2013年02月09日

春節は上海崇明島に避難

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 2月8日はびっくりするような雪で、歩道も真っ白になってしまいました。上海で迎える17回目の春節ですが、過去にも春節に雪が降っており、決して珍しいことはないです。ただ、春節を越えると、着実に春がやってきます。
 本来は、親戚家族を連れての旅行を計画していたのですが、義兄のクルマの交通事故の件で浙江省五台山旅行が中止となり、いつものように義兄宅に親戚一同が集まって会食することになりました。ただ、今年はお昼に食べる年夜飯です。

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 「年夜飯」は、各家庭がいろいろ趣向を凝らす、1年の〆の食事です。いろいろ伝統的な決まりがあるそうですが、上海など都市部では案の定、かなり簡略化しています。これも世の中の変化でしょうね。ただ、この大晦日の年夜飯にみんなが集まれることを、中国では非常に重視します。そのための帰省ラッシュが発生するのです。逆に、この年夜飯が食べられなかったら、暴動が起こってもおかしくないぐらい大切なのです。うちでは毎年様々な伝統的な上海料理が登場します。一年の中で、一番の晩餐ですよね。

 そのあとは、恒例の大晦日の夜の爆竹・花火による音と大気汚染を避けるために、我が家では崇明島に逃げ出しました。爆竹の音は、初めて聞いたときは多少刺激的かもしれませんが、耳にしすぎると、どうもイライラさせる音ですね。爆竹の音で、犬がイライラして人を噛むようになるという話も有名です。

 今年の春節も、国慶節に引き続き高速道路が無料なので、長江大橋やトンネルの通行料もちろんタダ。ただ、ETCをつけているクルマは、ゲートを走って欲しいというアナウンスだったので、料金所ではETCバーがあるレーンを走りました。通行券も配付されない、本当にスルーの無料高速道路でした。でも、道路はガラガラでした。

 さすがに年末年始に、崇明島に行く人はほとんどいないようで、予約しておいたコテージも当然ガラガラ。うちの家族を含めて、たった2組ということでした。

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 本来は、島内唯一の5星ホテルの設備をもつ東灘国際会議中心に宿泊したかったのですが、なぜか春節休みはクローズでしたので、その近くの瀛東村にあるコテージに宿泊することになりました。コテージでとっても広い。しかし、中国式んぽ浴室でバスタブがなく、シャワーしかないのが残念ですが、部屋的には十分。ここで、宿泊するときにはじめて外国人永久居留証をみせたら、パスポートなくても中国のホテルに宿泊できることを実践できました。まあ、私のビザはとっくに失効していますから、パスポート見せても意味が無いでしょうけど。

 本当の意味での「年夜飯」は、この瀛東村で食べた夜ご飯になりますが、うちの家族だけなので、本当に質素。でも、ここのレストランの料理は地元崇明島の食材を使うので、これが結構おいしい。とくに、最後に出て来た南瓜粥はよかった。秋にここを訪れたとき、沢山の南瓜が収穫されていて、倉庫に山積みになっていたのを思い出しました。豆腐とカラス貝を煮詰めた料理もよかった。

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 夕日も美しかったし、なにより満天の星空も最高だった。はるか遠くに聞こえる花火や爆竹の音を耳にしながら、ぐっすりと眠りにつきました。

2月9日〜13日まで春節休診です。


posted by 藤田 康介 at 00:23| Comment(0) | 上海観光

2012年09月24日

大渋滞が発生する前に行っておきました

国慶節の休みが近づいてきて、さらに高速道路の無料化が連休中に実施されるという話を聞いて、今年はどこにも行けないな、と覚悟を決めています。一瞬、中国から脱出することも考えたけど、連休中のど真ん中に親戚の結婚式があるので断念。ちなみに、連休期間中の10月4日と5日は通常通りの診察の予定です。
 そこで人の少ないうちにちょっと近場にでも出かけようということで、パッと思いつくように崇明島に行ってきました。なんせ、国慶節の連休期間中は崇明島に出るための長江大橋も無料になります。通常の週末の有料の時でさえとんでもない渋滞になっていたので、今回はどうなるのか正直心配です。

 さて、その崇明島ですが、浦東にある我が家からだと片道60キロぐらい。ちょっとしたドライブに出かけるのには、ちょうどいい距離です。私も休診日の休みを利用してリフレッシュできました。

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 案の定、島へ向かうほうも、戻ってくるほうも道路はガラガラ。とくに、大橋は最高速度が時速100キロの制限なので、スピードの出し過ぎに注意しなくてはいけませんが、100キロではしると、なんか歩いているほどのスピードではないかと錯覚してしまいます。

 久しぶりの島だったのですが、なにか様子が変わりつつあります。一部のエリアでは、整然と並んでいた農家が取り壊され、大規模な住宅地ができていました。農業エリアとして発展すると聞いてはいたのですが、島の東部では大きな開発が行われているようです。
 ニュータウンはまだ正式な引き渡しにはなっていないからだと思うのですが、まだ誰も住んでいなく、ゴーストタウンのような様子。人がいない街が、これほど異様な雰囲気になるのかと実感したのですが、そこには中国どこにでもありそうなマンションが建ち並んでいました。

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 こうしたニュータウンの特徴は、なんといっても突如登場してくると言うこと。だから、道路も既存の道路とつながっていないものだから、なかに紛れ込んでしまうと迷路のようになってしまって、出てくるのが大変。しかも、ナビにはまずない道路ですから本当に厄介でした。

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 とはいえ、私が大好きな島の姿はまだ健在でした。田舎の道路はひたすらまっすぐで、遮るものがほとんどありません。両側に広がる田んぼは、地平線の彼方まで。島とはいえ、これほどまで広大な土地が確保できる中国の大きさは、日本の島国生活では考えられません。

 そのあと、こちらも最近、あたらしく再整備された陳家鎮の宿泊施設瀛東村へ。ここでは山羊が飼育されていて、娘も大好きな場所。昔は、古い招待所のような宿泊施設しかなかったのですが、いまではコテージも沢山できています。村のなかにレストランがあり、ここで郷土料理をいただく。もちろん、ここにきたら山羊肉を食べたいところで、紅焼よりも白切がすきな私は、山羊肉のスープを注文しました。ちなみに、私は豚肉の紅焼肉もここのお勧めだと思います。

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 村の外のいけすには、崇明島産の上海蟹が飼育されていました。崇明島の蟹は小ぶりですが、近年人気が高まってきているようです。11月ごろが旬と言うことでした。

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 崇明島はいま至る所で開発が始まっています。私のお勧めは島の東側。私は、田んぼの端にクルマをとめて、心地よい風に吹かれながら、1時間ほど昼寝をしてしまいました。(^_^) ちょうど、田んぼに水をいれているときで、ちょろちょろとさわやかな音が耳にやさしいです。

 東灘にも行こうかと思いましたが、娘はクルマの後ろでしっかりと熟睡。また今度の機会にして、上海の夕方の大渋滞を避けるようにして帰宅の途につきました。



【連絡】・東京での温泉気候物理医学会招待講演のため、10月7日(日)は休診します。10月6日(土)は午前診察で、10月4日(木)・5日(金)は通常診察になります。 
・健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めてはこちらから

posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | 上海観光

2006年04月08日

上海奉賢区!

はやく長江デルタ地区が、日本の快速列車のような電車で結ばれてほしいと願います。予定では2020年ごろまでには電車ネットワークが完成するそうですが、それまで待ってられない。しかし、これが完成したら長江デルタ地区は画期的に便利になります。

 そこで、せっかくいい天気なので、今日は今まで私が足を踏み入れたことのない奉賢区に行くことにしました。
 私の取材は、いつも路線バスを使います。やはり路線バスと徒歩を使わないといろいろな発見ができません。確かに、上海郊外の路線バスは、事故が多くて危険なのですが、(この日も、私の使ったルートで路線バスからみの交通事故が発生し、数人死亡していました…)ここは私の上海生活十数年のカンで、安全な路線バスを選んで乗ります。そもそも、郊外では道路が広く、バスもトラックも乗用車も猛スピードで走っています。これが事故の最大の原因。しかも、整備不良が明らか。ブレーキがきかなくなって、衝突という事故はよく耳にします。というわけで、皆さんもくれぐれもご注意ください。

 奉賢区に何があるかといえば、海ぐらいでしょうか。最近、風力発電プロジェクトで注目を浴びているのも奉賢区。地下鉄1号線の終点、シン庄駅から路線バスにゆられること1時間半。海といえば、去年に金山に行っていますが、所詮上海の海はこの程度のものです。期待するのは間違い。だけど、リゾート開発が始まっていました。

奉賢区を制覇して、上海市のすべての区、県に足跡を残しました。

 この中で最もイメージがよかったのが崇明島の崇明県。逆にいまひとつパッとしなかったのが面積は大きいけど奉賢区。
 これから発展するぞと期待させるのが、南匯区。コンビナートがすごい金山区。文化の香りが濃い松江区。我が家のある浦東新区はやっぱり愛着たっぷり。
 宝山区はもうちょっと環境保全に力を入れてほしい。嘉定区は自動車の街としていま注目を浴びていますし、ショーロンポーのふるさと。閔行区は宇宙開発の中心地でもあります。朱角家や淀山湖がある青浦区。

 市内中心部の、徐匯区・盧湾区・黄浦区・普陀区・閘北区・虹口区・長寧区・静安区などはほぼ毎日いったり来たりしているので、言うに及ばず。しかし、私の上海生活のうち、半分以上をすごした徐匯区にはやはり思い出がいっぱいつまっています。
 
 こう考えてみたら、上海市は本当に広い。都市化が著しい中心部というのは、上海市のほんの一部分の場所で、そのほかはまだまだ農村の風景がたくさん残っているのです。


posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | 上海観光