
そもそも、本場中国料理といっても、よっぼどの料理でなければ、大抵は家で作れてしまうし、むしろ家で作って食べた方が美味しいことも多いです。とはいえ、どういうアレンジがあるかというのは、実際に現地に行かないと分からないわけで、それを見つけ出すのもまた中国暮らしの楽しみです。
元旦に浙江省杭州にいったとき、市場で美味しそうな「霉乾菜燒餅」を作っていました。
中国語で「焼餅」というと、小麦粉をこねて焼いたものを指し、中に色々なものを混ぜ込んでぱりっと焼き上げます。朝食の定番ですね。浙江省安吉でもありましたし、桐廬でも焼いていました。

しかし上海エリアではあまり見かけないのが、この霉干菜を入れる焼餅。霉干菜は、発酵食品も天国である、浙江省紹興が有名ですね。一般にカラシナを使った発酵食品で、これがとても旨みを出してきて美味しいのです。それを小麦粉と混ぜるなんて、なんとも素晴らしい組み合わせでしょう!ちなみに、上海では霉干菜を入れた饅頭はありますね。そのほか霉干菜は豚肉ととも一緒に煮込み、霉干菜扣肉とも言う有名な一品があり、上海人も大好きです。
今日市場で見かけたのは、非常に年期の入った木の樽ですが、中に真っ赤に燃え上がる炭が置いてあり、樽の壁に小麦粉で固めた生地を貼り付けて焼きます。

作っているお兄さんと話したら、杭州出身ではなく、となりの桐廬出身でした。桐廬と言えば、私もたびたび足を運んでいる街で、富春江の大河の流れに抱かれた、非常に美しい街でもあります。すっかり話し込んでしまいましたが、杭州人と結婚したとかで、杭州に移り住んできたそうです。
中国の伝統的な食文化、まだまだ興味が尽きません。
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