2015年10月27日

九州大分県杵築の魅力・温泉も

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 岬の先に、杵築城の天守閣がシンボルな街、大分県杵築市。

 近年、「世界農業遺産」に指定されたり、また美しい城下町が残っていたりとか、折角なので魅力一杯の街を散策しました。
 世界農業遺産に指定されたのは、「クヌギ林とため池がつなぐ農林水産循環」だそうで、シイタケ生産日本一の大分県が誇る、すばらしい農業による生態系の循環システムが今まで残されていたのでした。

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 まずは温泉。宿泊したビジネスホテル「いな里」さんは、決して大きなホテルではないのですが、各部屋に温泉が来ているなど、見えないところに贅沢がありました。温泉の泉質は単純温泉。お湯の量も温度もちょうど良く、大浴場以外にも自分の部屋でも源泉を楽しめました。これはすごいことだと思います。
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 さらに、朝食もボリューム一杯。大都会のビジネスホテルでは味わえないおもてなしを感じることができました。

 私が日本で住む、奈良今井町は、純粋な町人の街、寺内町として繁栄していましたが、この杵築は、城下町の色合いがとても濃く残されています。
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 特に、武家屋敷が丘の上に配置され、谷間に町人の街が整備されている様式は、日本唯一だそうです。今では、その武家屋敷群に小学校や幼稚園があり、子供たちの声が響いています。登下校時間になると、子供たちが元気に坂を駆け上っていました。見知らぬ私のような旅行者にも「おはようございます!」と声がかかると、気分も軽やかになりますね。

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 石畳の坂は、杵築の魅力の一つです。着物散策ができるように、着物のレンタルも行っていました。城下町はそれほど大きくないので2〜3時間もあれば、じっくりと歩くことができます。

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 杵築城の天守閣やきつき城下町資料館では、杵築の歴史をじっくりと知ることができます。そもそも江戸時代には杵築城に天守閣はなかったそうですが、逆に復元されることで、市民のシンボルになっています。丘の上に残っている家老屋敷も、日本庭園ともども非常にきれいに整備されていて、当時の風格をしっかりと今に伝えていました。

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 杵築も大分の観光地の一つですが、さすがに中国系の観光客にはだれも会うことはありませんでした。でも、温泉で有名な別府もクルマで30分程度の距離なので、静かな城下町を体感するにはとても良い場所だと思いました。

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 お昼は、さつき城下町資料館の近くにあった郷土料理のお店「松樹」で、地元料理のひとつであるだんご汁の定食をいただく。大分では、鳥の揚げ物が欠かせないという話を聞きましたが、ここでも出て来ました。

 午後はまた特急ソニックで2時間ほどゆられて博多へ移動。小倉での方向転換にはちょっと戸惑いましたが、車窓を十分満喫した出張になりました。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 日本の温泉

2015年10月12日

何故かあまり知られていない、上海⇄関空のHO便(吉祥航空)はかなり便利

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 日本での仕事がちょくちょくあるので、毎月1〜2回、3日間ほどの日本滞在で関空と上海浦東を往復しているのですが、意外と便利な便があるのをご存じですか?

 それはJALやANAではなく、MU(東方航空)、CA(中国国際航空)でもなく、LCCの春秋航空でもなく、HOの吉祥航空の便です。いや、正直言って私の日中間で通勤が実現しているのもこのHO便のおかげでもあります。ちょっと買い物にいこう!ぐらいの気持ちで大阪・奈良へ移動できるようになりました。1日3往復ありますし。

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 確かに、私も日本人としてJALやANAに乗って日本の航空会社を応援したいのですが、なんせ上海発の時間がよくない。JALに関しては上海午後出発。これでは日本についてからの時間効率が非常によくない。

 いまや、上海⇄関空は1日17便もあるわけで、便の選び方も新幹線並に?かなり自由になりました。

 たとえば、朝、HO便の朝8時25分上海浦東空港発だと、11時過ぎには関空に到着し、12時の大和八木駅行きのリムジンバスに乗ると、13時過ぎには橿原市に到着できます。この点、橿原市は奈良市内より便利。主要アクセスとなる阪神高速湾岸線や南阪奈道はまず渋滞しないし、所要時間55分ぐらいで空港に着けます。荷物もバスに預けてしまったら到着時に受け取るだけです。鉄道だとJR天王寺駅とか乗り換えは結構大変なんですよね。

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 しかも、このHO便の定時率はなんと95%以上と上海発の他の日系航空会社以上の成績です。荷物もLCCではないので23キロ×2までOKですし、チェックインカウンターもMUのように並ぶことはまずありません。

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 一応、朝食として機内食もでます。まあ、機内には液晶類が一切ないので上海→関空の1時間40分をどう過ごすかが問題ですが、逆に最高の読書タイムだと思っています。文庫本を1冊読み上げるのにちょうど良い感じですね。液晶がないので、ライフジャケットの着用モデルは実演式です。

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 ちなみに、マイレージでゴールドカード以上だったら、関空でJALのサクララウンジも使えますよ。

 帰りも、うまく上海のラッシュにぶつからないようにちょっと早い便を目指すと、14時に大和八木駅を出発するリムジンバスに乗ると、上海には19時半ごろに到着できます。お土産で買った蓬莱の豚まんが、上海に到着してもまだ温かかったりします。これもほぼ定時で飛んでくれています。

 上海と奈良橿原の2箇所生活は意外と面白いです。

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 奈良橿原には私にとっては奈良県立医科大学もすぐ近くですし、生薬の研究所もあったりして何かと便利。
 なんといっても奈良橿原エリアは歴史がとっても深い。我が家のある今井町に一歩入ると、気分はあっという間にタイムスリップできてしまいます。なにかとせわしい上海とは対極的な存在だと思いますし、日本文化を勉強中の妻や娘にとっても良い環境であると思います。

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 先日も、3日間ほど橿原へ戻しましたが、ちょうど藤原京のコスモスの花が満開でした。
 奈良は奈良公園の鹿と東大寺の大仏だけではありませんよ。

 上海在住が長くなると、日本生活が浦島太郎になりがちですが、そうならないためにもふと思い立ったら日本へ飛ぶことも選択肢としてありではないかと思う今日この頃です。
 如何にうまくバランスをとるか?海外生活ではとても大切なことだと思います。とくに任期がない海外生活では。

参考:吉祥航空HP。格安航空券の予約もできます。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 奈良橿原市今井町の魅力

2015年10月03日

めっちゃ辛い「湘菜」は、湘南料理ではなくて湖南料理〜中国各地食べ歩き

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 今回我々が訪れた湖南省は、湘菜と呼ばれる湖南料理で有名なエリアです。そのなかでも、懐化エリアは、湘西エリアの山中になり、ローカル色豊かな料理が楽しめます。

 湖南料理はあと洞庭湖周辺エリア、湘江流域エリアに分けられ、それぞれ特徴を持っています。

 辛い料理と言えば、日本人は普通四川料理を思い出しますが、四川料理は厳密には舌が痺れる感じのする麻辣になりますが、湖南料理は私にとっては純粋に辛く感じる重辣でした。だからどこで食べるときも、唐辛子を入れないようにお願いしないと、トイレに駆け込まないといけないようになります。

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 そもそも、湖南省エリアは夏は蒸し暑いし冬は寒い。彼らそんな気候を辛さによってしのいできたと言っています。体をシャキッとさせる働きがあるとされ、中医学の世界では「提神祛湿」といいます。甘党の上海料理とはまったく比較になりません。とはいえ、食材がいいので、料理自体はとても美味しかったです。文革時代に貴州省の田舎で暮らしていた義父に写真を見せると、とても懐かしい田舎料理だよと言っていました。

 白いご飯が進む、ピリ辛系の漬け物(酸豆角)も美味しかった。家庭によって味が違うそうです。

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 ちなみに、湖南省で食べられているご飯はタイ米に近い細長いタイプです。現地の人にきいたら、パサパサの米の方が口当たりがいいとのこと。ジメジメした気候と関係があるのかもしれません。

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 また、醤油をつかうことが少ないのも特徴。醤油味になってくると、やっぱり江南エリアの料理になってくるのでしょうね。だから、湖南省の人が、上海などにいったら食べられるものがないと言っていました。甘ったるくてマズイのだそうです。同じ中華料理なのに、この差は大きいですね。

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山の中ではいろいろ興味深いお菓子類も。道ばたでみつけたヨモギモチもなかなか美味でした。

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 また、湖南省エリアでは麺よりも粉を食べる人が多く、懐化には米粉の専門店が多くありました。辛さを味わいながら、汗をかいて食べる食べ方ですが、気候が蒸し暑いときにはこのほうが都合がいいのでしょうね。

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 農村にいくと、出てくる野菜はすべて自給自足です。農家にお邪魔したら、まずは庭先で野菜をとってきてから調理してくれます。なんとも贅沢なはなしですよね。また、ガスは当然ありませんから、人々は薪を使って料理します。この火力が意外に強くて、驚きました!炒め物も問題なしです。

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 いかに貧困エリアといえども、中国人は食には手抜きしません。とくに原材料に関しては。そういうところはあまり日本でも知られていないのではないでしょうか。
 彼らは自然の恵みを上手に活用しているわけで、食の安全で揉めてしまう都会とはちがうレベルの生活とも言えます。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国で食べる