2014年01月31日

中国住まいの日本の携帯電話、iPhoneにしてみて

 2014年は日本での仕事も多くなりそうなので、もう一度日本での通信代を検討してみました。

 今までは、ソフトバンクのガラケーを使い、b-mobileでインターネットをし、さらに中国のiPhone5S(聯通)でローミングさせて、中国からの電話を受けていました。ソフトバンクはホワイトプランで、b-mobileは毎月の基本料金がかからないもの。つまり、日本では3台の端末を持ち歩いていました。

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 しかし、それでも無線ルーターを一旦使い出すとあっという間に1G、2Gは消費してしまうので、年間で計算すると割が合わないことを発見。さらに、モバイルルーターの電源をいちいち入れるのが面倒、電源の持ちがよくないなどなどの理由で、結局日本でソフトバンクのiPhone5Sを買ってしまった方が良いという結論に達しました。

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 日本ではいろいろな料金プランがあるんですね。これも読解に一苦労。ただ、中国にはない4G LTE定額プランなんかもある(最高7Gまで)。実は、中国移動も4Gをはじめたが、定額プランがないので通信代が高くついちゃうんです。さらにソフトバンクの場合、月5000円ほどの定額プランと、月2100円から始まる従量制+定額のプランがあるではないですか。日本にいることが相対的に少ない私はもちろん後者にしました。ただ、後者のプランだったらテザリングが出来ないそうですが、そこはスマホで代用させることができるでしょう。いろいろ細かい規定がありますね。

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 さて、こういうガジェット類は壊れることもあるし、気分も変わったりするので分割ではぜったい買わないのが私の方針で、それ抜きで計算すると月々のコストは割引きなどを含めて月々1595円から。おお、これだったら980円のホワイトプランより断然お徳となりますね。
 人民元にすると100元ほどの価格で、LTEが使えるなんて、日本ってなんて便利なんだと思いました。

 さっそく使ってみると、本当に日本の回線事情はよろしい。4Gも良い感じで速度が出ていました。これに慣れてしまうと、中国の3Gはちょっとキツイデスね。上海の地下鉄みたいに、ラッシュ時は詰まってしまって全然3Gですら繋がらないというようなことはまずなかったです。


 ちなみに、今回は中国移動で4G契約したiPhone5Sも日本に持ち込んだら、LTEは無理ながら、電話回線は使えそうです。移動のローミングも大丈夫そうです。

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 というわけで、私の手元には全色のiPhone5Sが揃いました。そもそも、私はリンゴ中毒ですのであまり参考にならないかもしれません。
 ちなみに、日本での端末価格は上海の密輸版より若干安かったです。上海のAppleストアの端末は高すぎ。関税の関係でしょうか?

 ただ、全部同じiPhone5Sにすると、同期が楽ちんです。当然すべてのメールやアドレス帳がすぐに同期されますし、写真もフォトストリームでいつでも同期されています。アプリも音楽も電話帳もiCloud経由で全部勝手に同期。

 iPhoneでなにが便利かと言えば、このほぼパーフェクトに近い同期の仕組みではないでしょうか。おかげで、日本でも中国でも最新の状態でスマホが使えます。今後も目的によっていろいろ検討してみたいですね。

posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | 趣味の世界

2014年01月29日

家の回線より速かった中国移動の4Gだが。。。

 中国移動の4Gがいったいどの程度の速度を出せるのか、やはり興味があります。まだまだ普及の段階で、4Gの端末を持っている人も少なそうですが、いろいろチェックしてみました。

 まずは、我が家の光回線。中国電信の回線を使っています。朝5時で、みんなが寝ているはずの時間帯に速度をチェックすると上りが14.5Mbps、下りが2.44Mbpsでした。上海にいる我々からすると、パフオーマンス的に十分です。

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 で、中国移動の4GのTD-LTEはどの程度の速度がでるか?ということで、我が家の外を散歩がてらに徘徊。すると、一番信号が強かったのが中国移動ビルのすぐ下でした。なんと速度は下りで24.36Mbps出ていて、上りも6.63Mbps。これは速い!自宅より速かったのはちょっとショックです。

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 ちなみに、同じ地点で中国聯通の3G回線では下りが1.88Mbps、上りが0.41Mbps。さすがにこの差は大きいですね。

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 じゃあ、素直に移動に乗り換えたらいいのに?と言われそうですが、じつは事情はそう簡単ではないんです。

 最大のネックは、まだまだ多い3Gエリアでは移動のTD-SCDMAはやっぱり非力で、聯通のWCDMAのほうが速い。どちらも信号が十分の状態で同じ地点で測定してみると、聯通のほうが下りが1.97Mbps、上りが0.43Mbpsに対して、移動のほうは下りが1.25Mbps、上りが0.29Mbps。場所によっては倍ぐらいの違いがあることも。また、我が家のまわりでは移動だと3G信号すら怪しく、E網(Edge方式)や最悪GPRSが表示されることも。やっぱりあまり安定していない。聯通はまず3Gのままです。

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 あ、ちなみに我が家は浦東ですが、一応内環状線の内側にです。

 ということで、WCDMAを持っている聯通が4Gを出してくれるのを待つか。。。。
 

posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(0) | 趣味の世界

2014年01月28日

中国移動の4Gを使ってみる iPhone5Sの周波数問題

 中国移動がいよいよ4Gを本格的に稼働させています。さっそく近所にある中国移動のフラッグシップ店に行ってきました。

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  中国では将来、中国が開発したTD-LTEと、現在日本でも使われているFDD-LTEの2つの方式で4Gを導入することを決めています。3Gでも中国方式のTD-SCDMAと世界方式のWCDMAがありましたが、iPhoneやiPadではTD-SCDMAが採用されなかったので、私も移動の電話番号を残しつつ、聯通に乗り換えました。そして、2014年に入っていよいよ本格的に中国移動の4Gが動き出してきたので、さっそくUSIMカードを手に入れてきました。

 カードの交換そのものは無料です。身分証明(パスポート)を持参して、交換してもらえばいいだけです。ちなみに銀行で使えた永久居留証は移動ではダメでした。端末がサポートしていないらしい。もちろんiPhoneに使われるナノSIMカードもあります。聯通に続き、ここでもVIP待遇してもらえ、窓口に並ぶ必要もありませんでした。(それだけ電話代を使っていると言うことか。。。。)ただ、まわりをみていると4GにUSIMカードを交換に来ている人がとても多かったです。かなりの認知度ですね。

 しかし、厄介な問題がありました。それはiPhoneのタイプの問題です。中国で出回っているすべてのiPhoneでTD-LTEが使えないと言うことです。今回、全世界同時にiPhone5Sが発売され、私も運良くその時期に手に入れたのですが、(詳しくはこちら)、この段階ではiPhone5SのTD-LTE採用が未定の状態でした。

 私のようにかなり早期にiPhone5Sを、しかも大陸のAppleストアで買っていた場合は泣き寝入りですね。結局、香港で密輸版を買った人がラッキーという結果になりました。値段的にも密輸版のほうが安かったりしますから。

 iPhone5Sが出た当時の大陸モデルはA1528型でした。これは私が当初買ったモデル。周波数もUMTS (WCDMA)/HSPA+/DC-HSDPA (850、900、1900、2100 MHz) GSM/EDGE (850、900、1800、1900 MHz)しかなく、LTEを全くサポートしていないバージョンだったんですよね。もちろんSIMフリーでしたが。

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(後ろに型式番号が書かれています)

 しかし、香港バージョンはA1530型で、周波数はUMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,900、2,100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)、FDD-LTE(バンド1、2、3、5、7、8、20)、TD-LTE(バンド38、39、40)と、実はTD-LTEの周波数を含んでいました。やられた・・・・。

 ということで、なぜか家にあるゴールドのiPhone5S香港版A1530型のiPhone5Sでやってみると。。。


 「繋がらない!」


 一瞬焦りましたが、ここで注意しないといけないのは、キャリアのバージョン。「中国移動 15.7」にアップデートしなくてはいけません。設定→一般→情報から探し出せます。本来はこれで繋がるはずですが、しかし繋がらない。


 ということで、再び中国移動に行くと、どうやらUSIMカードの不良と言うことに。カードをまた交換してもらって無事に完了しました。こういうカード不良というケースもあるみたいです。(^_^)

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 中国移動でもiPhone5Sが使えるようになったので、現在大陸のAppleストアで売られている主流タイプはA1528型ではなく、A1530型で香港と同じバージョンになっています。もちろん、移動のLTEも使えるし、聯通のWCDMAも使えます。

 ところが、このA1530型は、日本では周波数の関係でLTEが使えない。中国のUSIMカードで日本でデータローミングすることはまずありえませんが、USIMカードを入れ替えると使えたりしてとか期待したけど、どうやらダメらしい。ということで、春節に日本に帰るので、今度は日本のUSIMカードでいろいろ実験してみます。

 今後の4Gの方針ですが、中国移動ではTD-LTE一本でいき、聯通はTD-LTE:FDD-LTEが2:8の割合、電信は3:7の割合だそうです。結局、最終的には全世界で先に普及したFDD-LTEのほうが有利ということなのでしょうか。それまでは規制を設けてなんとか中国基準のTD-LTEを普及させたいという中国の目論見が見え見えですね。なんせ、中国基準のTDーSCDMAでは失敗しましたから。ただ、理論値で見る限り、速度は下りのTD-LTEが100Mbpsに対して、FDD-LTEが150Mbpsで有利らしい。そういえば、3Gでも、TD-SCDMAは下りで2.8Mbps、WCDMAが14.4Mbpsで有利らしい。ただ、大勢の人が接続する場合、TD-LTEの方が有利だそうで、中国電信は都市部でTD-LTEを使い、その他のエリアではFDD-LTEを使うなど使い分けるのだそうです。ちなみに、中国移動は中国全国で3年かけてTD-LTEの基地を100万箇所設置する計画です。

 ちなみに、iPadですが、現在のところ香港版のiPad Air、iPad mini RetinaともにTD-LTEはサポートしていません。実は、私はこっちの方を期待していたのですが。

 さすがのAppleも、中国の4G問題では振り回されているような感じですね。さすがに中国大陸では何億人というユーザーを抱えているわけですから、数でビジネスをやっているようなものです。

 スマホの登場で、以前は本当に大変だった日本語と中国語の混在問題は見事に解決しました。しかし、周波数の問題は解決できていない。利権が絡む業界の話ですから。利用者側からすると、1台の携帯で安い通話料・データ通信料金で全世界で使えるというのが夢ですね。

 
posted by 藤田 康介 at 07:17| Comment(4) | 趣味の世界