2016年01月21日

奈良今井町の町で楽しむ町屋懐石〜和彩「まゆう」

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 奈良橿原今井町は、もともとは戦国時代の寺内町。だから路地は迷路のようになっていて、なかなか目的地にたどり着くのが大変です。そんな中で、いろいろユニークなお店があったりします。

 古い町を如何に再生していくはとても大事なテーマです。

 しかし、中国上海近郊の観光地化してしまった、土産物屋ばかりの水郷みたいになってはいけません。観光客を沢山呼びたいから、観光バスで団体客を呼び込もうとするのもまた間違いだと私は思っています。中国の観光地での失敗事例を沢山見てきましたから。

 特に、今井町のような小さな街では、団体客がどっと来ても、町を体感することが出来ないのです。しかも町の雰囲気も壊してしまいます。

 今井町は今でも住民が住んでいる活きている町であることを忘れてはいけないと思います。

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 さてさて、先日は町屋懐石をいただきに、今井町4丁目にある「まゆう」さんを訪れました。

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 町屋をベースにした建物は、とても落ち着いた空間です。

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 夕食は事前の予約が必要ですが、奈良地元の食材をふんだんに使った、かつ薄味でヘルシーな料理を楽しめます。とくに、最後に出て来て奈良地元のお米は最高に美味しかった。

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 今井町は他の観光地のような発展形式ではダメです。

 地元の人たちが住んでいたいと思うような形で、活気を取り戻す必要があるのです。極端な観光地化も言い換えれば、町の衰退に繋がりますから。

 町には生命力があります。

【データ】和彩「まゆう」
住所:橿原市今井町4丁目9−28
電話:0744−37ー2176
HP:http://www.ac.auone-net.jp/~wasai/

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posted by 藤田 康介 at 12:15| Comment(0) | 奈良橿原市今井町の魅力

2016年01月19日

外から来たからわかること

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  今年に入って2回目の日本出張。
 妻と娘は、上海の学校が春休みに入るやいなや一足先に奈良へいって小学校に通っています。上海とはまた違う小学校生活にワクワクさせていました。なんせ、給食がとても楽しみなのだそうです。

 この日は低気圧の影響で、東京エリアは大変な雪だったようですが、関西エリアはそうでもなく、一方で、上海はスモッグのようでいつものように重度汚染。

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 夜明け前に上海の自宅を出発し、関空へ。今日の吉祥航空はいつもの吉祥チャーハンではなく、なんとハンバーガーでした。搭乗率は9割以上、中国人率も9割以上、いつもながら日本人の姿は本当に少なくなりました。

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 その一方で、到着後の関空の外国人向けの入国審査は明らかに長すぎ。妻によると、1時間ぐらいかかることもあるそうで、これでは折角日本に来てもがっかりしますね。我々外国人が上海に入国するときですら、そんなに時間がかかりませんよ。最近の観光客急増に伴う関空のサービス全体の低下が気にかかります。

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 さて、今回はご縁があって2015年12月に我が地元、奈良県橿原市の森下市長に市役所の市長室でお会いできました。市長はドクターでもありますし、漢方への取り組みの話しも伺いました。橿原市は大和生姜を打ち出していくようです。そうそう、橿原市には生薬地黄とも関係のある地黄町という地名もあります。とても興味深いです。

 毎月1〜2回上海⇄橿原今井町している経験から、上海をはじめとした中国各都市と奈良橿原との距離感の近さをお話し、我々日本人が考えている以上に、世界各国とここ橿原市が近いこと、そしてディープな奈良が橿原市を中心とした奈良中南和エリアに残っていることを提言させていただきました。なんせ、古代を振り返っても藤原京があった街ですからね。

 そして2016年1月からは、橿原市の観光アドバイザーとして正式に市長から辞令をいただき、いよいよ本格的にこちらの方面でも活動を開始していきます。

 私としては、今井町の住民の一人として出来ることを考えていきたいですし、私の専門でもある中医学や漢方の知識も役立てていきたいと思っています。街全体で活気が出てくるようにするには、まだまだ工夫できることは一杯です。橿原市だけでなく、中南和全体で連携を取り、奈良と言えば奈良公園と鹿という先入観を少しでも払拭したいですよね。

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 また、今年は神武天皇が崩御されて2600年にあたり、橿原神宮でも様々な行事が行われることになっています。NHKの朝ドラ「あさが来た」でも橿原今井町は撮影に使われましたし、今年の大河ドラマ「真田丸」でも、時代は戦国時代。今井町は、その頃から織田信長や豊臣秀吉などとも強い関わりがありました。中世の寺内町が形成されていく上で、もっともエネルギッシュな街の発展が行われた時期でもあります。そういった息づかいをぜひ感じて頂きたいものです。

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 奈良県人を長くしている私ですが、今年の冬は奈良県でも場所を変えて、初めて今井町の冬を体験しています。確かに日本の木造家屋なので底冷えのする寒さですが、でも雪が降る街の風情もとても趣深いです。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 奈良橿原市今井町の魅力

2016年01月15日

子供が中国語を勉強すること 日中での学校教育の違いをみて

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(上海の小学校の登下校風景)

 今週ぐらいから上海のローカル小学校は春節休みに順次入っていきます。期末テストが終わったら休みのところが多いです。日本みたいに終業式や始業式があるわけでもないし、あっさりとしています。そもそも1クラス45人で1学年15クラス。そんな大人数が一同に集まったら大変ですよね。中国は基本的に2学期制です。また、上海に関しては中国国内でも珍しく、小学校は5年生で卒業し、中学は4年間あります。

 うちの娘は、春節休みを利用して今朝、奈良へ出発しました。

 日本の学校は普段通りの3学期なので、日本で日本語など小学校の勉強をするのにはちょうど良いタイミングです。1学期も日本の学校でお世話になったので、また同じクラスに戻って授業を受けることになりました。中国滞在中に日本語のフオローをするのが大変ですが、でも本人は日本語が好きなようで助かっています。

 日中カップルの場合、顔は日本人のさほど変わりません。欧米人のように一目見てハーフだと気づかれることは先ずありません。だから、余計に日本で生活するに当たってのハードルが高い。日本語が不自由だったり、読み書きが出来なかったら尚更です。

 一方で、中国人の血も混じっているわけですから、中国文化を無視することも出来ません。最低でも、言語に関しては中国語を使いこなせるようにはしてあげたいと思っています。ただ、漢字数がとてつもなく多い中国語は発音も厄介だし、書くことも読むことも更に厄介です。娘も日本の漢字だったらひらがな・カタカナを駆使してさっさと漢字を調べてきますが、中国語の場合はピンインが読めてもそうもいきません。

 もちろん、上海にも日本人学校がありますが、そこはまさしく日本と同じ環境なので2〜3年の短期滞在ならまだしも、ずっと現地にいる場合だと色々と難しいところがあります。そこで、我が家ではまずは、日本の学校の先生方の指導を受けながら、中国の公立学校にも行く日中2箇所移動での通学をやってみようと言うことになったわけです。

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 日本と中国は世界でも珍しく共通の漢字を使うクニですが、同じ漢字と思いきや、小さな違いがたくさん有ります。簡体字と日本の当用漢字との違い以外でも、同じ漢字で例えば「王」や「田」と言った小学1年生で習うような漢字でも書き順が違ったりします。ただ、日本の書道の専門家に話を聞くと、書き順というのはかなり臨機応変なものらしい。時代によっても違うし、書体によっても変わってくるモノ。なるほど、結構相対的な約束事なんだなとわかりました。

 漢字の勉強法に関しては、日中では大きく違います。日本は一つの漢字をじっくりと教えますね。これはやはり漢字の数が少ないからでしょうか?中国では毎日沢山の漢字が(単語)が出て来て、それを一生懸命覚えます。一つ一つの単語をマスターしていく感じです。なんとなく、英単語を覚えるのに似ているところがあります。そもそも、各地で方言色の強い中国ですので、普通語を覚えることはある意味外国語を覚えることに似ています。正しい発音練習からかなり時間をかけて行われます。日本では国語で言葉の発音練習はあまりしませんよね。

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 算数に関しても大きな違いがあります。日本の公立小学校では、満点をとれることを重視しますが、中国では小学1年生から必ず難問を出してくる。だいたい、幼稚園でひと通り読み書きと計算をやっているので、出来る子供たちはさっさとやってします。先生も、そういう児童に照準を合わせている見たいです。

 いずれにしろ、実際に娘を通わせてみると日中それぞれで教育方法の理念が大きく違うことがわかります。どちらがいいというわけではないと思いますが、お互いがお互いを知る必要はあると思います。

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(上海市の小学校の学生証)

 現在、上海は基礎教育では学力テストで世界トップクラスの点数をたたき出し、欧米各国からも専門家の視察が相次いでいます。一方で、日本では今後ハーフの子供たちも増えてくることでしょう。中国人が大挙して日本に押し寄せてくる時代。私が上海に行ったころには考えもしなかった現象です。これからどんな日本の未来が描けるのか、今の子供たちの肩にかかっているわけです。

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 しかし、日本の子供たちは寒さに強い!うちの子も鍛えられております。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 上海での育児・教育・子育て