2016年12月28日

上海でよく見かける子供用SmartWatch「小天才」は、高齢者向けにも良いかも

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 日本でも子供用の携帯電話があり、うちの子供も日本で使っていますが、どうも体積が大きすぎて使いにくい。また、GPS機能があっても、オプションで何でもお金を払わないといけないというのもさすが日本!だと思いました。

 では、共働きの多い上海で、子供たちが親との連絡で使っているものはなにか?と娘の現地校のクラスメートをみてみると、どうやらSmartWatchを持っている子供たちが多いことが判明。そこで、今回は我が家でも上海の小学生低学年ぐらいで人気のSmartWatchを試してみることになりました。ちなみに、私もApple watchを初代から使い続けていて、今や日常生活で欠かせない存在になっています。ガジェット好きにはたまりません。

 人気の機種はいろいろあるようですが、子供のまわりでよく使われているのが「小天才」と呼ばれるシリーズ。広東省のメーカーが生産していて、ネット経由で購入するのが一般的。ほんと、中国ではリアル店舗に行かなくなりましたね。だいたい、中国の場合リアル店舗にいってもろくな商品が並んでいませんしね。

 今回はシリーズの中で一番人気のあるY03という機種を選んでみました。値段は998元(今のレートで17,000円ほど)。天猫経由でネット注文すると、2〜3日で送られてきました。Apple watchを彷彿させるようなプラスチックの箱に入っていて、子供にとってもワクワク感抜群でした。

 SmartWatchといってもSIMフリータイプの電話同様で、中国移動・聯通どちらのnanoSIMカードが挿せます。日本みたいにキャリアに縛られることがないのが嬉しい。またApple watchのようにiPhoneに縛れる必要もありません。その分、機能が制限されているので子供にとっても結構なことだと思います。GPSに対応しており、もちろん防水仕様。経験者によると、誤って洗濯機に入れてしまっても潰れなかったそうです。重さはたった46gで、Apple watch2よりもずっと軽いです。しかも電池のもちがいい。3〜4日は持つといいます。

 さっそく、近所の聯通の営業所にいってnanoSIMカードを手に入れてきました。中国の料金プランは非常にシンプルで分かりやすい。割引きを入れると、800MBのデータ量つきで月600円ぐらいの基本料金で電話番号が取得できます。電話料金の支払いは支付宝(アリペイ)で簡単にできますので、そもそも手続き自体簡単。パスポートのコピーをとって、10分ほどでnanoSIMカードが手に入りました。ホント、日本の携帯電話は複雑すぎる!!そして、今やSIMカードも全てのサイズが一度に手に入る時代なのですね。昔、SIMカードカッターで加工したのが懐かしい。

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 さて、電話時計ですので、機能の中心は電話です。押しボタンは電話マークのボタンが一つだけ。あとは画面をスワイプさせます。一応、小さいながらもタッチパネルになっているのも面白い。Apple watch同様、手首の端末に話しかける方法はちょっと近未来的ですね(笑)。

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 充電はApple watchみたいに磁石でくっつくのですが、ちゃんと端子がありますので、それに合わせなければいけません。

「小天才」を持っている友達同士は、お互いの時計を近づけるだけでアドレス帳に登録できるようになっています。遠赤外線を使って通信しているようです。しかし、他メーカーのSmartWatchでは反応しないので、企業がユーザーを抱え込む作戦でしょう。子供が誰と友達になったかは、親のスマホのアプリから確認できます。この「小天才」は、全ての設定が親のスマホにインストールされたApp「小天才」によって行われます。このアプリがなかなかよくできています。こういう子端末の管理アプリは日本の子供向け携帯であまり見かけませんね。

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 このAppからは「小天才」のアドレス帳の管理、現在地を知らせるGPSの地図、見知らぬ人からの電話やSMSをストップする機能、授業中に親以外からの電話・SMSをカットする機能など親が必要とする機能は基本的にすべて揃っています。学校に行っているときは、時計機能しか使えないように設定できます。また、SMSを使って、登録された家族や友達グループでチャットもできます。この場合、「小天才」からは、文字ではなくて音声で会話に参加します。

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子供向けなのでとにかく仕様が簡単ですし、操作もボタン一つだけなので直感的で分かりやすい。子供だけでなく、高齢者が使うのにも良いのではないかと思います。GPSで位置を把握し、歩数も記録されますので、行動が把握しやすい。なにかあったときも通知が送られてきますし、もちろんいつも身につけているApple watchでもiPhoneのアプリ経由で通知は受け取ることができます。

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 IoTの時代、こうしたガジェットをどううまく活用出来るか?我が家でもいろいろと試行錯誤したいと思いますが、まずスゴイと思ったのは、子供たちは拒否反応することなくあっという間にこうした新しい機械を使いこなしているということですね。

【データ】
SmartWatch「小天才」
http://www.okii.com/

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posted by 藤田 康介 at 16:48| Comment(1) | 上海生活情報

2016年12月21日

源泉がさすが、三重県津市の榊原温泉「湯の庄」

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 日本に出張で戻ったとき、少しでも時間があったら寄っておきたいのが各地の温泉。上海暮らしからすると、スーパー銭湯はあっても、本物の温泉はなく、実際に温泉に行こうと思ったら1泊2日しないとまず無理で、天然温泉に行けたとしても本物?と疑いながらの入浴になるわけです。日本には本当に気軽に天然温泉に行けてしまいます。近畿地方・東海地方もまた然り。

 ちょうど冬至の日に、母親をつれて三重県中部に位置する榊原温泉まで行ってきました。小学生時代は三重県で暮らしていたので、このエリアは結構お馴染みなのですが、最近は青山高原を越えることはまずなく、30年ぶりぐらいに津市にある榊原温泉を訪れてみました。今回訪れた日帰り温泉は、湯本榊原館にある「湯の庄」です。

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 榊原温泉の旅館館内と敷地内で湯量の豊富な源泉がそれぞれ1箇所ずつあり、泉質はアルカリ性単純泉。温度は30℃ぐらいと低めなのですが、肌への感触がものすごく良いです。そして入浴しているとほのかに硫黄の香りもしてきます。

 ここのお風呂の入り方のポイントは、何と言っても低めの源泉風呂と加温されたお風呂を交互に入浴法だと思います。といっても全くの冷水ではなく、30℃ぐらいありますので、十分に浸かることができます。交互に入っているうちに、徐々に身体の芯から温もってくるのが感じられると思います。

 別料金になりますが、展望露天風呂もあります。こちらは、榊原温泉の集落全体を見渡せるロケーションになっています。

 風呂上がりに、近くを散歩してみるのも良いかもしれません。

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 この「湯の庄」から少々歩くと、射山神社があります。その近くには江戸時代に大規模な湯治場があったようで、なんと自然湧出していた温泉を浴槽に入れていたとか。何の病気を治療したか詳細な記録はありませんでしたが、少なくとも湯治として使われていたのは間違いなさそうです。そのため、京都などから公家など身分の高い人も湯治に訪れたため、かなりきっちりとした施設が作られていたようですね。

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 その他にも伊勢神宮にお参りする前に身を清めるために湯ごりの湯として使われたとか、清少納言の『枕草子』に七栗の湯として紹介されたとか、さすがに歴史が長いところだけに、いろいろなエピソードがあります。それだけに、湯治として伝統医学的がどのように活用されてきたのか興味が出てくるところです。

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 このように温泉はとても素晴らしいのですが、まわりはあまり温泉街といった感じはしません。温泉郷の集落を歩くと結構気持ちいいのですが、歩いているような人には殆ど出会いませんでした。いくつか規模の大きな旅館もすでに閉館してしまっており、少し寂しい感じです。

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 とはいえ、榊原温泉は今でも素晴らしい温泉が出ていますし、源泉にもそのまま加温無しで入れますので、非常に価値ある温泉で、これからもぜひ源泉を守っていって欲しいと思いました。源泉を神様のように大切にする日本の湯治文化はとても貴重です。

【データ】湯本榊原館


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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 日本の温泉

2016年12月09日

上海金山にOPENしたスーパー銭湯「虹の湯」に行ってきて

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 中国人が日本に頻繁に行くようになって、日本の温泉や銭湯の文化、特に「お風呂に浸かる」という楽しみは、徐々に知られてくるようになりました。そして、上海の中心部では「極楽湯」も進出し、日本式のスーパー銭湯を体験できるようにもなりました。私が上海に来た90年代のころ、大学の宿舎にはバスタブがなかったので、日本に帰る楽しみが「お風呂」だったので、本当に考えられないようなことです。奈良出身の私ですので、当時から奈良に戻ったら「虹の湯」にはお世話になっていました。実家から近いですし、奈良中南和地区にある天然温泉というのが非常に貴重だったのです。

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 そして、今回は、地元奈良や大阪に進出しているスーパー銭湯、「虹の湯」が上海に進出しました。それも、上海中心部ではなく、上海郊外の海沿いの街、金山です。浦東の我が家からは80キロ以上ありました。でも巨大都市上海では、決して遠い部類には入りません。

 「なぜそんな郊外に」と思われるかも知れませんが、上海郊外に正真正銘の日本式のスーパー銭湯をOPENさせたということは非常に意義のあることだと私は思います。

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 そもそも「虹の湯」とは私自身とも不思議なご縁があります。

 まず、上海の虹の湯の総経理の呉さんは、日本の温泉に魅せられた正真正銘のお風呂好き。

 今から10年ほど前、上海で日本人の女性編集者が私のところに来られ、雑誌の取材を受けたのがきっかけで、いろいろ話を聞いてると、なんと彼女が私の中学時代の後輩!

 地球って本当に小さいんです。

 さらに彼女の中国人の旦那さんが私と同様、無類の温泉・お風呂好きだそうで、じゃあ一度会ってみようということになり、これが呉総経理との最初の出会いでした。その10年前当時から彼は中国に日本式のスーパー銭湯を作るぞと情熱に燃えていて、初めてお会いしたときからそのお風呂に対する熱い想いには感服しました。私は当時はまだ正直半信半疑でしたが(失礼)。

 とはいえ、呉総経理と出会いいろいろと交流を深めている中で、奈良にすごいスーパー銭湯の経営者がいるぞ、という話になり、彼から紹介して頂いたのが虹の湯の大原会長でした。しかも、これまた偶然でも偶然で、大原会長は奈良の実家のすぐそばにお住まいで、すべてが上海と奈良中南和の狭いエリアで繋がってしまったというなんといもいえない「ご縁」があったのでした。

 そして、呉総経理もその後、着実に日本と中国の温浴業界に人脈を広げていかれ、会社も設立され、夢の実現に着実に前進されました。10年の時間がかかりましたが、2016年12月8日に見事、上海金山に「虹の湯」をOPENさせました。「好きなことをとことんやっていく」という彼の精神には私も感服しました。素晴らしいことです。

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 そんなご縁もあり、12月8日のオープニングセレモニーには、大原会長・呉総経理とともに参加させて頂き、オープニングのご挨拶とテープカットをさせていただきました。大変光栄なことです。

 上海では「極楽湯」が先行していますが、この「虹の湯」では、呉総経理のアイデアで、いろいろと新しい試みが行われていることが分かります。

 まずは値段。金山エリアは、まだまだこれから発展するエリアでもあり、物価も上海中心部よりはかなり安い。そのため、値段設定も控えめになっています。中に入っているレストランもまた然り。地元の人たちに来てもらうのには一番大切なことです。

 そして、人々が集まりやすいショッピングモール内にあるというのも特徴でしょう。ショッピングモール内にスーパー銭湯というのはちょっと意外に感じるかもしれません。そもそも中国では、以前からいろいろなタイプの入浴施設があったのですが、どちらかというと不潔でなんとなくイヤらしいイメージがあったのです。でもショッピングモール内に作ることで、若い女性も子供も気軽に利用できるわけです。しかもランドマークの施設だったら見つけやすいですしね。

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 さらに、裸で入るエリアと、水着で入るエリアを分けています。中国人は男女別々に入るよりも、一緒に入りたい人が多いのです。よって、公共スペースには岩盤浴はもちろん、さまざまな温浴施設を設定しています。マッサージ風呂や電気風呂、階段風呂、寝湯なんかも水着スペースにあります。ただ、今後の利用者の増加を考えるともう少しスペースがあった方がいいようにも思います。

 お薦めは階段部路。上部が熱めで、下に行くほど温度が下がるのですが、浴槽の深さが日本人にとってはちょうど良くて入りやすいです。

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 裸で入るエリアでは、お風呂に入ることに重視されています。41度ぐらいの熱めのお風呂以外にも、38〜9度ぐらいのぬるめのお湯も。医学的な立場から、私は38度ぐらいのお湯をお薦めしていますが、ここのお風呂の温度はちょうど良いです。

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 VIP室の設定も中国では大切です。なぜなら中国人は家族や親戚で娯楽を楽しむ人が多いからです。冬と言うこともあり、こたつもありました。仲間同士で楽しむことができるようにすることは中国では必ず必要です。民宿などでも1棟貸し切ったりするぐらいですから。

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 もちろん、広い休憩室や日本料理のレストランも完備されています。こういうスペースは、日本式にこだわるのではなく、中国人の人たちの習慣にあわせてあげる必要があります。オープン当日とはいえ、結構沢山の人が来られていました。

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 中国も広く、地域によって文化が違いますが、少なくとも上海エリアでは日本人がよく言う「裸のつきあい」が浸透しているわけではありません。裸でお風呂に入ってワイワイするということは上海ではありませんし、ましてや金山の地元の人の間ではまだまだ知られていません。でも、オープニングにやってきた地元の人たちの顔をみるととてもとても幸せそうです。

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「露天風呂に入ることがこんなに気持ちいいんだ!」ということをぽろっと漏らした地元のおじいちゃんの声が印象的でした。

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 金山の人たちは、これまた素朴で温かい感じの人たちが多く、土地柄的にも家族や親戚の繋がりが強いところです。実は、上海金山の虹の湯の目の前には立派な「万寿寺」という非常に有名なお寺があり、春節とかイベント時には多くの地元の人たちで賑わうでしょう。地元の人たちに愛される、正真正銘の「裸のつきあい」ができるスーパー銭湯に成長していってほしいと願います。

[以上の写真は許可を得て撮影]

【データ】上海市金山区城河路230号 易家中心6号楼
     営業時間 11:00〜深夜1:00
     電話 021−67268555

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posted by 藤田 康介 at 07:46| Comment(1) | 中国の温泉