2012年09月15日

こういう時だからこそ

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(カラーで、しかもトップ扱いの特集です)

 上海に戻ってきて、日本へ出発する1週間前とぜんぜん違う雰囲気になってしまった上海の街。この気の流れの変化は、私も敏感に感じています。でも、街の大部分は極めて平穏です。上海に17年もいると、どこでなにが起こりそうなのかカンが働いてくるのです。それも、数年単位で定期的に発生しますから。

 先日も、出勤後に某日本料理屋で打ち合わせに行きましたが、やはり日本人が集まる場所だけに気が気でない。とくに、スーツをきて、いかにも日本からの出張者というようなスタイルで、しかもグループで街を歩くことは、極力さけたほうがいいと思います。私は一人の方が逆に安心です。

 今日あたりから、いよいよ本格的な動きがあることでしょう。

 これまでの各地の様子から、官製デモでも、パフォーマンス的にやらせるところまでやらせるでしょう。しかも、根本的に先をみこした行動というのができにくい国民性もあります。(感化されやすい)こういうのは、ここに長くいると自然と分かってくると思います。
 コースには虹橋路などもはいっているそうだから、付近の日本料理屋の中国人店主は気が気でないでしょうね。お気の毒にとしか言いようがありません。お互いでつぶし合いをするわけですから。

 今回は前回と違って、具体的な「もの」に関しての争奪戦の模様が色濃い。落としどころがまだ見えないので、目的を達成するまで、おそらく徹底的にことが進むのは間違いないと思います。

 とりあえず、今の私たちができること。それは、とにかく騒ぎに巻き込まれないこと。

1.日本系メーカーのクルマでは通勤はしない。私は徒歩通勤に切り替えました。
2.職場と自宅を往復し、寄り道しない。
3.日本人が多いエリア、飲食店には近づかない。
4.中国語ができない日本人成人とは極力タクシーに乗らない。
5.街中で携帯電話では日本語を喋らない。(特に地下鉄。逃げ場がないので。)
6.何かが発生したら、ヤジウマにならずとにかく逃げる。
7.田舎からきた中国人か、香港人・シンガポール人にカモフラージュ。(もめるので韓国人にはカモフラージュしません。)
8.単独行動か、中国人と行動する。

 さて、今回の件でここでどれだけの日本人や企業がが残ることができるか。ある種の篩い分けがなされるのではないかと思います。正直、ライバルが帰ってしまうとラッキーと思っているところもあるのでは。とくに2010年以降、あまりにも多くの日本人が上海に(中国に)来すぎました。

 一方で、異国の地で自分の身を守れるのは自分だけ。クニでも領事館でも到底ムリです。犠牲者が出ないよう、これだけはここにいるものの個人責任として最後まで忘れないようにしないといけません。このブログにも何回も書いていますが、中国は「自己責任」のクニなのです。

 余計なことを考えず、日本からの片道切符で世帯も構えている私にとっては、黙々と中医学での患者さんへの治療と研究に専念すると決めています。私にとって、患者さんには国籍はありませんし、自分がいまできること、それをしっかりとできたらそれでいいのです。中国人の患者さんも相変わらず来られます。
 
 残念ながら、日本では中医学はできないので、ここにいて中医学を発信し続けることが、中国政府から奨学金をもらって中医学を研究してきた私の使命だと思っています。

 今日もいつものように頑張って仕事にいきます。私が普通に活動することで、すこしでも皆さんの元気になれば。



【連絡】・東京での温泉気候物理医学会招待講演のため、10月7日(日)は休診します。 
・健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めてはこちらから
  
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(2) | 雑草と雑想
この記事へのコメント
尖閣漁船騒動から始まってえらい事になってきましたなぁ。領土を広げたい中国独裁政治に、もはや何を言っても通じないのかもしれませぬ。ここは田中角栄さんには申し訳ないが、一旦国交断絶する事も考えなければならないのかもしれない。中国進出した日本企業は今年中に決断を迫られると考えます。シルクロードの時代に中国には大変お世話になってきて、その恩は返さなければならないとは思う。しかしこの様な事が続くと北朝鮮と同じ対応が必要なのかもしれませぬ。
Posted by おじゃま虫 at 2012年09月16日 08:59
 まあ、なんでも結構。そうなると、私は日本からも中国からも離れて、どこか違うクニに行きます。自由を求めて。
Posted by 山之内 淳 at 2012年09月16日 10:31
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