2016年03月12日

「富二代(資産家の子供)」と呼ばれる中国の若い富裕層の考え方

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  先日、結婚式以来久しぶりに上海外灘の和平飯店に行ってきました。場所は南京東路。上海きってのお上りさん集合エリアです。((^▽^)

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 当時、ホテルの改装がはじまるということで急きょ結婚を決心した私たち夫婦なのですが、リニューアル後に改めて訪れてみて、その変化にびっくり。ますます上海の名門ホテルの気品が際立ってきているように感じました。

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 その当時、上海でのオールドホテルでの結婚式は、私たちの夢でしたが、その理由はオールドホテルだからいくら上海でも建物が潰されることなく、いつまでも思い出が残るだろうという意味合いもありました。

 こうして今、再度訪れてみて、正解だったと思いました。

 今日は、この和平飯店の竜鳳廰で娘の通っているローカル小学校の同級生の中国人保護者と食事の約束をしました。父親は日本で学位を取得した留学経験があり、卒業後IT関係の会社を経営していて、母親は専業主婦ですが、中国でインターの高校を卒業してカナダへ留学して学位取得、帰国してきたというパターン。

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 彼ら夫婦は、ある意味今の上海を象徴している家庭だと思います。どちらも地元上海人ではなく、実家も実業家でかなりの富裕層で、上海と北京に数軒の一戸建てを持っているレベル。いまや上海の大型の一戸建てといえば10億円以上の値が付きますから、かなりの資産家ですね。俗に言う「富二代(資産家の子供)」と呼ばれる人たちです。

 そういう彼らの今の段階での答えは、中国人にとって海外経験が必要だけど、海外にいるだけが幸せではない。どこの国でもやっていける能力が必要だということで、あえて海外移民を選ばずに中国に戻ってきたそうです。もちろん、自然環境とかはカナダとかの方がよいかもしれないけど、社会の活力や治安を考えたら、中国の方が暮らしやすく感じるらしい。

 だから子供もうちの娘と同じローカルの小学校。母親が通っていたインターでは確かに国際的な教育環境で勉強できるかもしれないけど、中国語の習得が心配。さらに児童生徒がどうも偏った層しかいないというのも気になっていたらしい。

 彼らは桁違いの資産家なので、ものすごい生活をしているのか?と思いきや、意外と金銭感覚も普通。むしろ、話を聞く限りすごく倹約家です。中途半端な金持ち、いや逆に貧乏人ほど「爆買い」とかするのでしょうか。確かに、中国人が「爆買い」するようなものは、海外生活した人にとっては極めて当たり前のモノでしょうし珍しくもなんともない。

 基本的にお金があるので、子供の教育にはお金をかけるが、だからといって過酷な受験戦争までは必要ないと考えている富裕層は上海では少なくないです。資産があるから将来子供が食べていくことぐらいなら問題ない。むしろ教育環境を提供するためにはお金を惜しみなく使うようです。

 いずれにいろ、そもそもマイペースな人が多い中国。多種多様な価値観で、自分たちの考えるように人生設計ができる自由さは、ちょっと日本と違うなと思いました。また「富二代」の人たちになってくると、意外と価値観などで共有できることが多いようにも感じます。彼らのように、しっかりと教育をうけて、さらに海外生活経験も豊かな80年代、90年代生まれの人たちが中国社会の中心になってくると、この社会も確実に変わると思います。もちろん、政治も彼らの存在をますます無視できないでしょうね。中国人は主張する民族ですから。

 どの学校で勉強したか?ももちろん大事ですか、もっと広い目でみると、どういう環境で勉強したか?というのはさらに大事なんだなと思いました。そして、中国人の教育は中国国内に留まらず、全世界で学校を選ぶ傾向ですね。日本と中国で行ったり来たりしている我々なんかも、彼らからすれば全然珍しくないわけです。

日本行きのスケジュールはこちらからどうぞ。
東和クリニック・中医科での担当スケジュール
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 上海での育児・教育・子育て
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