2014年12月03日

馬→馬糞→野菜

 なかなかブログが追いついていませんが、いまだに12月2日の話です。私はとっくに上海に戻って、仕事に励んでいます。

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 前日、イチョウの紅葉はちょっと残念でしたが、次の日は桐廬の民宿まで移動。毎回このエリアにきたときに、ここを利用させてもらっているのはそもそも馬に乗れるから。2時間以上も、しかもお手頃な値段で馬に乗れる場所は日本ではそうありませんが、中国ならけっこうあります。娘が馬好きでもあるので、毎回ここに来るのを楽しみにしています。

 朝はいつものように早起き。山の朝は太陽が出てくるのが遅いですが、それでも鶏が鳴いてくれます。この鳴き声にはとても癒される気持ちがします。

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 この宿には、「タンク(戦車)」と呼ばれる大型犬がいるのです。見た目はイカツイですが、これが結構いいヤツで私が散歩に出かけるとよくついてきてくれます。中国の田舎では防犯用に犬をよくかっていて、慣れていないとさすがの私も近づくのが難しいですが、こうやっていつも訪れているとタンクも少しは覚えてくれているような気がします。(^_^)

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 外の気温は3℃と凍えるほど寒かったのですが、ここは完全防備して、ちょっと麓に下りたところにある馬小屋へ行きます。このあたりは2年ほど前までは村落があったのですが、人口減少とともに立ち退きとなり、いまはだれもいません。田んぼや畑など人が暮らしていた跡はありますが、でも自然にもどるスピードもはやいものです。

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 馬小屋にいると馬が一頭もいなかったけど、暫くすると馬10頭がパカパカと蹄をならしながら山から下りてきました。仕事がないときは自由に走り回っているそうです。

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 馬に跨がりながら、山々の景色を楽しみ、川のせせらぎを耳にするのはとても気持ちいいです。夏になると、村人達が川で水浴びもします。とってものどかな景色です。

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 2時間ほど馬に跨がると、いつも使わない腰から股の筋肉を使うので、ちょうど良い疲労感を感じられます。馬は、一旦走り出すとリズミカルに飛び上がるので、しっかりと跨がないといけません。これは腰の筋肉を鍛えたり、(推測ですが)女性の尿失禁の予防になるのではないかと思います。また、バランス感覚も大切で、昔の武士達はこの姿勢で弓矢を打てたものだと感心します。

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 ところで馬小屋のまわりには、馬の管理人たちが野菜を植えています。馬糞を発酵させて堆肥として、それを使っているものだから土地がもの凄く肥沃です。出来てくる白菜や大根、青梗菜はいきいき感が違います。管理人のおじさん達の声に甘えて、クルマのトランクに詰めるだけお土産にいただきました。

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 こういう野菜を食べていると、なんとも幸せな気分になるものです。中国の野菜は危ないって怖がる人も多いですが、地元の人たちは何が美味しいかしっているし、出荷するものと分けているのですよね。「商品」として出すモノと、「自宅用」では扱い方がまったく違うのも納得できます。

 だから、消費者の我々もそれなりの努力をして、良い野菜を手に入れるしかないのです。でも、それが生産者に対してのせめてもの礼儀だと私は思います。

 午前中の馬乗りを終え、お昼は宿にもどって田舎料理に舌鼓。

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 ちょっと昼寝をしてあとは上海に戻るだけです。お昼過ぎに出発しても、高速道路のネットワークをうまく利用すると夕方6時前には上海浦東の自宅に戻ることができました。

 こうして日曜日の夜〜月曜日〜火曜日の気分転換の旅は終了!今回は全部で730キロ走りました。

東和クリニック・中医科での担当スケジュール
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国旅行記