2014年05月05日

早朝、上海高橋まで伝統の名物麺を食べに

 私は昔から朝はしっかりと食べたい派です。今朝も4時ごろに起床して書斎にこもって中医学の文献を読んでいたのですが、5時半頃には確実にお腹が空いてくる。外をみてみると空気も良さそうだし、久しぶりに上海市高橋にある徳興館に行ってみようということになりました。上海浦東の我が家からだと15キロぐらいの道のりです。

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 徳興館は以前も行っていますが、地元上海人ではよく知られた老舗の麺館です。創立したのはなんと1878年ですから、なんと135年も続いているラーメン屋です。その昔、清代の乾隆帝も食べに来たという味です。何でもあっという間になくなってしまう上海で、この歴史はすごい。さらに、上海料理の料理術が上海市の非物質文化遺産に登録されています。こうしたお店は、朝早くから開いています。理由は、地元の人が朝食を食べに来るため。もちろん小籠包やワンタン、肉まんなどもあります。

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 徳興館は上海にも数店舗あるようですが、お薦めはやはり高橋鎮にある本店。外見はどこにでもあるようなごく普通のお店。どこか懐かしい感じさえします。そういえば、先日食べに行った阿山飯店もそうでしたが、上海で地元上海人が美味しいというお店はどこも外見は貧弱。そして、値段も安いのが特徴。店の内装が豪華で、メニューが高い店は観光客や地方から来た人には人気かもしれませんが、地元人はしらけています。上海人のケチさ具合からも想像がつきますよね。
 箱ものがスゴイ店では、中身に手を抜くだろうって。(^_^)

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 自宅を出発して店に入ったのは朝の6時半すぎ。高校生達や地元の人たちがもうさっそく麺をすすっていました。

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 上海系の麺にしては珍しく、スープもちょっと手が加えられていて奥深い。もちろん、ワンタンスープにあるような化学調味料+醤油なんてもんじゃない。そして、じっくりと煮詰められた豚肉がこれまた美味しい。ぎゅっとした歯ごたえが食慾をそそります。

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 基本的に麺+トッピングというのは上海の定番ですが、このトッピングにも上海人の好みがあります。私は豚肉+雪菜の組み合わせ。

 さらに回りをみてみると、人気があるのが辣醤麺みたい。さらに、トッピングとして辣醤だけを追加。麺は結構なボリュームなので、私は妻と半分に分けました。

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 文字をみると辛そうに見えますが、決してそうではなく、甘みのある辛さというのが上海らしい。そもそも、上海料理は甘党ですからね。しっかりと煮詰められていて味が染みています。

 妻はミニワンタン(小餛飩)を注文。これも典型的な上海料理ですよね。

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 上海にお住まいだったら、ぜひ一度は食べてみたい、上海の本格的な伝統的な味の一つです。

【データ】徳興館高橋本店 住所:大同路×高橋西街(第七人民病院向かい)

おしらせ

posted by 藤田 康介 at 10:30| Comment(0) | 中国で食べる