
CCTVの人気美食番組「舌尖上的中国」は、中国各地の美食を紹介する内容なのですが、2014年5月に杭州市内の麺店がちらっと紹介されて話題になりました。これは一度いってみないといけないと思い、そのチャンスを伺っていたのですが、11月11日についに実現しました。

場所は、中河路高架道路のすぐ下で、意外と簡単に見つけられました。決しておしゃれではないけど、清潔感いっぱいのお店でした。意外と営業時間が短く、夜はやっていないみたい。さらに、夏休みをしっかりととっているみたい。創業は決して古くなく、1993年ですが、常連さんがたくさんやってくるお店であることは、感じですぐ分かりました。地元杭州出身の夫婦が経営しています。


テレビで有名になったのは、「片儿川」と呼ばれる麺。メニューでも一番上に書かれています。杭州名物の麺で、中国の江南エリアの麺は、ふつう麺を丼に入れてから、スープをかけて、トッピングをいれるのですが、片儿川の場合、一旦具と一緒に調理をしてから、麺も少々煮込みます。というわけで、一般的な麺よりも明らかにコシがなくなってしまいますが、これはこれでまた美味しい。

もし麺にスープがいらなければ、片儿川伴麺とよばれる、焼きそばのような麺にもしてもられます。
なんといっても、中国の麺系の食堂では珍しく、オープンキッチン方式なので、調理の様子がとってもよく分かります。そして、とても丁寧にかつ清潔に作られているのにも納得です。

日本のラーメンと違って、江南エリアの麺はとってもシンプルな味付けです。基本的に醤油と塩ぐらいしか使っていない。あとは、肉やタケノコの素材の旨みを利用しています。だから、新鮮な食材がとっても大切だということが分かります。
私にとっては中国でよくたべる定番の雪菜ロース麺も試してみたいところ。片儿川を食べた後だったので、麺の歯ごたえがとっても美味しかったです。
この麺館が出している麺は、とくになにか特徴があるというわけではありません。ただ、オリジナルに忠実で、麺とはいえ真剣に調理されているのが、昨今の中国では逆に特徴になっているように思いました。そして、中国での一般的な日式ラーメンのようにゴタゴタしていないストレートなスープもいいですね。豚骨スープとかなくても十分に美味しく感じるものなのです。
日本人にとってはあまり人気のない地元の麺類ですが、いろいろと特徴があるのもまた確か。私も旅をしながら巡ってみたいと思っています。
【データ】菊英麺館
住所:杭州市中河南路11号
営業時間:朝5:30〜1:30 夜は営業せず、11月1日〜3月15日は朝6時半から。
夏休み7月1日〜8月31日、春節期間中は休み。
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