2018年01月22日

冬1月のハルビンでの屋外観光防寒対策

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 2018年1月22日〜25日までハルビンに行ってきました。
 厳寒期のハルビンに行くときの、特に氷祭りなど観光で長時間屋外に出るときの防寒対策をご紹介しておきます。

 この時期、昼間でー15〜ー20℃ぐらい、夜でー25〜ー35℃ぐらいまで冷え込みます。温暖化で暖かくなったとはいえ、それでもこの寒さのレベルはさすがハルビンです。我が家でも色々工夫をしました。

 まず足下ですが、スキー用の分厚い靴下と踝より上ぐらいまでモコモコのスノーブーツは必携です。あまりにも気温が低いので、氷で滑るということよりも、とにかく足下の寒さ対策が大事で、靴下に貼るカイロがあれば完璧です。革靴とかスニーカーでは全く歯が立たないので、慣れた人以外は避けた方が無難です。特に足先の冷えは、外での行動全体に影響を与えます。

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 インナーですが、綿系のものは避けた方が無難です。部屋の中と外の温度差が酷い時は50℃ぐらいあるので、汗が出てもすぐに乾く材質が理想です。そして、ペラペラのスキーウエア上下程度ではハルビンの極寒の風に太刀打ちできないので、その上にさらにダウンが理想です。かならずダウンの充填されたフードつきのもの、そして丈が長いのが良いと思います。ハルビンではよく見かけたスタイルでした。

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 私自身は上下が繋がっているダウンスーツ(ヒマラヤンスーツ)をもって行きましたが、これはかなり正解で、滅茶苦茶暖かい!羽毛布団を着ている感じで、中にはジャージ上下+長袖インナー上下で全く寒くなかったです。そこまでしなくても、ダウンのパンツを履いている人も結構見かけました。それぐらい寒いのです。

 さて、頭ですが帽子とマスクは必携です。ダウンのフードの中に、出来たら顔全体を覆えるような帽子があれば尚更良いと思います。但し、普通のマスクではとても冷気に対応出来ず、冷気で呼吸が苦しくなったり、顔が痛くなったりします。そこで、顔全体を覆えるモノが良いと思います。鼻も外に出していると痛くなりますし、鼻水でも出るとすぐに凍ってしましました。

 厄介なのがメガネで、鼻息で曇りやすくなります。一旦曇ってしまうと、曇った矢先からメガネに氷が張り付きますので、そう簡単に取れません。今回のハルビン行きで最も苦労したのが実はメガネ対策でした。曇り止めも大切ですが、如何に鼻からの空気を外へ逃がすかも考える必要があります。

 手袋は2重にするのが鉄則。防水・防風性の高い保温性の高い手袋の中に、スマホ操作ができる手袋をつけるのがよいと思います。間違っても、手袋を外して、素手でスマホ操作をしようとは思わないで下さい。子供の場合、手はとても冷えやすいので、手袋の中にカイロもありだと思います。極寒のなかでの手の冷たさもとても辛いモノがあります。

 スマホの防寒も忘れずに。写真を撮ろうと思ったら、寒さで落ちてしまうことも。そこで、スマホにカイロを貼り付けている人もよく見かけました。

 でも防寒対策をしっかりとして外に出ると、そこには南方ではまず体験できない、中国東北地方の自然の魅力がいっぱいです。白銀の世界とサラサラの雪、そしてキリッと身が引き締まるような冷たい空気は、一度は体感してみたいところですね。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国旅行記

2017年12月31日

2018年は上海竜華寺の除夜の鐘と初詣でスタート

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  我が家が上海に居るときに毎年初詣に行くのが上海竜華寺。
 上海市内中心部にはいくつか有名なお寺があるのですが、上海市内で最も規模が大きく、歴史が古いお寺が竜華寺で、伝説では1700年前に、呉の国の孫権が、母親のために建てたとも言われています。地元では、健康を祈願する竜華寺、商売繁盛の静安寺、立身出世の玉仏寺とも呼ばれています。

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 元旦の竜華寺と言えば除夜の鐘つきイベントが有名で、私が上海に来る前の1991年から行われていて、今やすっかり上海市の新暦の大晦日の定番イベントになっています。もちろん、中国では春節こそが新年という人が大部分ですが、上海では外国人も多く、12月31日の大晦日カウントダウンや除夜の鐘もすっかり定着した感じもします。

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 ところが、大晦日の拝観料は400元(約6800円)ととんでもない値段。20数年も上海で暮らしておきながら、私も行ったことがなかったのですが、今回は年初から政府からのご招待のチャンスがあり、それでは!ということで行ってきました。ただ、日本人をなんとか22人連れてきて、私自身が舞台に立ってイベントに参加して欲しいという依頼つきで。

 実は、この除夜の鐘は、単に竜華寺のイベントではなく、新年早々の区政府の観光イベントの一環。そこで世界各地の観光客を招待するための枠があるのだそうで、区政府に勤めている上海人から新年早々の任務を頂いたというわけでした。

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と言うわけで、うちのクリニックからも募集をかけ、スタッフのほかにも興味のある患者さんや日本人の留学生も含め、20人で出掛けました。

 数千人が入る大きな講堂でのイベントですので、お寺の境内に入る安全検査も厳しい。しかし、屋根付きの施設ですので、言うほども寒くなく、前座に歌あり、踊りありで結構楽しめました。

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 その中でも、圧巻だったのが僧侶による読経。大きな木魚のリズミカルな音をバックに、ドライアイスがモクモクと立ちこめ、肩書きが沢山有る僧侶達が檀上から降りてきて、参加者に水をまくというもの。みんなその水しぶきを少しでも感じたいと必死です。

 そして、外国人代表として記念品の贈呈式。まさか、新年早々舞台に上がるとは思いもしませんでした。頂いた記念品は、上海ならではの文具セット。環球金融センターは栓抜きのほうが良いとは思うのですが・・・・。

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 最後は、鐘つきイベント。境内には2箇所に鐘が設置されていて、このうち講堂内に設置された鐘をつきに、行列を作ります。とはいえ、ここは中国。鐘つき希望の人たちが、今か今かと殺到するので、混乱が発生しないように、人員整理にはもの凄く気を遣っていましたね。ガードマンや公安も待機していました。

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 さて、〆は恒例の年越しそばならぬ、年越し麺。
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 上海エリアでは蕎麦を食べる習慣はあまりありませんが、長寿や健康を祈って、麺を食べる習慣はあり、とくに年末年始、春節前後には、肉類を一切使わない精進麺を食べること多く、この時期は竜華寺でもボランティも出動して、参拝客に麺を振る舞うことになります。

 素朴なのですが、具も沢山入っていて美味しいもので、我が家でも初詣に行くときは必ずいただきます。

 2018年も一年間無事に過ごせますように。


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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | ここは上海なり

2017年11月14日

完全手作りの手延べ麺の村、浙江省浦江潘周家村

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 中国では本当に色々な麺類が楽しめます。
 何と言っても村々の伝統としてその技術が伝わっていて、今でも麺を作って生計を立てている農民達がいる地域が沢山残っています。麺好きの私にとっては、もういてもたってもいられません。

 今回訪れたのは、上海から300キロぐらいの道のりで、高速道路と山道を走ること4時間弱、浙江省の山間部に位置する潘周家村です。実は、夏にも訪れているのですが、その時は麺を干す時期に達しておらず、11月が麺作りの最盛期と聞き、再訪しました。

この日は天気が崩れるということだったので、なるべく早く現地に着かないと、雨では麺は干せません。朝まだ暗い6時頃に上海を出発し、外環状からG60高速道路を乗り継ぎ、杭州を経由して潘周家村に到着したのは10時過ぎ。

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 村近くに到着すると、早速農家の庭先で麺を干す風景が見られました。

 潘周家村は、実は潘家村と周家村の2つの村があり、それぞれ周と潘の名字の人たちが住んでいたのですが、今では一緒になってしまいました。人口1,600人、約500世帯程度ですので、中国では規模の小さな村に属するでしょう。

 この村の麺は非常に長いのが特徴で、そのままでは湯がくのも大変なので、私はまずは剪刀で切ってから湯がくようにしています。ただ、中国人にとっては、長い麺は縁起物なので、主に春節の頃に長寿を願って食べることが多いです。その頃になると、この村の麺も飛ぶように売れるのだそうです。

 発酵させた小麦を伸ばして麺にするのにはなかなかの技術がいるようで、あまり上手ではない人では、干す段階で途中で切れてしまうそうです。まだ暗い、夜明け前から生地を仕込み、明け方から麺を干し、お昼前ぐらいまでに取り込むという作業を繰り返します。山間部の農民達にとっては貴重な現金収入なので、皆さん積極的に麺作りをしていました。

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 もちろん、発酵させた生地は、蜷局状に保存され(索餅)、食べる前に伸ばすこともあります。私が宿泊した農家楽(農家民宿)では、豚骨スープと卵に青梗菜を組み合わせて、見事な湯麺を食べさせてくれました。骨付き豚肉が旨みを出して非常に美味しい。また、こうやって作られた麺はうどんのような歯ごたえがあり、スープに入れても伸びにくいのが特徴です。麺自体に若干塩気がありますが、日本のうどんほど塩辛くはありません。

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 一方で、麺を干すときに、竹の棒にくっついた尖端部分は、「麺頭」といって、あまり商品価値のないものとして扱われています。地元では、圧力鍋で湯がき、青梗菜とあわせて朝食の材料として使っていましたが、私は真っ先にマカロニを連想してしまいました。案の定、チーズとミートソースをかけてオーブンにいれると、マカロニより歯ごたえの良いグラタンができました。地元の農民達はまず思いつかないと思います。

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 秋真っ盛りのこの季節、村の畑では紅大根や青梗菜、白菜が青々と育っています。こうした野菜も麺と組み合わせると非常に美味しく頂けます。

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 このあたりでは、今では稲作が行われていますが、かつては麦が植えられていて、その影響で麺食が今に伝わっているのだそうです。中国各地に様々な手延べ麺がありますが、浙江省潘周家村の麺は、気候風土にあった特徴ある麺だと思います。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国で食べる