2009年02月26日

中国のペットボトルの水

 さて、また時間が空いてしまいましたが、前回の続きです。

 偽物天国の中国ですから、地方都市に行くと市販されているミネラルウオーターの水でさえ、大手メーカーの偽物が平気で売られています。水を飲むと、その違いが一発で分かることが多いです。水道水をぶち込んでいたという話も報道されていました。

 中国には2007年のデータですが45社のペットボトルの水を製造しているメーカーがあります。このうち、上位4社が全体の水の生産量の60%を占めていますので、ほぼ寡占状態です。4大メーカーとして有名なのは、「娃哈哈」・「康師傅」・「怡宝」・「農夫山泉」の3社。

 このうち、「娃哈哈」と「怡宝」が純淨水で、「農夫山泉」が天然水、「康師傅」が飲用ミネラルウオーターとそれぞれ水の質や製造方法がことなります。私個人的には、「農夫山泉」を選ぶことが多いです。あとの3つは私の口に合いません。


 ところで、中国のこうした水の水源となるエリアでは、一部で豊富にハロゲン化合物を含むことが分かっています。さらに、中国のペットボトルの水のメーカーではオゾンを使って殺菌・消毒をすることが多く、ここから発ガン性が指摘されている有機ハロゲン化合物、臭素酸塩などが形成されることが指摘されています。

 実際に、北京でWHOの基準値以上の臭素酸塩を含むペットボトル入り水が見つかっており、中国でもはやく規定を作るべきだという声もあがってきました。

 ただ、中国は国土が広いですが、水資源が少なく、こうした飲用水製造業者にとっては、水資源の確保が大命題です。

 水源の汚染が拡大する一方で、人々の生活レベルが上がるに従って、良い水への要求は高まっており、ペットボトル入り水の売り上げは毎年15%以上のスピードで急成長しています。近年では飲料水の売り上げのなかでも、ペットボトル入り水の売り上げが突出しているとのこと。

 中国での水を取り巻く環境は急激に変化しつつあります。業者による水源の争奪戦は、ひょっとしたら近い将来現実になるかもしれません。

 水資源の豊かな日本ではあまり想像がつきませんが。。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類