2014年01月21日

上海地下鉄・タクシー車内におけるPM2.5の変化

 20日までの大気汚染は一段落したようで、現在は上海浦東新区のPM2.5で50㎍/㎥前後、大阪市東成区で30㎍/㎥前後といった感じです。

 上海の重度大気汚染状態を利用して、地下鉄車内でPM2.5の値がどうなっているのか、簡易測定器を使って順番に調べてみました。

 測定したのは1月19日の夕方で、屋外の1時間平均のPM2.5濃度はだいたい150〜200㎍/㎥ぐらいでした。この日は、ちょうど豫園の上海老飯店で忘年会があったので早速地下鉄で移動です。

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 まず、地下鉄10号線虹橋路駅。ここは比較的新しい駅です。プラットホームでは95㎍/㎥前後でした。それでも、外よりは低いレベルになっています。ホームにはドアがしっかりと設置されている駅なので、そこそこの密閉性はあるのでしょう。

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 ただ、10号線の車内に乗ってみると、これが意外とPM2.5が低い値になりました。32㎍/㎥です。これだったらマスクを外しても大丈夫かも。乗客が少なかったのと、地下鉄10号線の列車が比較的新しいのと関係があると考えます。

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 一方で、帰宅の乗客が多かった地下鉄2号線で、車内で同様の測定をしたらPM2.5値は100㎍/㎥を超えていました。外の半分ぐらいになっていますが、2号線は様々な車両が運転されていて、今回乗ったのはシーメンス製の初期車。そういったことも関係しているのではないかとも思いました。

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(地下鉄の駅では大気汚染予報も)
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 結論として、外気と繋がっているところはPM2.5値は高くでて、人工的でも空調などの換気システムがあるところはそこそこ数値が下がることが分かりました。とくに、地下鉄車内の空調システムはかなり強力な印象です。

 外のPM2.5が同様に150〜200㎍/㎥の状態で、上海のタクシーに乗ってみました。タクシーは運転手が窓をあけたり、それこそ車内でタバコを吸っていたりするのでPM2.5の値に関しては不確定な要素が多いのですが、今日乗ったタクシーでは99㎍/㎥でした。

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 結論として、公共交通機関を使うことに関しては、やはり地下鉄での移動が、一番大気汚染の影響を受けにくいのではないかと思いました。バスやタクシーは運転手も窓を開けていることが多いので、その地点で論外です。


posted by 藤田 康介 at 07:05| Comment(0) | 上海の大気汚染状況