
我が家が上海に居るときに毎年初詣に行くのが上海竜華寺。
上海市内中心部にはいくつか有名なお寺があるのですが、上海市内で最も規模が大きく、歴史が古いお寺が竜華寺で、伝説では1700年前に、呉の国の孫権が、母親のために建てたとも言われています。地元では、健康を祈願する竜華寺、商売繁盛の静安寺、立身出世の玉仏寺とも呼ばれています。

元旦の竜華寺と言えば除夜の鐘つきイベントが有名で、私が上海に来る前の1991年から行われていて、今やすっかり上海市の新暦の大晦日の定番イベントになっています。もちろん、中国では春節こそが新年という人が大部分ですが、上海では外国人も多く、12月31日の大晦日カウントダウンや除夜の鐘もすっかり定着した感じもします。

ところが、大晦日の拝観料は400元(約6800円)ととんでもない値段。20数年も上海で暮らしておきながら、私も行ったことがなかったのですが、今回は年初から政府からのご招待のチャンスがあり、それでは!ということで行ってきました。ただ、日本人をなんとか22人連れてきて、私自身が舞台に立ってイベントに参加して欲しいという依頼つきで。
実は、この除夜の鐘は、単に竜華寺のイベントではなく、新年早々の区政府の観光イベントの一環。そこで世界各地の観光客を招待するための枠があるのだそうで、区政府に勤めている上海人から新年早々の任務を頂いたというわけでした。

と言うわけで、うちのクリニックからも募集をかけ、スタッフのほかにも興味のある患者さんや日本人の留学生も含め、20人で出掛けました。
数千人が入る大きな講堂でのイベントですので、お寺の境内に入る安全検査も厳しい。しかし、屋根付きの施設ですので、言うほども寒くなく、前座に歌あり、踊りありで結構楽しめました。


その中でも、圧巻だったのが僧侶による読経。大きな木魚のリズミカルな音をバックに、ドライアイスがモクモクと立ちこめ、肩書きが沢山有る僧侶達が檀上から降りてきて、参加者に水をまくというもの。みんなその水しぶきを少しでも感じたいと必死です。
そして、外国人代表として記念品の贈呈式。まさか、新年早々舞台に上がるとは思いもしませんでした。頂いた記念品は、上海ならではの文具セット。環球金融センターは栓抜きのほうが良いとは思うのですが・・・・。

最後は、鐘つきイベント。境内には2箇所に鐘が設置されていて、このうち講堂内に設置された鐘をつきに、行列を作ります。とはいえ、ここは中国。鐘つき希望の人たちが、今か今かと殺到するので、混乱が発生しないように、人員整理にはもの凄く気を遣っていましたね。ガードマンや公安も待機していました。

さて、〆は恒例の年越しそばならぬ、年越し麺。

上海エリアでは蕎麦を食べる習慣はあまりありませんが、長寿や健康を祈って、麺を食べる習慣はあり、とくに年末年始、春節前後には、肉類を一切使わない精進麺を食べること多く、この時期は竜華寺でもボランティも出動して、参拝客に麺を振る舞うことになります。
素朴なのですが、具も沢山入っていて美味しいもので、我が家でも初詣に行くときは必ずいただきます。
2018年も一年間無事に過ごせますように。
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