
徳興館は以前も行っていますが、地元上海人ではよく知られた老舗の麺館です。創立したのはなんと1878年ですから、なんと135年も続いているラーメン屋です。その昔、清代の乾隆帝も食べに来たという味です。何でもあっという間になくなってしまう上海で、この歴史はすごい。さらに、上海料理の料理術が上海市の非物質文化遺産に登録されています。こうしたお店は、朝早くから開いています。理由は、地元の人が朝食を食べに来るため。もちろん小籠包やワンタン、肉まんなどもあります。


徳興館は上海にも数店舗あるようですが、お薦めはやはり高橋鎮にある本店。外見はどこにでもあるようなごく普通のお店。どこか懐かしい感じさえします。そういえば、先日食べに行った阿山飯店もそうでしたが、上海で地元上海人が美味しいというお店はどこも外見は貧弱。そして、値段も安いのが特徴。店の内装が豪華で、メニューが高い店は観光客や地方から来た人には人気かもしれませんが、地元人はしらけています。上海人のケチさ具合からも想像がつきますよね。
箱ものがスゴイ店では、中身に手を抜くだろうって。(^_^)

自宅を出発して店に入ったのは朝の6時半すぎ。高校生達や地元の人たちがもうさっそく麺をすすっていました。

上海系の麺にしては珍しく、スープもちょっと手が加えられていて奥深い。もちろん、ワンタンスープにあるような化学調味料+醤油なんてもんじゃない。そして、じっくりと煮詰められた豚肉がこれまた美味しい。ぎゅっとした歯ごたえが食慾をそそります。

基本的に麺+トッピングというのは上海の定番ですが、このトッピングにも上海人の好みがあります。私は豚肉+雪菜の組み合わせ。
さらに回りをみてみると、人気があるのが辣醤麺みたい。さらに、トッピングとして辣醤だけを追加。麺は結構なボリュームなので、私は妻と半分に分けました。

文字をみると辛そうに見えますが、決してそうではなく、甘みのある辛さというのが上海らしい。そもそも、上海料理は甘党ですからね。しっかりと煮詰められていて味が染みています。
妻はミニワンタン(小餛飩)を注文。これも典型的な上海料理ですよね。

上海にお住まいだったら、ぜひ一度は食べてみたい、上海の本格的な伝統的な味の一つです。
【データ】徳興館高橋本店 住所:大同路×高橋西街(第七人民病院向かい)
◆おしらせ◆
