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今日は、生薬を服用する時間についてのお話です。
中医薬の生薬を服用する最もベーシックな方法が、生薬を煎じて、煎じ薬を服用するというパターンです。もちろん、何でも煎じたらOKというわけではなく、粉薬や丸薬にしてしまうこともあるのですが、汎用性から言うと煎じ薬が最も便利です。ただ、服用方法からすると丸薬や粉薬が便利なのですが。。。。
これら煎じ薬の服用時間について、実はこれもかなり決まりがあります。
一番よく知られているのが、朝9時〜10時、午後3時〜4時に服用するというパターンです。1日2回で煎じ薬を服用する場合は、この時間に服用することが圧倒的に多いです。体に対しての吸収も比較的いいとされているからです。
私も、大部分の患者さんにはこの時間での服用をお願いしています。(ただ、お仕事がある場合は難しいので、適宜ご相談しながら決めています。)
ただ、これ以外にもいくつかの服用方法があります。
例えば、虚弱体質の人に多い虚証や、消化器系疾患の治療の場合には、食前30〜40分前に服用してもらうこともあります。でも、消化不良が原因の疾患だったり、生薬の中身が刺激の強いものだったりすると、食後30〜60分の服用もありです。
このあたり、日本人一般に漢方=食前、食間という発想は必ずしも正しくないことが分かります。
一方で、便秘の治療などの場合は、通常は朝9時〜10時、午後3時〜4時に服用パターンでいいのですが、特に生薬「大黄」などを使ったときは、生薬の力が強いので、寝る前の服用は避けてもらっています。
あと、意外に知られていないのが不眠症の治療で使う生薬。これらは圧倒的に、寝る前に服用するのが効果的です。これは私も多数治療経験してきました。
生薬の煎じ薬は基本的に暖かく温めて服用します。ただ、100%暖かくする必要があるかというと、決してそうではありません。
例えば寒気がする風邪や、冷え性の人が服用する場合は、暖かいのがベストです。じわっと汗をかくことを、生薬で助けます。解毒作用の強い生薬や、熱冷ましの生薬では常温の状態で飲むことを薦めることもあります。だからといって、冷やして飲むというわけではありません。
臨機応変に対応するのも、これまた中医学で治療する時の工夫です。
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