2010年11月04日

大路考〜自動車運転免許最終ラウンド

 中国で自動車の運転免許を取得する、の第3ラウンド、「大路考」を受けてきました。

 結果からいいますと、これも一発で合格してくれたので、数日後にはめでたく自動車の運転免許が交付されるはずです。これで、上海万博に次ぐ2010年の夏の思い出の一つである、教習所通いも無事終了しました。

 「大路考」というのは、「路上検定」とでもいうのでしょうか?要は、隣に警察官が座って、外に出て決められたコースを走るというものです。いろいろ細かい規定があり、点数評価としての基準の表もあり、私たち普通免許の場合は80点が合格です。

 「大路考」受験者のうち、無作為に選ばれた20パーセントが「夜考」となり、本当は夜に受けるのだそうですが、なぜか私の受けた試験会場では昼間に夜の試験が行われていました。昼間にライトをつけて走る、という試験で、あんまり意味のない「夜考」のようですが、私は見事これに当選してしまいました。

 ところで、「大路考」というと、いろいろややこしそうに思われてるでしょうが、実はそうではなく、うちの試験場ではどうやら路肩に停車するときの消火栓とUターンに注意しなければならないみたいで、色々な幅や交通量の道路でUターンの練習を無数回やらされました。「消火栓」というのは、道路脇に車を停車させるとき、絶対に避けないと行けないのですが、なんせ上海の消火栓は神出鬼没で、あっとすると見落としてしまいます。

 あとは、右折と左折、直進を滑らかなギアチェンジで前進できれば、特に問題はないみたいです。ただ、小さいなミスは避けがたく、そうしたところから減点するのです。「夜考」の場合、ヘッドライトの付け方やハイビームの使い方がチェックポイントになりました。特に、橋を渡るときや、右折・左折するとき、歩行者が歩いている時は、バッシングをしないと減点になるそうです。対向車に知らせるのが目的だとか。

名前が呼ばれるまでひたすら待つ


 しかし受験者が多い!私は8時から並び始めたのですが、実際に試験になったのは、午前の10時頃。しっかりと2時間は待たされました。

 4人で車に乗り込み、助手席に警官が座るスタイルです。順番も決められていて、なぜか私がトップバッター。結構緊張してしまいました。

 車の周りをぐるりと回って目視点検し、運転席に乗り込んで、シートベルト。ミラーで後方確認し、ギアをローに入れて・・・などなど。中国の皆さんは、シートベルトをつける習慣がない人が多く、シートベルトなしで運転を初めて不合格になるひとが多いのだそうです。

 教習所を出て行って、交差点を左折、右折して、ひたすら前進し、上り坂を上って下ってきて、さらにUターンして路肩に車を止めると試験は終了。ぜんぜんノーミスだったのですが、なぜか得点は80点。合格なのですが、う〜ん、分からない。減点箇所も教えてくれなかったし。しかも他の3人はいろいろ言われていたのに。

 その後、3人が試験を受けるのを後ろの席から見ていたのですが、ウインカーを忘れたり、Uターンに失敗したり、車線を間違ったりしたのに、それでもやっぱり80点で合格。これまたよく分からない。

 結局、4人とも合格したのですが、ガクガクに運転する他の3人、これで合格して大丈夫?と正直思いました。上海の道路の交通安全を守るためにも、「大路考」はもっと厳しくすべきだとは思いました。が、それでも結構不合格者を出しているみたいです。

 そもそも、教官によって各々が車を運転する時間数が違うため、かなりレベルの差が出ているのだと思います。加えて、交通ルールに対する姿勢が、我々日本人と根本的に違うのだと言うことは、身に染みて感じます。前後左右を確認しないで突進する車が多いですからね。

 というわけで、足かけ3ヶ月かかった中国でのゼロからの運転免許取得は、無事終了しました。免許取得後も、しばらくは教官を呼んできて、上海の道を走り込もうと思っています。

 運転免許の教習を受けることで、私も貴重な体験ができたと思います。というか、上海の交通事情をもう一度洗い直すことができました。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類