
我が家は日中カップルなので、見た目はそうとはわかりませんが、子供はいわゆる混血です。でも日本籍をしっかりと持っています。
上海で生活していると、実にいろいろな組み合わせの混血の子供たちがいて、国際色が豊かなエリアだなと実感します。上海の我が家の近所にも、ドイツ人やロシア人と中国人の混血が居たりします。
確かに、例えば日中カップルの離婚率が50%前後有るという現実を踏まえても、前途は決して楽観できるわけではないのですが、国際結婚の基礎にあるのは、やはり相互理解だと思います。日本人同士でももともとは他人同士の男女の結婚になるわけですから、相互理解はそう簡単ではない。ましてや国が違えば尚更ですよね。でもそれを克服するための結婚であるわけです。
私自身、上海に20年暮らしていますし、上海の中医大学で教育を受け、大学院で研究も続けてきました。中国のことは多少なりとも知っているつもりですが、問題は妻と子供。中国生活が長い子供と、海外長期生活したことがない妻には、まず日本文化を少しでも知ってもらうきっかけを作らないと、どうしても常に中国側に偏ってしまい家庭内でバランスがとりにくくなります。
ということで、上海の小学校がはじまる4月〜9月までの間、私の第2の本拠地奈良県で日本生活にどっぷり浸かってもらおうと考えたわけです。これはなによりもっと日本文化を知りたいという妻の強い願望も関係がありました。イヤイヤ行っても仕方がないですからね。
それまでの上海生活では娘はベネッセの「チャレンジ」や日本のテレビ・本を通じて日本語には触れていました。個人情報問題で揺れるベネッセですが、海外生活者にとっては、海外に教材を送ってもらえるので非常に重宝しています。とても有りがたいです。
妻ももともと中医大学時代に多少日本語をやっていたのですが、なんせ試験対策程度の日本語だったので、娘と一緒「チャレンジ」をやりながら勉強していました。ただ、日常生活や日本人とコミュニュケーションをとるための日本語まではまだまだほど遠い状態。
決まったらそっさく行動です!4月に入ってさっそく日本に渡航。家を探し、住民票を入れた後、ランドセルや制服をバタバタと揃え、地元の皆さんの強力なバックアップもあり、なんとか日本の小学校の入学式を迎えることができました。入学式のとき、「礼」のテンポとお辞儀の深さが、他の子供たちと違ったのが記憶に残っています。上海では「礼」することがほとんど有りませんからね。今はもう日本式を覚えてくれたと思います。
今は元気に小学校へ通っています。入学式の時、上海のローカル幼稚園に行っていた子供が、いきなり日本人の子供たちの中に入っていけるかどうか正直心配でしたが、あっという間に友達を作って、日本語で交流し始めているのには正直驚きました。子供の適応力はスゴイです。幸い、小学校も1クラス24〜5人程度と少なく、こぢんまりとした雰囲気が良かったのかもしれません。
中国で教育をうけてきた上海人の妻からすると、日本の小学校の教育方式はいろいろ興味深いようです。あの悪目高き「算数セット」の名前付けなど、一通りの入学準備は、プリントを読解しながら悪戦苦闘してクリアしましたが、中国ではあり得ない!といっていました。まあ、ムリもないでしょうね。日本は子供たちの立場に立って、本当に細かく考えられています。
娘が学校にいく楽しみの一つである、大好きな給食に関してもまた然り。実は上海の幼稚園でもずっと給食で、毎日毎日「まずい」とか「残したい」と親に報告していた給食が、日本にいくと「美味しい」「完食」に変わってしまい、お替わりもしているのだそうです。そんなに違うのか〜と思いました。給食一つにしても、メニューをしっかりと考え工夫している日本の学校の特色が出ていると思います。日本の給食は、ある意味世界一かもしれませんね。正直、こういう毎日のルーチンワークは中国は苦手ですね。
私が仕事で上海にいる分、妻が色々が学校行事に参加しています。PTA総会とか学級懇談会、授業参観などあらゆる学校行事にすべて参加して、その報告が私のところにくるのですが、その話を聞いているといろいろと面白いものです。(続く)
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