そのうち、ぴたりと動かなくなり、「ああ、事故があったな」と分かりました。ループの下の方をみてみると、どうやらマイクロバス程度の大きさのクルマが、進行方向と反対側に向かって止まっています。3車線のうち、2車線をブロックしていて、レッカーがすでに到着しているのですが、クルマの向きをかえるのに悪戦苦闘しているのが分かりました。
そのうち、渋滞の列に巻き込まれてしまったクルマの運転手たちも、この炎天下のなかをクルマから降りてきて事故車の様子をみておりました。
夕方までの診察を無事終了した後、今日向かったのは松江区。実は、そこの農家に住んでいる妻の中学校時代の同級生に呼ばれて、庭先で「山羊肉」を食べようというイベント。いわゆる「野餐」とよばれるもの。徐家匯から瀘閔高架道路とG60とG15高速道路と繋げていけば、30分ほどで目的地まで到着。毎回ながら、農村エリアは住所の番地がややこしいので、近くまできても目的にまでつくのにちょっと苦労しました。
山羊肉は、これはまた妻の別の同級生が1頭を仕入れてきたそうで、それを庭先で解体して、たき火を焚いて大きな鍋で煮詰めました。私は仕事があったので前工程をみていませんが、妻によると結構すごかったらしい。でも、山羊肉は美味しかった。上海地区で夏場の暑い時期に山羊を食べる習慣は、郊外を中心にあって、私も最近食べに行ってきました。
その後、庭先にある食材を収穫しながら、お互い持ち寄った料理とともに本格中華料理が出来てきます。これがまた美味しい。庭先にぶら下がっているニンニク、そして歩き回っている鶏たち。一つ一つが食とつながっているところが、田舎の楽しいところ。庭先の井戸は、飲み水には使われていませんが、とっても冷たい水で気持ちよかったです。
中華鍋は便利なモノで、野菜炒めからスープ、最後の菜飯(これも上海の郷土料理の一つ。野菜をご飯を混ぜた料理。)にいたるまで、これ一つで巧みに料理していました。中華料理での調理というのは、環境を選ばず、本当に便利だと思います。そう、だからこそワイルドに料理する中華料理は男の仕事なんだと妙に納得しました。
宴もたけなわ、お酒も入ってくるとますます盛り上がってくる。そうすると、だれとなく日中の政治問題を話題に取りあげようとする人も出てくるのですが、そこは回りの人たちがうまくシャットアウト。みんな冗談を織り交ぜながら、気を遣ってくれているのだなあと思いました。我々庶民のお酒には、政治の話はいらない。政治は政治、人は人と思っている中国の人は非常に多いと思うし、我々庶民のレベルでは、日本国内で私自身が感じる中国に対しての目線より、中国国内での日本に対しての目線のほうが、はるかに現実的で、友好的であるように思う今日この頃です。(あくまでも、庶民の目で、ですよ。)
クルマなのでお酒は飲めませんが、それでもいい気分になって松江から浦東まで高速道を走らせたのでした。
次回は、崇明島の出身の同級生がいたので、そっちに行こうという話に。「え、牛を引っ張ってくるって??」
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