

今日は、麓の町にちょうどガスがでていて、それが谷に沿って上昇してくる姿は、とても幻想的。そして、朝明けと共に1日が始まります。

私の大好きなニワトリの声で目覚め、薪を燃やして朝ご飯をつくる香りが漂ってきます。これぞまさに中国の山里の朝ですね。
大気汚染や水質汚濁とか、マスコミが騒ぐネタには事欠きませんが、なにも中国全土がそういうわけではありません。クルマの物音一つしない静寂がまだまだ中国にあります。

(ヒョウタンでつくったしゃく)

朝食はイモや南瓜などを蒸すだけの料理にお粥に卵。もちろん全部自家製で、とってもヘルシーなんです。李さんのお宅には、90歳のおばあちゃんもおられるのですが、まだまだ元気に山々を歩き回っています。そういう姿をみていると、環境と食がとても大切だということがよく分かります。


午前中は、李さんのバイクに乗せてもらい、さらに山奥まで行きました。昨晩食べたニワトリを飼育している竹林までダートの凸凹道を走りました。

これがまたすごい!
竹林全体にニワトリが自然に放し飼いされていて、走り回っています。自由に草や虫をつついていました。ニワトリは卵用ではなく、肉用なので歩かせることが大切だとか。ちなみに、卵用のニワトリにはしっかりと食べさせて栄養をつけないと卵を産んでくれないのだそうです。
長江エリアにすむ人たちのニワトリへの拘りは私達にはすこし理解ができないかもしれません。ちょうど、我々が天然物の魚を重宝するように、彼らのニワトリへの情熱は尋常ではありません。どれだけ自然に近い環境で育てられたのか、そしてなにを食べて大きくなったのか、注意することが山ほどでてきます。そして、ついさっきまで活きていた新鮮なニワトリでないとダメなのだそうです。


ここでは烏骨鶏や家鴨もいました。このことはニワトリだけでなく、アヒル類も同様で、江南エリアの人々の食文化への拘りを強く感じました。

お昼ももちろん地元食。ジャガイモや枝豆が美味しい。
ということで、お昼過ぎに李さんのお宅を出発。また350キロの道のりを上海へ戻りました。義父義母をおくり届けて、自宅に戻ったら6時過ぎでした。
上海の延々と続くクルマの渋滞を目にすると、この空気と雰囲気の違いを感じないわけにはいきません。今朝の景色が夢幻のようです。
それでも、3時間もクルマを走らせると、そんな場所にいけるので、これまた上海で生活する楽しみの一つではないかと思います。そして、地元の人たちと話を深め、とっても人なつっこい人たちに心のゆとりを取り戻すことができるように思います。
李さん、今回もありがとう!
これからも家族ぐるみでのおつきあい、よろしくお願いします。
