
大理に行くことがあったら、ぜひ寄っていただきたい古い街が、大理から山一つ越えてクルマで2時間ほどのところにあります。今回の雲南大理州滞在で、もっとも印象にのこった街の一つでした。それが巍山です。
大理からS224道路を南下していくと、17キロにも及ぶ連続した下り坂になり、平地に戻ったところに菜の花畑が目につきはじめると巍山に到着です。ここは雲南省でも有数の菜種油の集積地になっています。

巍山は紅河の上流に位置し、その昔南詔国がここで生まれました。南詔国が最大勢力を誇ったころは、カンボジアやミャンマーのエリアなどもその勢力下に入れていたそうです。
巍山では、その時の文化が色濃く残されている街として有名です。さらに、後世になっても文革などの影響をあまり受けていないような感じで、文物の保護状態が非常にいいです。それは、旧市街を歩いてみるとよく分かります。
ただ、火災にはよく遭遇していて、最近でもとても残念なのは、2015年1月3日、ニュースにもなっていましたが、明代の一番大きな城門が焼けてしまいました。それでも城壁は明代のものが残されていて、巍宝山など宗教の聖地も健在です。(この巍宝山も近年山火事で焼けています)
また、茶馬古道もこの巍山に繋がっており、各地の物品が交易されました。今でも、このあたりでは馬をよく見かけますし、牛も沢山放牧されていました。乳製品が多いのも納得です。また、巍山は点心や麺類など小吃の種類がとても多く、今でも食べることができます。

我々もさっそく地元の料理を試してみたいと、地元の人からいろいろヒヤリングすると、なんと創業200年という老舗飯店があるということを聞き、そこへ直行しました。


「老二飯庄」というお店で、建物も古くて清代の保存建築。中庭にもテーブルをおいて、地元客で賑わっていました。名物の臭豆腐の揚げ物、牛肉からつくる牛干巴、薄荷と卵のスープ、茴香の炒め物、ドクダミとキュウリの和え物などなど。地元の食材をうまく使った、典型的な味を楽しめました。ここはお薦めです。


(冬瓜蜜、これも美味しい!痰切りにも使えます)
また、中華料理でお馴染みの八宝菜は、冬瓜蜜を巧みに使った絶品で、ぜひ食べてみたいです。上海のものとはまったく違います。

我々も昼食と晩ご飯をここで済ませるほどのお気に入りになりました。
ここでも、他の大理州の街でもあるように、宣木瓜が売られていましたが、宣木瓜の醋も手に入りました。

調味料として使う豆板醤や、中医学でも使う中華納豆の豆鼓も有名です。書き出すとキリが無いぐらい、食が豊かな街です。さすがに歴史がありますね。
街の広場近くには、お茶を飲む場所があり、地元の人たちが将棋を楽しんでいました。

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