
(手続きをする上海市公安局出入境管理局)
その間、反日デモがあったりしてゴタゴタしましたが、それでもちゃんと審査は行われていたようで、私が日本へ帰省している間に公安局から「許可がおりてきたよ」と電話をいただき、そして1月9日に中国のグリーンカード、いわゆる「外国人永久居留証」が手元に届きました。1996年からの中国(上海)滞在歴ですが、18年目にしてやっといただけたということで、少し感無量です。
(ちなみに、こうした連絡は急に入ってくるので、中国メインで滞在されている方は、日本にいるときでもローミングできるようにしておくと便利です。私はそのまま日本でもつかえる聯通派です。)


さて、この中国のグリーンカードでなにができるのか?正直私もよく知らなかったのですが、中国で政権がかわったころから色々な通達が出だしているので、ちょっと調べてみました。基本となるのは、2012年9月に発表された「外国人在中国永久居留享有相关待遇的办法」です。かなり具体的な解説がされています。
グリーンカード制度が施行されたのは、中国ではまだ歴史が浅く、2004年8月からだそうで、これまでに中国で5000人の外国人が取得しているようです。今後も、海外からの人材の獲得のためにもこの制度を拡大させていきたいようです。
さて、規定をみてみると、どのように使うとよいか分かります。
まず、1月9日でももって、今までパスポートに貼り付けてられていた外国人居留許可証が失効しました。担当官が目の前で失効のはんこを押したときにはちょっとビックリしました。

つまり、今後中国に入国するときは、グリーンカード+日本のパスポートで入国することになります。入国審査時は、家族同伴なら中国人レーンでも並んでもよいということです。ただ、それ以外はやはり外国人扱いになります。
そして、中国で仕事をする場合、なにかと厄介な就労ビザ(外国人就業証)の取得が必要なくなります。これまでは医師として中国で仕事をするために、1年に1回就労ビザの申請をしていました。この申請をしなくてもよいというのは大きいです。
また、飛行機や新幹線に乗るときに、グリーンカードは中国人の身分証明同様にチケットの購入ができるようです。またホテル宿泊のときもパスポートの提示はいりません。結果、日本のパスポートの携帯をしなくてもよくなったので、余計な心配をしなくてもいいです。パスポートは財布に入りません。。。。。
また、私はあまり関係ないかも知れませんが、外資企業として人民元による直接投資ができるのだそうです。また、そのための審査も簡略化してもらえるとのこと。さらに、様々な資格試験への受験資格が与えられると明文化されているので、ちょっと頑張ってみようと思います。
子供がいる場合、義務教育にかかる費用は、中国人と同じ待遇になり、外国人料金をとられることはなくなります。ところが、大学教育に関しては、外国人として入学として扱われます。私も、外国人として中国に留学していましたので、一部の中国独特の政治関係の教養科目は履修する必要がありませんでした。
社会保険関係ですが、上海市の公的医療保険、養老金(いわゆる年金)、住居を買うときにつかう公積金にも参加可能とのこと。また、中国国籍を取得するための便宜も図ってもらえるのだそうです。中国国籍か。。。。。。
このように便利と言えば便利ですが、ただ1年のうち9ヶ月以上は中国にいなければいけないと公安局でいわれました。つまり、私のように中国ベースで生活しているものにとってはいいですが、日本と中国とを半々で生活している人にとっては、あまり意味がないかもしれません。

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