業協会と上海理工大学の研究で発表されています。それによると、大気汚染が良くないときは、窓を閉めて空調や空気清浄機をつけることが有効であることが分かりました。空調設備のフィルターでもある程度の浄化作用は期待できるようです。ただし、窓を開けないことがポイントです。

 もう一つ報道されていたのが、江蘇省で8歳の、上海市でも14歳の肺がん患者が確認されたと言うことです。中国では以前から肺がん患者が増えていることが指摘されていますが、南京のある病院の闘鶏では、肺がん患者は主に50歳以上でみられるものの、近年では30歳〜50歳の世代でも増えだしているということ。江蘇省腫瘍病院で確認された8歳の患者に関しては、住居が交通量の多い大通りのすぐそばで、長期間にわたって排気ガスやほこりなどを吸い込み、さらに悪化しているPM2.5も関係しているのではないかということでした。ただ、実際には子供の肺がんは遺伝的要素が関係することが多く、今後は復旦大学附属腫瘤病院などと協力して病理検査などして研究していくとのことです。(東方早報より)

 一般に、子供が大気汚染の影響を受けやすいというのは、実はかなり前から中国でも言われていました。有鉛ガソリンが主流だったころ、子供の背の高さがちょうどクルマのマフラーの高さに近く、子供に鉛中毒が多かったのもその一例です。いまでも子供たちに採血して、血中の鉛濃度を調べるのもそのためです。

 中国社会科学院と気象局が発表した報告でも、中国では霧の日よりもスモッグの日が増えていて、1970年代は大都市も小都市も殆どスモッグ発生日数の違いはなかったのに、1980年〜2010年にかけては冬場におけるスモッグの発生が大都市で明らかに増えるようになったことも分かってきています。冬場の都市部における大気汚染の悪化を裏付けています。

 最近、中国人の家庭でもかなり空気清浄機が普及してきましたが、駐在2〜3年のことだから空気清浄機すら準備していないという在上海日本人の家庭もおられましたが、中国政府ですら空気清浄機の有用性を言うようになっている昨今、やはり1台は入手しておきたいと私は思います。


posted by 藤田 康介 at 12:42| Comment(0) | 上海の大気汚染状況