妻のお腹もどんどん大きくなりました。本当に生命は不思議です。
医学もどんどん進歩してきているし、いろいろな謎が解明されて来ていますが、ことに新しい生命が宿るというのは不思議なものです。私も医学部時代、胚胎学で勉強しました。しかし、理論と実際は感覚に大きな違いがあります。
こうやって、日々妻のお腹を観察することは、言葉にできない楽しみです。きっと、人間の本能をくすぐるような衝撃的な出来事なのだと思います。
ちなみに、男か女かは分かりません。中国では法律で教えてはいけないことになっています。女子だと分かって中絶する人があとを絶たないからです。
もちろん、うちの場合は自分の病院でエコーをかければ分かりますが、ここはあえて中国の法律に従います。私の母は、お腹の形から男だ、といっていますが、妻の実家では、占いから女だといっています。
私は正直いって、どっちでもいいのですが。。。。
会場は立ち席がでるほど妊婦さんが結集 現地の産婦人科で検診を受けている妻ですが、中国でももちろん様々な妊婦向けの勉強会が開催されています。私も妻も医師免許を持っていますが、専攻が中医学なので、大学時代は婦人科は勉強しましたが、産科は勉強していません。
この機会に、私も医学書をめくっています。
さてさて、こういう勉強会は、大抵製薬会社や粉ミルクの会社と提携していて、毎回いろいろなおみやげをもらえます。今や空前にベビブームとなっている上海ですが、育児用品など赤ちゃんに関するビジネスは大盛況です。
うちは日中カップルなので、一人っ子の制約をうけませんが、一人しか産めない家庭では、その一人の子供にかける情熱はすごいものです。8月8日に帝王切開しても子供を産みたいというのも、それと関係があると思います。
もちろん、抽選会もありました 今回の勉強会では、ヨガの先生が妊婦に役立つヨガを教えたり、産婦人科の先生が新生児の発育、出産後の過ごしかたなどいろいろお話がありました。質問コーナーでは、妊婦さんからの質問も受け付けられ、私もいろいろなことを勉強することができました。はは〜、妻もしっかりと質問発言していました。
もちろん、製薬会社の担当者からの宣伝もあります。
しかし、私にとっては異文化での妊娠・出産をみるわけで、いろいろ興味津々です。
特に、中国の場合、様々な伝統的な迷信もあるわけで、特にしっかりと教育を受けていない世代から育った今の新ママたちは、間違った知識を持っていることが多く、こういう場所で医師がしっかりと啓蒙する必要があります。
例えば、「坐月子」とよばれる産後1ヶ月の過ごし方でも、中国の伝統的な考え方では、お風呂にも入らず、ベッドに寝たきりで、髪の毛も洗わない、歯ブラシもダメ、テレビもみてはダメ、などなど様々な説が言われていますが、もちろん実際はそうではなく、これらは妊婦の死亡率が低くなかった中国の過去の名残でもあると言えるでしょう。
さらに興味深かったのが産後の新ママの食事。地方によって例えば栄養を付けるために雌鳥を食べなさいとか、乳の出がよくなるように煮込みスープをしっかり飲みなさいとか、浙江省エリアでは産後は野菜・果物を食べたらダメとか、傷口を早く治すためにハムを沢山食べなさいとかいろいろな民間の習慣がありますが、これらは今ひとつ正しくなく、正しい知識の理解が必要だと医師は訴えていました。
また、中華料理はもともと脂っこいため、場合によっては母乳に影響し、新生児が下痢を起すケースもあるということで、中国ならでは食生活の問題がいろいろ紹介されていました。
うん、かなり為になった勉強会でした。
ちなみに上海人の皆さん熱心でして、旦那さんと一緒に2人で来ている人が殆どで、中には義母と一緒に来ている人もいました。
もちろん、おみやげには粉ミルクや育児用品、育児用品通信販売のパンフレットなどなど袋いっぱいの景品をもらいました。中国では勉強会、展示会をするとき、主催者側はどんなものでもおみやげをちゃんと準備しなければいけません。これ、成功するための鉄則ですよ!
posted by 藤田 康介 at 00:00|
上海での育児・教育・子育て