2009年04月08日

上海での手足口病の状況

 去年もそうでしたが、また中国各地で手足口病が流行の兆しを見せております。

 昨年度のこの時期は、私は復旦大学付属児科医院にいたのですが、外来の外にまで手足口病の子供たちがいて、事態の大きさを実感しました。今年はまだそこまでにはなっていないようです。

 上海市衛生局によると、2009年1月1日〜3月末までに上海で報告された手足口病患者の数は1532例で、まだ大流行するという状態ではないようですが、4月に入って浙江省寧波で1人死亡していますので、注意が必要です。とくに、寧波の患者は、発病して3日以内に様態が悪化して亡くなっています。

 手足口病は0〜6歳ぐらいの子供に多発します。私の家も、0歳の娘がいますので外からへんなウイルスを持って帰らないように手洗いとうがい薬によるうがいは励行しています。通勤時に通る上海の某ローカル幼稚園でも、登園時の手洗いやうがい、体温チェックを厳密にしていました。

 手足口病は、3歳以下の子供に最も発生しやすいといわれています。感染ルートは、呼吸器を通しての飛沫感染や、排泄物からの感染です。上海なんかは、よく子供を道ばたで排泄させている人を見ますので、気になりますね。

 特に、衛生条件がよくない子供や、免疫力の落ちている子供、手足口病にかかっている人に接触したりすると感染します。
 手足口病は流行しやすくて、流行するスピードが速いという特徴もあります。軽ければ1週間で回復しますが、重篤になることもまれにあります。

 予防は、日頃の行いがポイントです。手洗いを励行し、口腔部も清潔にしなければいけません。また、水分をしっかりととって、新鮮な野菜や果物を摂取しましょう。

 部屋の換気も大切ですし、子供を人混みに連れ出さないことにも気をつけたいです。万一、手足や口に疱疹が見られ、風邪のような症状があれば、医療機関にいって治療を受けるようにしましょう。

 上海市でも現在、手足口病の動向に注意しているようですが、もし何か動きがあれば弊社サイトでもお知らせします。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類