2013年11月20日

乗馬・豆腐・団子(2)〜地元に誇りをもつ人たち

  この桐廬エリアの農家の特徴の一つとして、庭先に柚子(文旦)の木を植えているのです。中医学では薬膳の食材としても使われる柚子ですが、地元の人はお茶にして風邪薬にもつかうのです。生活の知恵ですね。

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 今年も、沢山実っているお宅をお邪魔して、柚子を分けてもらうことにしました。我が家でも風邪のときに使いたいので、農薬のかかっていない育ちのいい柚子を探していたのでした。お金はいいよ!っていわれても、それはあまりにも厚かましすぎるので、もちろん代金は支払いました。

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 柚子の木は、どこもとっても立派で、あのでかい実がたわわに実っていました。はしごを借りてきて、めぼしそうな柚子を10個ほどいただきました。柚子は保存が利く果物で、一冬ぐらい置いておいても大丈夫だそうです。

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 実は、この地区ではいままさに縁日の最中で、農民達が分担していろいろなごちそうを作っていました。ちょうど、米の収穫も終わり、農家にとってはホッと一息といった感じでしょうか。

 このお宅では、自家製のお豆腐を作っていました。庭先では、おからを乾していたのもそのためでしょう。鶏にあげるのだそうです。

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 出来たての豆乳をかまどで熱していました。それに、自家製のにがりを加え、固まってきたところを型に入れていました。もちろん、出来たてのお豆腐も賞味させてもらいました。このお宅でも、豆腐はよく自分で作るのだそうです。中国の農家はなんでも自給自足です。基本的にお金で買うものはおいしくなく、自分たちが作る物が一番だという誇りを感じさせます。

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 このお宅で発見したのですが、この村では堆肥をつくるためにゴミの分別をはじめているとのこと。近くに処理施設も建設中でした。中国の農民達の暮らしは都会人にくらべると、圧倒的にゴミの量が少ないですし、食べ物も有効に利用している彼らが、さらに生ゴミの処理もはじめたなら、これはとっても画期的なことだと思います。

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 さらに、山奥までクルマをすすめると、玄関先で近所の人たちがあつまってなにか作っています。どうやら、この村では縁日でお団子を出すのだそうで、みんなで作っていました。

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 ちょっとのぞくと、「食べていき!」と元気な声がかかりました。そうくるともう遠慮できません。地元の話をいろいろ伺いながら、これまた米からすべて自家製のお団子作りに参加させてもらいました。中国の農村はとっても気さくな人が多く、すぐに知り合いになれます。お団子の中身の具も最高!なんでこんなに美味しいのだろうと思っていたら、「持って帰り!」といわれ、20個ほど袋に入れてくれました。縁起物なので、なんとも嬉しい限りです。

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 彼らに共通しているのは、自分たちの街をとっても愛し、誇りにおもっていること。街も鉢植えを道路脇に並べるなど、いろいろ工夫していました。気持ちいいですね。

 帰りは、3時半頃に桐廬を出発し、杭州経由で7時半前に上海浦東の自宅に到着。今回の1泊二日の旅の総走行距離は670キロほど。高速道路が便利になって、本当に色々なところに行けるようになりました。

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(高速道路のSAにて KFCやマクドナルドも最近はいっています)

 さあ、つぎはどこに行こうか、計画をまた立てます。

 中国の魅力は田舎にあり!

posted by 藤田 康介 at 09:48| Comment(0) | 中国旅行記