
1月31日の朝5時現在の上海浦東のPM2.5値は58.0㎍/㎥。一応「良好」となっていますが、同じ頃の東京文京区が20㎍/㎥なのでやはり差が出ていますね。それでも一頃と比べたらマシにはなっているのは体感できます。
中国の「全国環境保護工作会議」と「長江デルタ地域大気汚染防治協作小組弁公室」が、2014年度の各地の年平均PM2.5濃度の変化を、2013年と比較して発表しています。
これをみると、上海市は62㎍/㎥から52㎍/㎥に減少し、12.0%の削減、江蘇省が73㎍/㎥から66㎍/㎥となり、9.6%の減少、浙江省が61㎍/㎥から53㎍/㎥となって13.1%の減少となっています。長江デルタエリアではそれなりに減少しているようです。江蘇省は重工業が集中しており、削減するのには大変なことです。
一方で、なにかと話題になる北京ですが、89.5㎍/㎥が85.9㎍/㎥と4%程度の減少、天津は96㎍/㎥から83㎍/㎥で13.5%の減少、河北省が108㎍/㎥から95㎍/㎥で12%の減少となっていて、減少はしているものの、そのレベルは長江デルタエリアと比較してもまだまだ高い状態ですね。特に、北京は思ったほど下がっていない。
優秀なのは華南エリアで、広東省6都市の平均は2013年は47㎍/㎥で、2014年は42㎍/㎥となり、10.6%の減少となりました。もともとの数字が低いのは羨ましい。
ちなみに、日本の環境基準は1年平均値が15㎍/㎥以下で、1日平均値が35㎍/㎥以下となっています。これは「呼吸器疾患、環境器疾患および肺癌に関する国内外の疫学知見」を基に検討されたそうですが、なかなかハードルが高い数字ですね。
とりあえず、長江デルタエリアでは20台の石炭火力発電所の煙を浄化させ、さらに26台に関しても現在取組中だとか。でも問題は山積。少しでも早く改善されるように望む限りです。
少なくとも、空気がよくないところに暮らしている中国在住の我々ですから、タバコはもちろんのこと、免疫力を下げないように、体調管理を日本にいるとき以上に注意する必要があります。
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