「他の人もみんな●●だから、あなたも●●だ。」
理由説明をされるときに、このフレーズを使う人をよく見かけますが、これはあまりにも説得力がない。この言葉を聞くと、
「はは〜、結局理由説明ができないんだ。」
なんて思ってしまいます。これは仕事を依頼する側からすれば、非常に損です。
ことわざで、「出る釘は打たれる」とも言いますが、まさにそれを象徴するような言葉でしょう。
でも、小中学校に通っているときは、私もよく耳にしました。先生がなにか特別なことをしようとする生徒に対して、よく使います。私も、さんざんやんちゃをしていた1人ですから、よく言われました。
なんせ、小学校時代、みんな赤と黒のランドセルだったのに、1人だけ黄色のリュックサックで登校していたぐらいですから。他の児童は私をかなり白い目で見ていました。これだけは、実家の教育方針とも関係があったのでしょう。
きっと、この言葉は日本の横並び意識の強い社会だからこそ通用するのだろうなと思います。
でもそれじゃ、やる気が出てこない。失敗はないかもしれないけど、劇的な成功もあり得ない。いわば、横並びを作り出すのに、ぴったりの言葉なのです。
ちなみに、中国ではこの考え方はまったく通じない。
ローカルの病院で、スタッフや患者の言動を見ていると、非常によく分かります。
その背景にあるのは、中国は格差社会・権力社会であるということ。
日本のように、前にならえというわけにはいかないのです。
では、どう言うかというと、
「他人は●●だけど、あんたは●●だ。」
と言ったほうが納得してくれることが多いように思います。
もし、仕事を依頼する相手に実力がなかったら、そのことを率直に言った方がいいし、そうすることで、逆に奮起してくれます。
仮に、彼ら全体を平等にしようとするものなら、アンフェアに対する不満が爆発する。違いを素直に認めてあげた方が、中国人とは上手く行くことが多いと思います。いや、日本人に対しても本当はそうかもしれませんね。
いい仕事をしてもらうには、やっぱり奮発してもらわないと無理ですからね。
ちなみに、「他の人もみんな●●だから、あなたも●●だ。」は、中国ではときには破滅的な結果を招くことがあります。
すなわち、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といって渡っていると、そのうちの1人が公安に捕まります。そして、「他の人もみんな●●だから。」といっても絶対通用しません。
中国の社会ではみんなもやっているからといって自分もやってしまうと、後でとんでもないしっぺ返しを食らうことがあるのです。
たまたま捕まらなかったから絶対安全という保障はない。自己防衛は、自分でしっかりとしなくてはいけません。
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今日は、上海郊外の奉賢へいってきます。
連休だというのによくもまあ毎日これだけ用事が詰まっているものだ。。。
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