2015年05月01日

違いがあるからこそ色々楽しいかも

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 我が家は日中カップルなので、見た目はそうとはわかりませんが、子供はいわゆる混血です。でも日本籍をしっかりと持っています。

 上海で生活していると、実にいろいろな組み合わせの混血の子供たちがいて、国際色が豊かなエリアだなと実感します。上海の我が家の近所にも、ドイツ人やロシア人と中国人の混血が居たりします。

 確かに、例えば日中カップルの離婚率が50%前後有るという現実を踏まえても、前途は決して楽観できるわけではないのですが、国際結婚の基礎にあるのは、やはり相互理解だと思います。日本人同士でももともとは他人同士の男女の結婚になるわけですから、相互理解はそう簡単ではない。ましてや国が違えば尚更ですよね。でもそれを克服するための結婚であるわけです。

 私自身、上海に20年暮らしていますし、上海の中医大学で教育を受け、大学院で研究も続けてきました。中国のことは多少なりとも知っているつもりですが、問題は妻と子供。中国生活が長い子供と、海外長期生活したことがない妻には、まず日本文化を少しでも知ってもらうきっかけを作らないと、どうしても常に中国側に偏ってしまい家庭内でバランスがとりにくくなります。

 ということで、上海の小学校がはじまる4月〜9月までの間、私の第2の本拠地奈良県で日本生活にどっぷり浸かってもらおうと考えたわけです。これはなによりもっと日本文化を知りたいという妻の強い願望も関係がありました。イヤイヤ行っても仕方がないですからね。

 それまでの上海生活では娘はベネッセの「チャレンジ」や日本のテレビ・本を通じて日本語には触れていました。個人情報問題で揺れるベネッセですが、海外生活者にとっては、海外に教材を送ってもらえるので非常に重宝しています。とても有りがたいです。

 妻ももともと中医大学時代に多少日本語をやっていたのですが、なんせ試験対策程度の日本語だったので、娘と一緒「チャレンジ」をやりながら勉強していました。ただ、日常生活や日本人とコミュニュケーションをとるための日本語まではまだまだほど遠い状態。

 決まったらそっさく行動です!4月に入ってさっそく日本に渡航。家を探し、住民票を入れた後、ランドセルや制服をバタバタと揃え、地元の皆さんの強力なバックアップもあり、なんとか日本の小学校の入学式を迎えることができました。入学式のとき、「礼」のテンポとお辞儀の深さが、他の子供たちと違ったのが記憶に残っています。上海では「礼」することがほとんど有りませんからね。今はもう日本式を覚えてくれたと思います。

 今は元気に小学校へ通っています。入学式の時、上海のローカル幼稚園に行っていた子供が、いきなり日本人の子供たちの中に入っていけるかどうか正直心配でしたが、あっという間に友達を作って、日本語で交流し始めているのには正直驚きました。子供の適応力はスゴイです。幸い、小学校も1クラス24〜5人程度と少なく、こぢんまりとした雰囲気が良かったのかもしれません。

 中国で教育をうけてきた上海人の妻からすると、日本の小学校の教育方式はいろいろ興味深いようです。あの悪目高き「算数セット」の名前付けなど、一通りの入学準備は、プリントを読解しながら悪戦苦闘してクリアしましたが、中国ではあり得ない!といっていました。まあ、ムリもないでしょうね。日本は子供たちの立場に立って、本当に細かく考えられています。

 娘が学校にいく楽しみの一つである、大好きな給食に関してもまた然り。実は上海の幼稚園でもずっと給食で、毎日毎日「まずい」とか「残したい」と親に報告していた給食が、日本にいくと「美味しい」「完食」に変わってしまい、お替わりもしているのだそうです。そんなに違うのか〜と思いました。給食一つにしても、メニューをしっかりと考え工夫している日本の学校の特色が出ていると思います。日本の給食は、ある意味世界一かもしれませんね。正直、こういう毎日のルーチンワークは中国は苦手ですね。

 私が仕事で上海にいる分、妻が色々が学校行事に参加しています。PTA総会とか学級懇談会、授業参観などあらゆる学校行事にすべて参加して、その報告が私のところにくるのですが、その話を聞いているといろいろと面白いものです。(続く)

日本行きのスケジュールはこちらからどうぞ。
東和クリニック・中医科での担当スケジュール
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 国際結婚その後

2015年03月14日

結婚記念日を迎えて・結婚7年〜16年目が危険らしい

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 つい先日、我が家も結婚記念日を迎え、7年目になりました。

 折角の節目なので、妻を連れて環球金融センターにあるパークハイアットホテルの91階にあるレストラン、100センチュリー・アベニューまで食事にしました。なぜここを選んだかというと、意外と中華料理が美味しいのですよね。しかも、知り合いが内装設計をしたので、ちょっと思い入れもあります。ただ、もう少し夜の空間が明るかったらいいのですが。料理の色彩がきれいに見えないのが残念。

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 そして、なんといっても1年間有効の3000元の会員になると、50%オフというのがあって、半額となると上海市内のちょっとしたレストランと同じぐらいの値段になるわけです。そういうわけで、先日の妻の誕生日もここで食事をしました。ワインのワービスもありました。

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 中国語では結婚7年目に関して、「七年之痒」という言葉があって、7年目ぐらいからいろいろと問題が起きると昔から言われています。確かに、子供ができてなにかと忙しい時期にぶつかるわけで、クルマや家を買ったりと出費も多く、仕事の転換期であったりといろいろなことが起こるわけです。逆に16年を過ぎた頃になると、安定期に入ると言われています。

 上海で行われた調査では、毎日30分以上夫婦で交流があると答えた人は15%しかなく、大部分が夫婦間の会話すら十分に行われていないのが現状らしい。

 確かに、私のまわりをみていても、かつて怒濤の如く結婚式に参加した夫婦間でも、離婚騒動になっているところがチラホラ出始めています。

 我が家というと、日中カップルなので、普通の結婚とは色々違ったところがあるかも知れませんが、でもどの家庭でも「普通の結婚」はあり得ないわけで、それぞれの事情を抱えることになります。

 とはいえ、国際結婚だから体験できるいろいろな楽しみもあります。物事に対して、「あ、こういう風に捉えるのだ!」という新鮮感は、いまでもありますね。これも何かのご縁ですので、妻には今後ともよろしく!とお願いしておきました。(^_^)

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 国際結婚その後

2013年01月09日

中国の外国人永久居留証がきました(まとめ)

 私にとっては2013年1月9日は記念すべき日でした。 このブログにも書きましたが、2012年4月10日に日本の無犯罪証明をとってこいといわれて9ヶ月の時間が過ぎました。正直半信半疑だったので、当時のブログではその目的については触れませんでした。

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(手続きをする上海市公安局出入境管理局)

 その間、反日デモがあったりしてゴタゴタしましたが、それでもちゃんと審査は行われていたようで、私が日本へ帰省している間に公安局から「許可がおりてきたよ」と電話をいただき、そして1月9日に中国のグリーンカード、いわゆる「外国人永久居留証」が手元に届きました。1996年からの中国(上海)滞在歴ですが、18年目にしてやっといただけたということで、少し感無量です。

(ちなみに、こうした連絡は急に入ってくるので、中国メインで滞在されている方は、日本にいるときでもローミングできるようにしておくと便利です。私はそのまま日本でもつかえる聯通派です。)

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 さて、この中国のグリーンカードでなにができるのか?正直私もよく知らなかったのですが、中国で政権がかわったころから色々な通達が出だしているので、ちょっと調べてみました。基本となるのは、2012年9月に発表された「外国人在中国永久居留享有相关待遇的办法」です。かなり具体的な解説がされています。

 グリーンカード制度が施行されたのは、中国ではまだ歴史が浅く、2004年8月からだそうで、これまでに中国で5000人の外国人が取得しているようです。今後も、海外からの人材の獲得のためにもこの制度を拡大させていきたいようです。



 さて、規定をみてみると、どのように使うとよいか分かります。



 まず、1月9日でももって、今までパスポートに貼り付けてられていた外国人居留許可証が失効しました。担当官が目の前で失効のはんこを押したときにはちょっとビックリしました。

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 つまり、今後中国に入国するときは、グリーンカード+日本のパスポートで入国することになります。入国審査時は、家族同伴なら中国人レーンでも並んでもよいということです。ただ、それ以外はやはり外国人扱いになります。

 そして、中国で仕事をする場合、なにかと厄介な就労ビザ(外国人就業証)の取得が必要なくなります。これまでは医師として中国で仕事をするために、1年に1回就労ビザの申請をしていました。この申請をしなくてもよいというのは大きいです。

 また、飛行機や新幹線に乗るときに、グリーンカードは中国人の身分証明同様にチケットの購入ができるようです。またホテル宿泊のときもパスポートの提示はいりません。結果、日本のパスポートの携帯をしなくてもよくなったので、余計な心配をしなくてもいいです。パスポートは財布に入りません。。。。。

 また、私はあまり関係ないかも知れませんが、外資企業として人民元による直接投資ができるのだそうです。また、そのための審査も簡略化してもらえるとのこと。さらに、様々な資格試験への受験資格が与えられると明文化されているので、ちょっと頑張ってみようと思います。

 子供がいる場合、義務教育にかかる費用は、中国人と同じ待遇になり、外国人料金をとられることはなくなります。ところが、大学教育に関しては、外国人として入学として扱われます。私も、外国人として中国に留学していましたので、一部の中国独特の政治関係の教養科目は履修する必要がありませんでした。

 社会保険関係ですが、上海市の公的医療保険、養老金(いわゆる年金)、住居を買うときにつかう公積金にも参加可能とのこと。また、中国国籍を取得するための便宜も図ってもらえるのだそうです。中国国籍か。。。。。。

 このように便利と言えば便利ですが、ただ1年のうち9ヶ月以上は中国にいなければいけないと公安局でいわれました。つまり、私のように中国ベースで生活しているものにとってはいいですが、日本と中国とを半々で生活している人にとっては、あまり意味がないかもしれません。



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posted by 藤田 康介 at 00:23| Comment(0) | 国際結婚その後