2009年01月18日

安部司氏の本が中国で静かなブーム

 最近、すっかり中国のアマゾン(卓越亚马逊)のフアンになっている私の妻ですが、連日いろいろな本が届きます。
 私も興味本位でみてみたら、なんと食品添加物問題で有名な安部司氏の翻訳本を買っていました。中国語名は「食品真相大揭秘」となっていますが、日本では『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』で発売されている本かと思われます。(すみません、この本の日本語版は私は読んでいないので、確証できません。)中国人の間でも、この本がいま静かなブームを呼んでいます。

 我が家では、もともと加工食品は極力食べないようにはしているのです。例えば冷凍餃子やワンタンは買わないとか、火鍋などに使う肉団子は使わないとか、それなりには工夫しています。コンビニ弁当やサンドイッチ、おにぎりは極力買わないようにし、私の昼食も本来は愛妻弁当。
 でもその妻でさえ、かなりびっくりしたと言っていました。
 

 中国では、いまやっと食品添加物の問題の規制強化を行っており、このブログでも過去に紹介しました。
 具体的な内容は、中国の食品添加物(1)中国の食品添加物(2)をご覧いただくとして、それでもまだまだ規制の網にかからないことが多すぎます。

 中国の子どもたちが、着色がいっぱいされたお菓子や清涼飲料水を口にしている姿をみたり、また小児科にいたころ、親が進んで子どもにそうした食べ物を買い与えている様子をみて、非常にショックを受けました。
 中国の子どもたちの間で、いまだにファーストフードが隆盛なのも、単に「仕方がない」とは済ませられません。娘が生まれてから、この問題の深刻さを肌身で感じるようになっています。

 調味料に関してもそうです。中国のお醤油でも、ごく一部の老舗店ものを除いて、「大豆・小麦・食塩・曲子」で作られているモノはほとんどなく、大抵「脱脂加工大豆,氨基酸酸液,谷氨酸钠,甜菊糖・・・」などと添加物が列記されているものが増えています。これって、ぜんぜん醤油本来の原材料ではないのです。

 しかし、中華料理は、自宅で材料から作れば意外とオリジナルの食材を大切にして調理することができます。
 妻の作る紅焼肉など、まさにそうです。ある意味、既製品さえ買わなければ、かなりの割合でそうした添加物に接触する可能性は減少すると思われます。

 日本からこうした書物が遅れながらも翻訳されて中国にやってくることは、市民の意識を変化させるためにも大変大切なことだと思います。

 

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類