ここ数年、上海でも物乞いをとくによく見かけるようになった印象がありますが、もう何年も仕事を続けている「プロ」も少なくありません。もちろん、本当に生活に困っている物乞いと、金儲け(物乞いをしているほうが本職より儲かるという意味で)目的で物乞いをしている人も多数見かけます。
確かに、上海でペットボトルを集めると1、私の経験から1瓶1角、新聞だったら500グラムで5角〜6角ぐらいになるので、これをしっかりと集めるだけでも、肉まんや野菜まん(1元前後)ぐらいは毎日ありつけます。
そういう事情を知ってしまうと、日本人の感覚での物乞いと中国人の感覚での物乞いとはイメージが異なってきます。物乞い生活は、この広大な中国では比較的やりやすいというワケです。むしろ働いて稼ぐ方が大変だと。
日本でも、コンビニやレストランの残飯が結構なグルメであると報道されていましたが、飽食と残飯の上海ではもっとグルメなことでしょう。
ところで、これだけ上海にいる物乞いには偽物が少なくないわけで、その見分け方のポイントは髪の毛であると上海人に教えてもらったことがあります。
つまり、髪の毛がきれいな物乞いは、たいていは偽物であると。確かによく観察すると、そういう物乞いも少なくありません。
では写真のような物乞いは本物か?と友人たちに聞いてみたら、みんな「偽物」と答えます。その理由は、「靴」。裸足であることがおかしいと言います。
上海のような街では、靴1足ぐらい手に入れることは決して難しいことではなく、裸足であること自体がおかしいと。考えてみれば、上海の道ばたでも安い靴はいくらでも売られているし、これだけ人口がおれば、靴ぐらい調達してくることが難しくないでしょう。
ちなみに、私のマンションでも最近靴泥棒が発生し、大騒ぎになっていました。これは廊下に下駄箱を置いていたのが原因だと言われていましたが、使用済み靴でも立派な商品になるというのが結構びっくりです。世の中いろいろな商売があるものです。
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