2015年09月23日

4億人の中国人が喋られない中国語の普通語教育の難しさ

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 9月20日に甘粛省で行われた第18回全国推広普通話宣伝週のイベントで紹介されたそうですが、中国人のうち、普通語を操ることができるのが全人口の70%である一方で、まだ30%に相当する4億人が普通語でコミュニュケーションができないということが報道されていました。識字率に関しては95%以上だと言われていますが、普通語を使うとなったら決して簡単ではないと思います。田舎に旅行にいくと、普通語だけではまずコミュニュケーションに困りますからね。((^_^) 相手は私のことを聞き取れても、相手がしゃべっていることが分からない!!

 そもそも日本と違って、広大な国土と多様な文化を持つ中国は各地に様々な方言があり、普通語をマスターするというのは、場所によっては外国語をマスターするぐらいの努力が必要になるわけです。華人が様々な言葉を自由に操ることができるのも、そういった背景とも関係があると思います。

 うちの娘も、奈良の小学校から上海の公立小学校に転入して、中国語の学習を一から経験しています。中国語ネイティブのレベルでも、学校で勉強する普通語は初歩の初歩から。すなわち、我々外国人が初歩から勉強するのと同様に「ボー、ポー、モー、フオー、・・・・・」のピンインの発音からスタートするわけです。

 中国語には根本的に、日本のようにひらがなやカタカナがないから、中国語の漢字の読みを覚えるのには、ピンインしかなく、それも英語のアルファベットで表記しなくてはなりません。つまり、入学当初からアルファベットの修練からはじまるわけなのです。

 さて、6ヶ月の奈良滞在で日常会話程度の日本語は完全にマスターした娘は、自宅では日本語、学校では中国語を喋っています。このあたりはなかなかうまく使い分けているみたいで、日本人の父親に話すときは基本的に日本語(奈良弁)になりました。

 さらに中国の小学校では一年生の1学期から英語の授業が週4時間入ってきて、中学校の先生が授業に来られます。娘も歌って踊っての英語の授業をとても楽しみにしているところからみると、子供にとっては多言語の環境というのは全然どうってことないということを感じました。ただ、娘が日中ハーフである以上、中国語ぐらいはきちっと扱えるようにはしないといけないなと思っています。

 ということで、ピンインのマスターは、日本語のひらがなマスターと同様にとても大事なテーマ。毎日親子で格闘しています。

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posted by 藤田 康介 at 08:58| Comment(0) | 上海での育児・教育・子育て

2015年09月03日

世間が騒ぐ「抗日戦線勝利70周年」の日、でも上海生活は普通

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 なんせ、我が家ではテレビそのものがないので、北京で行われた軍事パレードは見ていません。わざわざテレビで見なくても、WechatやWeiboで情報は入ってきますし、なにより日本のメディアが相当に関心を持っているみたいなので、そちらで状況を読んだ方が早かったりします。(^_^)

 だいたい、中国のテレビで出てくる情報はタイムラグがあるので、ネットで情報を仕入れた方が早いのはいまや常識ですが、新聞は読んでいます。官製ニュースを知ることで、そのクニの状勢をしることができるからです。まさに、ニュースの「裏読み」が中国ではとても大切なのです。リスク管理のためにも。

 というわけで、我が家は6時に自宅を出発して、上海の長江沖に浮かぶ崇明島までドライブ。ここ数日、原稿の締め切りや校正に覆われているので、思い切って高速道路を突っ走るとスッキリします。
 今日は陳家鎮の市場にいって野菜を仕入れに行ってきました。日本から戻ってきた家族と行くのは半年ぶりぐらいかな。

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 世間は9月3日〜5日まで連休です。うちのクリニックは3日だけお休み。しかし市場は早朝からとっても賑わっています。農民達も北京で行われている軍事パレードはなんのその、朝から野良仕事に出ています。だけど、高速道路を走ると「抗日戦線勝利70周年万歳」といった標語が電光掲示板に出ていました。

 でもそれ以外はとくに何もなく。街もいつもの休日と同じ。

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 田んぼで野良仕事をしている農家の人たちと地平線彼方まで続く田んぼの風景。当時の日本が、よくここで戦争しようと思ったものですね。中国で暮らすようになって、とくに不思議に感じます。

 中国人からすると、折角の連休ですから日本に旅行に行くのには絶好のチャンス!まわりの上海人も日本へ飛び出しています。日本人はちょっと考えすぎなのかもしれませんね。もちろん、考えないわけにはいかないでしょうけど。我々は折角「戦勝国」で暮らしているわけなのですから、戦勝国の感覚をみてみたいと思うわけです。

 そして沢山の中国人が日本で爆買いをしてくれることは、経済効果は大したことないかもしれないけど、将来的には非常に意味があると思っています。中国人が日本に滞在することで、自分たちのことを、問題点や矛盾点を見つめ直すチャンスになるから。だから日本の将来のためにもとりあえずは「熱烈歓迎」しようではありませんか!

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 安保とか集団的自衛権とかいう前に、本来は平和憲法があるのだから、相手を挑発しないで防衛する方法を考えなければいけません。これぞ、我々日本人に与えられた使命だと私は思います。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 雑草と雑想