
(上海の小学校の登下校風景)
今週ぐらいから上海のローカル小学校は春節休みに順次入っていきます。期末テストが終わったら休みのところが多いです。日本みたいに終業式や始業式があるわけでもないし、あっさりとしています。そもそも1クラス45人で1学年15クラス。そんな大人数が一同に集まったら大変ですよね。中国は基本的に2学期制です。また、上海に関しては中国国内でも珍しく、小学校は5年生で卒業し、中学は4年間あります。
うちの娘は、春節休みを利用して今朝、奈良へ出発しました。
日本の学校は普段通りの3学期なので、日本で日本語など小学校の勉強をするのにはちょうど良いタイミングです。1学期も日本の学校でお世話になったので、また同じクラスに戻って授業を受けることになりました。中国滞在中に日本語のフオローをするのが大変ですが、でも本人は日本語が好きなようで助かっています。
日中カップルの場合、顔は日本人のさほど変わりません。欧米人のように一目見てハーフだと気づかれることは先ずありません。だから、余計に日本で生活するに当たってのハードルが高い。日本語が不自由だったり、読み書きが出来なかったら尚更です。
一方で、中国人の血も混じっているわけですから、中国文化を無視することも出来ません。最低でも、言語に関しては中国語を使いこなせるようにはしてあげたいと思っています。ただ、漢字数がとてつもなく多い中国語は発音も厄介だし、書くことも読むことも更に厄介です。娘も日本の漢字だったらひらがな・カタカナを駆使してさっさと漢字を調べてきますが、中国語の場合はピンインが読めてもそうもいきません。
もちろん、上海にも日本人学校がありますが、そこはまさしく日本と同じ環境なので2〜3年の短期滞在ならまだしも、ずっと現地にいる場合だと色々と難しいところがあります。そこで、我が家ではまずは、日本の学校の先生方の指導を受けながら、中国の公立学校にも行く日中2箇所移動での通学をやってみようと言うことになったわけです。

日本と中国は世界でも珍しく共通の漢字を使うクニですが、同じ漢字と思いきや、小さな違いがたくさん有ります。簡体字と日本の当用漢字との違い以外でも、同じ漢字で例えば「王」や「田」と言った小学1年生で習うような漢字でも書き順が違ったりします。ただ、日本の書道の専門家に話を聞くと、書き順というのはかなり臨機応変なものらしい。時代によっても違うし、書体によっても変わってくるモノ。なるほど、結構相対的な約束事なんだなとわかりました。
漢字の勉強法に関しては、日中では大きく違います。日本は一つの漢字をじっくりと教えますね。これはやはり漢字の数が少ないからでしょうか?中国では毎日沢山の漢字が(単語)が出て来て、それを一生懸命覚えます。一つ一つの単語をマスターしていく感じです。なんとなく、英単語を覚えるのに似ているところがあります。そもそも、各地で方言色の強い中国ですので、普通語を覚えることはある意味外国語を覚えることに似ています。正しい発音練習からかなり時間をかけて行われます。日本では国語で言葉の発音練習はあまりしませんよね。

算数に関しても大きな違いがあります。日本の公立小学校では、満点をとれることを重視しますが、中国では小学1年生から必ず難問を出してくる。だいたい、幼稚園でひと通り読み書きと計算をやっているので、出来る子供たちはさっさとやってします。先生も、そういう児童に照準を合わせている見たいです。
いずれにしろ、実際に娘を通わせてみると日中それぞれで教育方法の理念が大きく違うことがわかります。どちらがいいというわけではないと思いますが、お互いがお互いを知る必要はあると思います。

(上海市の小学校の学生証)
現在、上海は基礎教育では学力テストで世界トップクラスの点数をたたき出し、欧米各国からも専門家の視察が相次いでいます。一方で、日本では今後ハーフの子供たちも増えてくることでしょう。中国人が大挙して日本に押し寄せてくる時代。私が上海に行ったころには考えもしなかった現象です。これからどんな日本の未来が描けるのか、今の子供たちの肩にかかっているわけです。

しかし、日本の子供たちは寒さに強い!うちの子も鍛えられております。
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