2012年07月30日

野餐

 日曜日はクルマで中医クリニックへ出勤する日で、いつもの南浦大橋や内環状線は渋滞なしでスイスイなのに、今日は橋からループに来るあたりからどうも調子がおかしい。まだ早朝だというのに、断続的な渋滞に巻き込まれてしまいました。

 そのうち、ぴたりと動かなくなり、「ああ、事故があったな」と分かりました。ループの下の方をみてみると、どうやらマイクロバス程度の大きさのクルマが、進行方向と反対側に向かって止まっています。3車線のうち、2車線をブロックしていて、レッカーがすでに到着しているのですが、クルマの向きをかえるのに悪戦苦闘しているのが分かりました。

 そのうち、渋滞の列に巻き込まれてしまったクルマの運転手たちも、この炎天下のなかをクルマから降りてきて事故車の様子をみておりました。


 夕方までの診察を無事終了した後、今日向かったのは松江区。実は、そこの農家に住んでいる妻の中学校時代の同級生に呼ばれて、庭先で「山羊肉」を食べようというイベント。いわゆる「野餐」とよばれるもの。徐家匯から瀘閔高架道路とG60とG15高速道路と繋げていけば、30分ほどで目的地まで到着。毎回ながら、農村エリアは住所の番地がややこしいので、近くまできても目的にまでつくのにちょっと苦労しました。

 山羊肉は、これはまた妻の別の同級生が1頭を仕入れてきたそうで、それを庭先で解体して、たき火を焚いて大きな鍋で煮詰めました。私は仕事があったので前工程をみていませんが、妻によると結構すごかったらしい。でも、山羊肉は美味しかった。上海地区で夏場の暑い時期に山羊を食べる習慣は、郊外を中心にあって、私も最近食べに行ってきました。


 その後、庭先にある食材を収穫しながら、お互い持ち寄った料理とともに本格中華料理が出来てきます。これがまた美味しい。庭先にぶら下がっているニンニク、そして歩き回っている鶏たち。一つ一つが食とつながっているところが、田舎の楽しいところ。庭先の井戸は、飲み水には使われていませんが、とっても冷たい水で気持ちよかったです。

 中華鍋は便利なモノで、野菜炒めからスープ、最後の菜飯(これも上海の郷土料理の一つ。野菜をご飯を混ぜた料理。)にいたるまで、これ一つで巧みに料理していました。中華料理での調理というのは、環境を選ばず、本当に便利だと思います。そう、だからこそワイルドに料理する中華料理は男の仕事なんだと妙に納得しました。


 宴もたけなわ、お酒も入ってくるとますます盛り上がってくる。そうすると、だれとなく日中の政治問題を話題に取りあげようとする人も出てくるのですが、そこは回りの人たちがうまくシャットアウト。みんな冗談を織り交ぜながら、気を遣ってくれているのだなあと思いました。我々庶民のお酒には、政治の話はいらない。政治は政治、人は人と思っている中国の人は非常に多いと思うし、我々庶民のレベルでは、日本国内で私自身が感じる中国に対しての目線より、中国国内での日本に対しての目線のほうが、はるかに現実的で、友好的であるように思う今日この頃です。(あくまでも、庶民の目で、ですよ。)

 クルマなのでお酒は飲めませんが、それでもいい気分になって松江から浦東まで高速道を走らせたのでした。

 次回は、崇明島の出身の同級生がいたので、そっちに行こうという話に。「え、牛を引っ張ってくるって??」

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2012年07月28日

上海での朝食は難しい

 朝に何を食べるか?

 この問題は、上海では結構難しいと思います。

 日頃の診察で気がつくのは、家族でこちらに駐在されている方は、比較的、ちゃんとした朝食を食べておられる方が多いですが、問題は男女限らず単身で来られている方や独身の方。皆さんもなかなか苦労されているようです。

 朝の地下鉄をみてみると、地元上海の人たちが食べて居るのが、基本的に肉まんと豆乳ぐらいでしょうか。もしくは、写真のような煎餅を食べている人もよく見かけます。

 日本だったら、喫茶店でモーニングという人もいるでしょう。上海でも最近、ピザハットが洋食スタイルの提供していました。KFCもマクドナルドも朝食メニューを出しています。

 コンビニという手もありそうですが、私はどうも工場で加工されたサンドイッチやおにぎりというのが苦手。いったいどれだけの添加物がつかわれているのか、皆目検討がつかないからです。時には、サンドイッチとおにぎりを両方食べている人も見かけますが、そうなるとラーメン定食状態で、すこし過剰です。

煎餅は、油条をなしにしてもらったらまだマシです


 栄養のバランス的には、日本の伝統的な朝食は本当によく出来ていると思います。ご飯に味噌汁、さらに魚類や野菜も足される、言われる「旅館食」は私は悪くないと思います。

 これが、上海の場合だと、大盛りのお粥に漬け物、もしくは油条に饅頭類程度しか思い浮かばない。すこし手が込んだらワンタンぐらいか。でも、上海エリアでは本当によくお粥を食べますよね。

 一般的に、中国の朝食では炭水化物はたっぷり出てくるのに対して、野菜・果物類が極端に不足しています。そのため、意識的に食べるようにしないといけません。

 それでも市民は肉まんを好むようですね。朝の地下鉄車内の肉まんのにおいは強烈です。

 饅頭系なら、やはり野菜饅頭が栄養のバランス的によく出来ていると思います。千切り大根を使った饅頭も美味しいです。こうした野菜饅頭に無糖の豆乳を組み合わせて、これに果物でも食べることができれば、バランスは比較的とれると思います。

 しかし、今の上海では中華系のファーストフードのいい店はなかなか見つけられないと思います。昔は結構バリエーションがあったのですが、最近はすっかりと数を減らしました。客単価が安すぎるのでしょうね。

 
 

 逆に、カロリーが非常に高い小籠包や生煎は避けましょう。そうとも知らず、毎日小籠包を朝食に食べ続けて、体重を増やしてしまった人もいました。

 上海人は生煎が非常に大好きですね。うちの中医クリニックの近くにも、生煎饅頭のお店がOPENしたのですが、お昼になると長蛇の列です。

 上海生活では、体重のコントロールが非常に難しく、多くの方が体重を増やしてしまっています。クルマの送り迎え生活となって運動不足になることとも関係があるのでしょうが、食の問題にも十分に気を遣って下さい。

 追伸:中国でのC型肝炎情報を掲載しておきました。 中国では近年、増加傾向にあります。日常生活では問題ないと思いますが、医療関係者を中心に注意が必要です。

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2012年07月27日

黄昏時の上海

 昨日に引き続き、今日も浦西での中医クリニックでの診察が終わるやいなや、昨日の反省に基づき、足早に地下鉄で浦東の陸家嘴へ。

 目的は、もちろん環球金融センター。

 昨日も出かけたのですが、すこし遅すぎて夕暮れ時に間に合わず、真っ暗の時の撮影でした。今回は、あの夕暮れの微妙な明るさが表現できないかと思い、まだ明るいうちに出かけました。

 2日連続の環球金融センタ-なので、正直、初めの解説は省略して直接展望台に上りたかったのですが、そうは問屋はおろしません。じっと我慢して観光客に交じりながら解説を耳にして、高速エレベーターで最上階に昇りました。

 予想通り、外灘側の窓には三脚の行列。本来は三脚禁止にしてほしいところなのだけど、まあ、禁止しても三脚は使われるでしょうね。それぐらい、ここ数日の上海の天気は写真愛好家にとって願ってもいないチャンスだったのです。(といっても、私はそこまで専門ではありませんが。。。。)

 18時15分ごろからスタートして、定点に経つこと約1時間。

 ちょうどいい太陽光の変化を感じながら、上海の浦西に沈む夕焼けをカメラに収めていきました。
 
 となりでシャッターをきっていた上海人カップルも、昨日に引き続き、今日も環球金融センターで写真撮影をしていたとのこと。上海には結構写真好きが多いのです。

 太陽が沈み、向こうの空が青くなり、東方明珠電視タワーのライトアップが始まる頃、黄昏モードは最高潮に。とりあえず、満足できる写真が撮れました。(2回分の入場料を払いましたが。。。。)

 気分好調で家に戻ったら、妻の鍼灸医の主治医資格合格の知らせ。良かった、良かった。これで、妻は内科医と全科医と鍼灸医の3つの主治医資格を取得できました。早く主治医資格を外国人にも開放してほしいと思うのですが、未だに前例がないということで実現していません。

  いずれにしろ、私達は最強の中医の日中カップルを目指します。(^_^)

 私自身、日本人の中医師として上海市の衛生局に登録されて今年で5年目になりますが、与えられたチャンスを十分に活用し、妻に負けないようがんばって行きたいと思います。

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