2014年01月20日

上海の某レストランでのPM2.5測定

 大気汚染が酷いときではないと出来ないPM2.5の測定。簡易測定器を使って、今度はレストランでの大気汚染の影響を調べてみました。

 まずは、この日のお昼前後のPM2.5の値は300㎍/㎥前後とかなり高い数字。自分の簡易測定器でも屋外で同程度の数字が出ていたので、とりあえず精度的にはまずまずと判断。

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 ちょうどお昼時だったので、虹橋エリアの某有名日本料理屋に入る。残念ながらここでは、テーブルの上に灰皿があったので、禁煙どころか分煙もあやしい。しかも、ビルの2階なので外からの外気も入りやすい環境。そうすると、PM2.5が272㎍/㎥にもなりました。これでは外にいるのとあまり変わらない。せっかくの美味しそうな食事が台無しに。。。。

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 上海のレストランで前から気になっていたのがドアからすーすーと入ってくるすきま風。これがあるときは、どんなに美味しい料理でも味わいが半減してしまいます。体感的にも、PM2.5的にもよろしくないです。レストランを設計するときに、せめてドアを2重にするとか、機密性を高めるとか、なんらかの工夫が必要だと思います。大気汚染の御時世ですから。

 また、分煙は気分的に煙を避けたようになりますが、基本的に意味がありません。私も、自分が会食場所を選ぶときは、味も大事ですが、レストラン全体が禁煙であるかどうかを重視しています。

 ちなみに、先日入った大ホール全面禁煙だった上海料理の老舗、豫園の「上海老飯店」では、PM2.5は20〜30㎍/㎥でした。ただ、とっても残念なのは入り口の喫煙コーナーで人がタバコを吸い出すとPM2.5値は急上昇。人が増えてくると大ホールへのドアも開けっ放しで残念。ここで多少のタバコの煙でも、十分に反応することが分かりました。

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 こう見てみると、PM2.5が大気汚染以外の要素でも高まる状況が多いことが分かります。でも工夫次第でこの数字は十分に下げることができます。いったいどのような状況で高まるのかを知っておく必要があると思いました。また、ビルに関しては回転式ドアがお薦めです。総じて、気密性が高まります。

 ちなみに、「上海老飯店」は上海でも有名な老舗上海料理の店です。上海料理ですので、味は甘系ですが、上海人からいわせると懐かしの味が多いらしい。一度試してみる価値があると思います。ホールは禁煙ですし。(^_^)


posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | 上海の大気汚染状況

2014年01月19日

我が家の給湯器騒動・・・。騙された!

 毎年、給湯器のガス中毒で上海でも尊い命が失われています。日本人も含む外国人も一酸化炭素中毒で亡くなる事故が結構ありました。一般に、ガス給湯器の寿命は7〜8年程度と言われています。

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 我が家では以前からずっと日系のノーリツ(能率)さんのものを使っています。8年ほど前に自宅を内装したときに設置したのですが、やはりそろそろ小さなトラブルがあったりして、点検も兼ねて一度見てもらおうと昔の給湯器の説明書を探してきて、上海のノーリツに電話してみました。その番号は、021-58999888となっています。オペレーターが出て来て、午前か午後かと聞かれたので、午後と指定して人が来るのを待っていました。


 まあ、中国では時間指定できないので、午後からといって夜まで待たされることは普通なのですが、結局やってきたのは夜。なんやらいろいろアドバイスしてくれて、機械のなかをあけて部品を交換したと。マイコン部分を変えたとかで500元の請求。ちょっと高いなとおもってお金を払ったものの、どうもおかしいと思っていろいろ訊問してみたころ、ノーリツ直属の従業員ではないことが発覚。きっかけは、ノーリツの商品知識があまりにも乏しかったから。ものは聞いてみるものです。ご丁寧に、給湯器には自分所の電話番号のシールも貼っていっていました。


 そのあとネットで検索してみると、なんと電話番号自体が変わっていて、4009881998になっているのでした。中国のネットの世界ではニセモノ電話番号がつきものなので、ついつい取扱説明書の電話番号を信じたのですが。。。。
 (実は、前回、エアコンの修理が必要で、上海のダイキンのHPを妻が探し出して電話したら、これもまたニセモノの修理業者で、交換しなくてもいい部品まで交換させられたという経験済み。)


 なんか、この件は業界では有名な話らしく、ノーリツの電話番号が変わったのを利用して、その前の電話番号で同業者が商売をしているというカラクリでした。いろいろリサーチしてみるとこんな話も聞きました。
 数年前にノーリツの電話番号が変わったらしく、たまたま旧の電話番号がある住民の電話番号となり、一日に多い時に200件もの電話がかかってくるようになったのだとか。憤慨していた住民の近所の人がその話を聞き、電話番号を5万元で買い取り、電話番とガス修理スタッフを集めてきて起業。当然、まず当面は大繁盛、多い時には3ヶ月で60万元も稼ぎ出したとか。さらに、本物のノーリツからも修理スタッフを引き抜いてまで仕事をしていたみたいです。ただ、消費者からすると明らかに修理費が高い。大体そう言うときは問題ありなんですよね。そ


 後日、ノーリツの正規のメンテナンスに電話して、再度給湯器をチェック。今度は出張料20元だけで済みました。本物のノーリツからきたスタッフは、ちゃんとノーリツの制服を着て、カバンにもロゴが入っていたし、IDカードも持っていました。前回の、ヘルメット片手に革ジャンでやってきたおっさんとは違いました。ただ、中国の職人さんは厳格に制服を着ていないことも多いので服装だけで区別をつけることは難しいこともあります。修理明細表にもちゃんとノーリツのマークも。

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 今回の教訓ですが、中国で家電を修理してもらうときは、かならず電話番号をしっかりと「最新の情報」で確認すること。そして、会社側も会社の電話番号は簡単に変更してしまわないこと。同業者が狙っています。
 電話番号が本物かどうかは、百度では認定を出しているみたいで、それも参考にできます。


 ちなみに、中国のこうしたニセ修理屋は、中古から部品を取り出してきて、潰れてもしない部品を交換して、修理したような感じにするという手口が多いです。ダイキンでやられた時は、その手を使われてしまいました。



posted by 藤田 康介 at 08:22| Comment(0) | 上海生活情報

2014年01月18日

クルマのエアコンとPM2.5の変化

  上海だと、クルマで移動することも多いはず。
 大気汚染が酷いときに、窓をあけると絶対ダメだというのは、直感的にわかるとしても、ではエアコンをつけたらどうなるのか?これもいろいろ試してみました。

 同じく、上海の大気汚染のPM2.5値が1時間あたりで150〜200㎍/㎥の時を選んで測定してみました。車種によって空調システムが違うでしょうが、私のクルマは上海でも普通に走っている日系メーカーのものです。

 上海のすきま風ばかりのボロボロタクシーと比較すると、マイカーはまだ作りがしっかりしているので、気密性も上々です。

 今までも実験でも、窓を閉めて内気循環で、しかも30分ぐらいクルマに乗っているとPM2.5の値はかなり下がります。写真の日は、外のPM2.5が300㎍/㎥のときに渋滞にも遭遇し、30分ぐらい移動したときの車内のPM2.5です。30㎍/㎥前後を示していますのであまり影響を受けていないことが分かります。

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 では、外気循環にした場合、どれほどPM2.5値があがるのか試してみました。同じく、外のPM2.5値が150〜200㎍/㎥ぐらいのときです。

 まず、スタート地点での車内のPM2.5値は33㎍/㎥です。まずは良好。

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 つぎに、外気循環に切り替えました。約3分後であっという間にPM2.5は179㎍/㎥です。変化が早いですね。PM2.5が除去もあっという間ですが、汚染されるのもすぐです。

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 そのあとに、内気循環に切り替え。

 3分後で132㎍/㎥、10分後には62㎍/㎥にまで低下しました。

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 やはりクルマのエアコンは、PM2.5除去に関して一定の効果がありそうです。ただし、内気循環にする必要があります。

 ただ、クルマの移動自身が、PM2.5の発生源になっているので、大気汚染が酷いときにクルマでの移動を勧めるわけには行かないというジレンマを抱えています。やはり、排気ガスを出さない電気自動車などの開発を急がないといけません。

 
posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | 上海の大気汚染状況