
さて、南九州をこれでもかというぐらい温泉巡りして、大浴場にはもうしばらく行かなくてもいいのでは、とか思いながら上海へ戻ってきたのですが、でも2週間もすれば免疫力が切れてしまう私です。久しく行っていなかったので、上海の極楽湯へ行ってきました。
金橋エリアは、金橋立体交差が中環状線の延長工事の関係で取り壊しになり、新金橋路にある極楽湯にはどうやって行こうかとちょっと悩みましたが、なんてことはなく、碧雲路から新金橋路へは抜けることができました。金橋路の先が通行止めになっているだけでした。
極楽湯に行くのは、やはり平日の午後が一番空いています。また、夏になると上海人もお風呂にあまり入らないので、(シャワーで済ませる)ある意味狙い目かもしれません。
先日も、大分の長湯温泉に行っていましたが、私の極楽湯での楽しみは、やはり人工炭酸泉に入ることです。上海ではそう簡単にありませんからね。
炭酸泉の魅力は、なんといっても水温が低く、長くお風呂にはいっていることができること。細かい泡が皮膚にこぶりついてくることでよく分かります。また、二酸化炭素の作用によって血管が拡張され、交感神経を抑制し、副交感神経を刺激できるのが入った本人もすぐに実感できます。副交感神経を優位にさせることは、消化・吸収・分泌・排泄のコントロールによく、たとえば糖尿病と関係のあるインスリンの分泌も促進されます。また、リラックス効果は間違いなく期待できます。頭がヒートアップしたときは、ぬるめの炭酸泉が効果的なのです。しかも、悪名高き上海の硬水が軟水に変換されているので、日本の銭湯に入った感覚にも近い。

さて、久しぶりに来た極楽湯ですが、日本の漫画の数が大増殖していました。湯上がりには、エアコンの効いた広間で、マンガを読んでもらおうという試みですね。従業員さんの「いらっしゃいませ」の声は一層大きくなったような印象。ここに来れば、日本文化を体験できる、そんな空間になっていますね。

ただ、中国人の入浴マナーはまだまだ浸透していません。わたしも、炭酸泉に浸かりながら、じっと観察していましたが、まず入浴前に掛かり湯をする人が少ない。というか、今日に関してはしている人の方が少なかった。でも、お風呂を出るときにはほぼ100%掛かり湯をする。このあたり、もっとPRしてほしい。おそらく、多くの地元民は悪気はなく、知らないだけだと思います。日本の温泉地も、掛かり湯に関しては徹底した方がよい。ちなみに、掛かり湯の入っているカメにもザブンと浸かっている人がいたのには驚き。(O_O)
ずっと見ていると、年老いたおじいちゃんをつれて、入浴にきている若者の姿もいました。上海では、中高年以上がお風呂に浸かる習慣があまりないので、若者に連れられてじゃないと、来にくいでしょうね。根本的に、日本と客層が違う原因です。
とはいえ、みんな気持ちよさそうにお風呂に入っていました。36℃ぐらいの人工炭酸泉だと、外とあまり温度差がありませんので、心臓への負担も優しそうです。
