2016年03月28日

上海タワーの行く末は

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 上海でもっとものっぽビル、上海タワー(上海中心)に行ってきました。
 知り合いの弁護士の事務所がこの中に入ったため、お祝いも兼ねての訪問です。

 上海タワーは2008年11月から建設がスタートし、完成したのが2016年3月ですから、いままさに完成したばかり。高さは580メートルで、118階建て。上海のランドマークと期待されていて、有名な会社が続々と入るようです。近くにある環球金融センター(栓抜きビル)が492メートルですから、圧倒的な高さですね。ちなみに日本で一番高いといわれている複合ビル、あべのハルカスが300メートルでしたから、倍近い高さがあるのですね。

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 とはいえ、まだテナントは本格的に稼働しておらず、またオフィスビルへの入居も本来は2015年夏頃が計画されていたのに、かなり伸びてしまったようです。

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 上海タワーは訪問客が中に入るのも大変で、クルマの地下駐車場には1日前からクルマのナンバーの登録が必要ですし、訪問客も、ロビーで身分証やパスポートの登録も必要で、かなりものものしい。

 エレベーターは三菱製でした。

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 お邪魔した弁護士事務所は、上海を本部に置く事務所では弁護士数が最大規模で、多くの日系企業を顧問に持っています。昨今、日系企業の中国からの撤退や縮小が言われていますが、ここの事務所に関してはそういう影響は殆どないということでした。まあ、良いときもあれば悪いときもあるわけですし、それが自然の流れでしょう。

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 この弁護士事務所は2フロアを使っています。とにかく広い!!

 さらに全体にはところ狭しとディスクが並べられていて、そのまわりを囲むようにパートナー弁護士の部屋が配置されていました。若い弁護士や秘書達がフロアで黙々と仕事をしていて、声一つ聞こえてこないフロアには独特の緊張感が感じられます。いつもの中国らしからぬ雰囲気でした。

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 上海タワーはいろいろと巷でウワサの多い高層ビル。たとえば、上海ヒルズともいわれた環球金融センターの刀のようにそびえ立つ「歯」の向きが、豫園を向いており、風水的に問題があるからこの位置に建設されたとか、まあいろいろ言われています。

 個人的には、箱は出来たけどなかはまだまだこれからといった感じで、まだ若干寂しい。ビル内に食べに行くところもほとんどないため、お昼は金茂大厦や環球金融センターなど周辺のビルに出掛けるのだそうです。ホテルもまだ稼働していませんでした。もうしばらく時間がかかりそうな感じがしました。

 上海は箱がどんどん増えていますが、コンテンツが不足気味なのは確か。今後、上海タワーがソフト面でどのように変貌していくのか、見ていきたいと思います。いまのところ地味な展開に感じるのは私だけでしょうか。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | ここは上海なり

2016年03月22日

奈良高取城跡の魅力

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 なんかもう2ヶ月前のネタを書いておりますが〜。

 3月22日、日本に戻ったついでに、ちょっくら高取城址へ行ってきました。

 奈良県橿原今井町の我が家からもこんなに近いところに、とんでもない山城があったことにびっくりしました。
以前、上海人の妻が登ってきて「良かった!」と教えてくれ、奈良県人の私が一度もいったことなく、今回ついに実現しました。

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 折しも、高取城の麓にある土佐街道沿いでは、「町屋の雛めぐり」をやっていて、昔の城下町に彩りを添えています。

 日本名城100選にも選ばれ、日本三大山城の一つらしい。資料によると、日本三大山城は大和高取城、備中松山城、美濃岩村城を指し、高取城は麓から本丸までの高低差が390メートルもあり、海抜は583メートル。まさに難攻不落だったそうですが、明治のはじめごろまで城郭が残っていたとのこと。

 小学生低学年の子供でも十分に登れる山城です。本来は、桜を楽しみに登ったのですが、ちょっと早すぎ。やはり4月にならないとムリですね。

 ルートはいろいろ有りますが、個人的には壺阪寺経由から登るより、高取川にそって上子島砂防公園を経由して登っていくルートがお薦め。登る前に、高取町観光案内所「夢創館」に寄って、高取城の地図などの情報を手に入れることができます。

 コースには若干起伏がありますが、下から順番に城郭が見えてくるので、山城にきた実感が出て来ます。

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 途中、猿石があります。飛鳥時代に作品だそうですが、石垣を作るときに明日香村から運ばれてきたそうです。これが、なかなか良い味を出しています。薄暗い森のなかでみてみると、なんか今にでも動き出しそうな感じです。上海人の親戚も、「これは見る価値がある!」と絶賛していました。

 いくつか、絶景の写真スポットがありますが、国見櫓あたりからみる大和盆地は素晴らしい。天気がよければ瀬戸内海まで見渡せるそうですが、この日も大阪阿倍野のハルカスまで見ることができました。

 大手門から、二ノ丸跡、そして本丸跡へと入ってくると、その城壁の高さに圧倒されます。明治20年ごろまでお城がちゃんと残っていたというのですから、残念な話ですね。

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 高取山の標高は583.3m。本丸からの景色もまた素晴らしく、関西のマッターホルンと呼ばれている高見山や大峰山の山並みも目の前に広がります。本当に素晴らしい場所に築城されたお城だと実感しました。

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 さて、下りですが、壺阪寺経由でおりました。途中、五百羅漢と呼ばれる岩山に無数に彫られた石像群をみることができます。16世紀末頃の作品といわれています。これは必見です。

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 ただ、壺阪寺から麓にでるルートを間違えてしまい、本来のハイキングコースではなく、車道を走る羽目に。これは結構きついので、ハイキングコースをたどるか、元来たルートをおりる方が無難かも知れません。

奈良県は地域によって様々なカラーがあります。観光客の皆さんは東大寺とか奈良公園のある北側に行かれる方が多いですが、近鉄西大寺から南のエリアもいろいろ楽しみがあります。
 大阪・京都・名古屋からのアクセスもよく、ぜひ一度足を運んでいただきたいと思います。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 奈良橿原市今井町の魅力

2016年03月20日

地元上海のシューマイはモチ米ではなく肉の「焼売」、ショーロンポーより美味しいと思う

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 よく「上海で売られているシューマイはモチ米入り」と思われている方が多いですが、じつは上海地元の本場のシューマイは豚肉入りなのをご存じですか?まだその伝統を頑なに守っている地区が上海浦東にあります。それが下沙です。

 私も何度か訪れていて、このブログにも紹介しています。

 2013年に書いた上海浦東の名物、期間限定元祖「下沙焼売の記事もご覧ください。

 このエリアでこれまでも何軒か焼売を食べましたが、お薦めはやはり瀘南公路5247号にある「徳持焼売店」。ただ、今年訪れてみると店が北側に50メートルほど移動していて、新しくなっていました。

 お昼時に行きましたが、相変わらずの人気です。シューマイの種類は2種類で、期間限定の豚肉+春筍とあんこ入り。あんこ入りは小豆のあんこですので味は甘いですが、既製品のあんこではなく自家製のようで結構美味しいです。焼売が甘いというのは違和感があるかもしれませんが、皮の食感がいい。

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 日本で焼売をたべると、一口サイズで小さいし、マスタードや醤油をつけて食べますよね。崎陽軒でも蓬莱でもそうでした。しかし上海では伝統的に黒酢です。そういえば黒酢の出番は、上海で点心を食べるとき多いです。

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 しかも、焼売のなかにはしっかりとした肉汁が残っています。そう、あの小籠包(ショーロンポー)を食べる時のような感覚です。蒸したては熱い汁に注意してください。1こ1こが大きく、結構ボリュームがありますが、ショーロンポーのように脂っこさがあまりないのが特徴だと思います。そして、餃子ともワンタンとも違う皮の食感は、焼売ならでは。

 ところで、下沙まで来れば、浦東新区にある数少ない保存された町並みの一つ、新場古鎮まで足を伸ばして見てください。朱家角のように大きくはないですが、それなりに雰囲気のある町並みが残されています。800年の歴史をもつ街は、15年ほど前に訪れたときは少しさみしかったのですが、今は結構活気があります。もともとは塩を製造したエリアでもあり、塩の交易で栄えていたようです。

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 街の中を歩いてみると、昔の石橋が残されていたり、木造の家屋が残っていたり、静かな町並みのなかに、人々の生活が残されていました。

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posted by 藤田 康介 at 21:39| Comment(0) | 中国で食べる