2016年10月16日

上海のキンモクセイがやっと咲いたと思ったら、大気汚染もやってきた

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(ネオンがはっきり見えなくなったら大気汚染要注意)

 まだ中国北方地方で暖房がはじまっていないのに、北風と共に上海にも大気汚染がやってきました。
 今年はキンモクセイの開花も例年よりも1ヶ月もおそく、やっと最近咲き始め、いい香りがしていた矢先のこと。

 上海は海から風が吹くときはよくなるのですが、寒くなると風向きがかわりはじめ、汚染が拡大しはじめます。

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 病院の仕事を終え、歩いて帰宅の途中から明らかに大気の様子がおかしい。
 上海市内ののネオンがぼやけていますし、なにより咽がイガイガしてきました。
 患者さんも、呼吸器に問題を抱えている人たちを中心に、夕方以降咳が出だしたという報告も受けます。

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 屋外のPM2.5の値は久しぶりの3桁で100㎍/㎥前後。
 部屋の中では、自分の計測器でみてみると、空気清浄機もあるので大体30㎍/㎥程度まで下がります。

 いったいこの北方からやってくる大気汚染の原因はなんなのか?
 実は、新華社の報道も同じような疑問を書いています。

 政府が一生懸命規制しているのにもかかわらず・・・。

 ただ、中国の地方を旅すると、規制の目をくぐるような小さな工場が、モクモクと煙を出しながら山の中にも本当にたくさん有ります。
 重工業に関してもおそらく同様なのでしょう。このあたりは田舎ならではの強い利益の繋がりもあるのでしょうね。

 とはいえ、今年の秋以降の汚染時期がまさに今日から始まったということで、このブログに記録しておきます。

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posted by 藤田 康介 at 22:25| Comment(0) | 上海の大気汚染状況

2016年04月01日

2015年の上海のPM2.5値平均値は前年比でやや上昇、PM10は減少傾向

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(4月1日のキリの上海)

 2015年度の上海市の環境汚染に関する数値が色々と出そろってきました。ネットからも閲覧できて、上海環境等からダウンロードできます。

 まず、一番気になるPM2.5 値。2015年度の上海市平均PM2.5値は53㎍/㎥で、前年比1.9%の上昇でした。2013年比では14.5%の下落ですが、残念ながら前年比では減りませんでした。また二酸化窒素も46㎍/㎥で、2014年比で2.2%の上昇でした。車台数の増加とも関係があり、市の中心部に向かうほど二酸化窒素は高くなる傾向です。また上海市におけるPM2.5の分布は、内陸にいけば行くほど高くなり、東側では低くなる傾向になります。これは風向きの影響が大きいことが裏付けられています。やはり、崇明島や浦東新区の海側など、上海市の東側ではPM2.5値は少なくなりました。確かに、重度汚染日に崇明島までいくと、体感的にもかなりマシです。

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(上海崇明島)

 一方で、PM10は69㎍/㎥、二酸化硫黄は17㎍/㎥で、前年比でそれぞれ5.6%、2.8%の減少でした。このうちPM10が2級基準をクリア出来たのは観測以来はじめてで、二酸化硫黄に関しては2年連続1級基準をクリア出来たので、改善がみられたみたいですね。

 最近、上海の路線バスも電動式が増えていますし、クルマもかなりの割合でEVやPHVを見かけます。また、新エネルギー車に関しての上海ナンバープレート取得に関する優遇政策も継続中です。

 まだまだこれから改善していかなくてはいけませんが、着実に一定の改善が見られたことは喜ばしいことだと思います。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 上海の大気汚染状況

2015年12月15日

「厳重汚染日」だった上12日の上海、寒くなると大気汚染は一気に進む傾向

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 12月15日は久しぶりに酷い大気汚染の上海でした。天気予報では水曜日以降
 早朝は、チェンマイから戻ってきた妻を迎えに、午前4時頃に浦東空港にいったのですが、その地点で空気の悪さをはっきりと実感できました。運転するクルマのヘッドライトがなんとなくもやってるんです。ああ、PM2.5値とPM10値がすごいことになっているというのがすぐに分かります。

 実際にPM2.5はかるく200㎍/㎥超えますし、夜が明けてきても相変わらず真っ白かんじと焦げたような匂いはなくならない。浦東新区はとりあえず重度汚染で乗り切ったようですが、朝7時には空気汚染黄色警報が発令され、空気汚染V級響応も発表、小中学校では屋外での体育は中止になっていますし、学校を休んでも欠席扱いにならないことになりました。我が家では独自の判断で、娘は学校に行かせず、自宅学習にしました。

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なんせ、自分の計測器で屋外で計測したPM2.5値があっという間に300㎍/㎥を超えてしまったので、これはおかしいと思ったからです。

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 私自身も常備してある毒マスクとゴーグルで外出。といっても、今日は殆ど外には出ませんでした。代わりに、昨日の間に自宅にある3台の空気清浄機のフィルターを交換し、さらにダイキンの新しい空気清浄機を追加購入し、計測器でマメに数値をチェックしました。

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 そうすると、屋内のPM2.5値はだいたい10〜20㎍/㎥ぐらいをキープしていました。我が家は昨年に大気汚染対策として家の二重サッシ化を済ませましたが、この効果もてきめんだと思います。部屋の換気と同時に気密性を高めることは非常に有効だと思います。

 毎年のことですが、冬に入って北方からの寒気団が南下してくると、上海全土の汚染はすぐに悪化します。代わりに北京など北方エリアは空気がよくなるわけで、シーソーゲームをしているようです。
 不景気とはいえ、北方エリアでは石炭での暖房は始まっていますし、大気汚染が良くなる兆しも見えない。北方では暖房が強すぎてTシャツでも十分だそうで、なんか矛盾しているなとか思いつつ、早く台風シーズンになって吹き飛ばしてもらうほか仕方がないかと私も諦めモードです。

 こうした大気汚染はあと何年続くのか?

 中国の報道では最低15年はかかるのだそうです。そりゃ、中国の石炭消費量は全世界の50%を占め、さらに世界最大の石炭産出国でもあります。ムリもないですね。

 近年、こちらのマスコミでも取りあげられていますが、非喫煙者の肺がんが増加傾向にあるということ。これとPM2.5値との関係は避けて通れないと考えられています。台湾の科学者によると、PM2.5の値が、10㎍/㎥上昇すると、肺がんの死亡率は8%増加し、心臓と肺疾患は6%増加、その結果総死亡率が4%上昇するとし、逆に10㎍/㎥さがると、寿命が0.61歳伸びるらしい。(『東方早報』)

 まあ、いずれにしろここしばらくはアプリと測定器をにらめっこしながらの生活が続きそうです。

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posted by 藤田 康介 at 22:59| Comment(0) | 上海の大気汚染状況