2015年02月21日

雲南大理州牛街温泉の秘湯と湯治文化(1)

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 今回の雲南旅行、昆明の友達からアメ車を借りてドライブしているのですが、これがまたクセモノで、燃料メーターが故障していて、300キロ走ったら給油しなさいよというアドバイスをいただきました。雲南の田舎のダートな道もへっちゃらだし、アメ車らしいガソリンをガンガン食べる走りをしてくれています。

 大理州洱源で温泉堪能しましたが、洱源温泉といえば、その恵みをいまでも大切に使っているという牛街温泉へぜひいってみたらいいという地元の人のアドバイスもあり、一路高速道路を北上しました。

 麗江まで続く理江高速道路のおかげで、麗江・シャングリアへの道はとても便利になりました。牛街インターおりてすぐにあります。クルマで1時間程度の道のり。

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 今回訪れた牛街温泉は、非常に歴史のある温泉で、1000年は続いているともいわれています。その昔、元の時代にフビライが雲南エリア征服にやってきたころ、将兵の間で伝染病が広がり、牛街での滞留を余儀なくされ、地元の人から温泉の効能を聞き養生したという逸話も残っています。

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 村には2つの公衆浴場があり、一つは村の中心部にあって「恵民泉水」の地元の人用、もう一つは村の外れにあって、チベット族など外から来た人用になっていました。

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 まずは地元用をチェック。
 これがなかなか見つけづらくて、地元の人にいろいろ聞いたあげく、分かりました。街の中央部に位置していました。

 温度はかなり高温で、湯量も豊富のよう。温度によっていろいろな使い方がされていて、豚やニワトリの毛をとるための高温用の源泉と、足湯などに使われる比較的低めの源泉に分かれていました。

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(高温の源泉です。奥の桝の中にあります)

 源泉の隣には浴室があり、地元の人がお風呂に入っている声が聞こえてきました。ただ、大部分はお風呂に入るよりもむしろ足湯のお湯をくみにきていました。軒先で足湯を楽しんでいる人はよく見かけました。

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(足湯中)

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 しかしお湯の量は豊富ですね。下からこんこんと泡のように湧き出ていました。洱源と成分は似ていると洱源の人から聞いていましたが、硫黄臭はまったくありません。フッ素を多く含むので、多くは飲用しないようにという注意書きがありました。

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 残念ながら、日本のような有効成分の掲出がなかったので詳しいことが分かりません。

 とりあえず、チベット族などがよく利用している部外者用の公衆浴場を探しだし、そこに実際にはってみることにしました。

4月までの日本と中国各地への出張スケジュールが出て来ました。↓をご覧ください。
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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国の温泉

2015年02月17日

雲南省洱源温泉の魅力

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 大理から60キロほど北上したところに、中国でも有名な温泉地洱源(じげん)があります。ここは今回の雲南大理滞在ではぜひ訪れたいところでした。以前、私が大理を訪れたときは、麗江までの高速道路ができていませんでしたが、今はもう完璧ですね。便利になったものです。

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 洱源県は、文字通り洱海(湖の名前)の源流位置にある小さな街で、といっても人口は30万人はいます。いまでこそ宿が建ち並ぶ街になっていますが、地元の人に聞くと、以前はそこら中から温泉の湯気が湧いていて、料理にも使っていたそうです。いまはそこまではありませんが、それでも県内に88箇所も源泉があるとかで、そのうちの一つは街の外れにある巨大な温泉施設「大理地熱国」に行けば見せてもらえます。

 「大理地熱国」から出ている温泉は源泉温度88℃の硫黄泉で、洱源の市街地で使われている温泉と同じ成分だそうです。街には何カ所か公衆浴場もあり、夕方になると訪れる地元の人も多いです。

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 以前は家庭内の飲用にもこの温泉を使っていたとのこと。しかし歯が黒くなる人が多いのもそのためだそうです。

 中国で日本のように裸になって温泉に入るのは結構至難の業で、水着が一般的。そこで一番やりやすいのが、宿の客室にお湯を引き込んでいて、かつバスタブのあるところを探します。中国の場合、そもそも日常的にお風呂に入る習慣がないので、宿でも温泉シャワーだけのところが少なくないからです。

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 今回私が見つけたのは、洱源来即安真泉酒店(住所:大理洱源九台路42号 電話:0872-3047088)。一応、このエリアでは最も新しい宿の一つだそうですが、まあその点は期待しないほうが無難です。なんせ6階建てでエレベータがないわけですから。(^▽^) しかもバスタブ付きの部屋は値段は一番高くて(229元)で、最上階にあり・・・・。いや、洱源の景色を堪能するためにも、温泉を堪能するためにも最上階にしました!

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 中国でお風呂に入るときの鉄則ですが、それがホテルであっても、まずは風呂掃除から。日本式に清潔に入りたいですからね。

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 そして、源泉のバブルをひねってドボドボとお湯を入れます。この宿では、洗面所の蛇口からでるお湯も源泉です。贅沢な話です。浴槽に栓がなかったのでどうしたものかと悩んでいたら、なんてことはない。備え付けのパイプを立てればいいのですよね。そうするとお湯もある一定量以上に溢れてこない。

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 さて、湯加減ですが、直接お湯を入れただけでは熱すぎて入れません!水で割るのはもったいないので、すこし冷まして入ることにしました。お湯を入れているときから硫黄のいい香りがしてきます。大きな浴槽を独り占めし、真っ青な青空を眺めながらのお風呂は格別でした。いつでも自分の好きな時間にお風呂に入れますが、ただお湯の温度調節には頭を悩ませました。日本の温泉旅館の女将が苦労されているのがよく分かります。

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 翌日に、源泉を見に「大理地熱国」に行きましたが、ここは個人的には好きではなかった。大きすぎるのと、水着着用であるのと、もうプールといった感じですね。別料金になりますがフィッシュセラピーなんかもありました。しかし、源泉はぜひ見ておきたいです。

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 源泉はまさに大きな「釜」になっていて、お湯がトクトクと湧き出ていました。
 正直私も感動しました。源泉は地球からのエネルギーを直接感じることができる数少ないパワースポットだと思います。いつまでも湧き続けて欲しいと思うのでした。

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2015年01月07日

久しぶりに上海極楽湯を訪れて

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 2013年にOPENした上海の極楽湯は、浦東新区の金橋にあり、我が家から比較的近いので、時間があればちょこっと訪れています。会員カードの割引きがあると、1回128元が98元で入浴できるのですが、それでも今のレートで計算すると2000円近い入浴料になりますね。でも大変賑わっています。

 OPEN2年目ですが、お風呂好き日本人の一人としては大変嬉しい限りです。

 そもそも、中国人(上海人)には、浴槽がない家が多く、浴槽があってもお湯につかることはあまりありません。というか、追い炊きがないので、日本式のお風呂の入り方が不可能に近い。また、伝統的に夏も冬もシャワーで済ませ、あとは足湯(足浴)ということもあります。中国で足湯文化があるのもそういう背景と関係があります。ここ極楽湯にこれば、簡単にお風呂に入れますからね。

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 極楽湯に来る人たちを見ていると、圧倒的に若者が多いです。平日の昼間に仕事はどうしているか?という疑問も湧いてくるのですが、男性も女性も年齢層が若い。中高年も偶に見かけますが、高齢者は皆無に近いですね。このあたりは日本と傾向が違うと思います。あと、上海金橋という地理的条件から、欧米人もよく見かけます。

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(金橋エリアは一戸建て多い)

 それぞれの入浴方法を観察していると面白い。

 まず、タオルで急所を隠して入っていく人は間違いなく日本人。中国人は絶対しません。先日、東京お台場に行ったときもそうでした。

 欧米人の多くは、浴槽に入るとヨガかなにかの瞑想スタイルに入ることが多い。基本的に、東洋文化などに関心がある人が多いのかもです。

 中国人はというと、このあたりは日本と似ていて、数人の集団でやってきて、みんなでワイワイ言いながらお風呂を楽しんでいますね。基本的に、中国人はグループでわーっとやってきますから。

 入浴マナーですが、平日の昼間だったからか、そこそこ守っているように思います。掛かり湯をしている人も多かったですし、ゆっくりですが浸透しているように思います。

 日本では御法度の刺青も、中国では問題になりません。結構、普通の人でも刺青をしているので、日本みたいに刺青禁止の看板も見かけません。逆に、日本では刺青に対して色々な見方があるので、彼らが日本旅行にいって、日本の本物の温泉に入ったときに、入浴拒否されて困るのではないかと心配です。

 とはいえ、みんな楽しんでお風呂に入っているのは結構なことです。「裸のつきあい」がこれからも続きますように。

 しかし、浦東に極楽湯があることはありがたいことです。感謝しないと。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国の温泉